2011年10月23日日曜日

WHOとIAEAの癒着


福島原発に関するフランスメディアの記事の要約、日本語訳さんのブログより


「WHOとIAEAの癒着」-RUE 89 など2本

2011-04-07 23:35:19Theme: ブログ
皆さんこんばんは!今日のパリは日本の初夏を思わせる暑さです。

さて、今回は2本の記事を要約したいと思います。
1本目は福島第一原発の現状をまとめるともに、日本産の食品への影響を説明したAFP通信の記事、2本目はWHO世界保健機構とIAEA国際原子力機関との癒着を暴いたRUE 89の記事です。

フランスAFP通信
4月6日付

Fukushima: une fuite colmatée mais de nouveaux risques d'explosion

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福島原発に関するフランスメディアの記事の要約、日本語訳

<要約>
・水ガラスなどを注入するなど、東電の作業員たちの努力により、海へと漏れ続けていた高濃度汚染水の流出源の穴を塞ぐことが成功した。これは3月11日の地震発生以来、一番の良いニュースと言える。これまで毎日7トンもの汚染水が流れ出ていた。

・とはいえ東電は、福島第一がチェルノブイリ以上の大惨事となる危険性を払しょくできたわけではない。現に第一号機に新たな水素爆発の可能性があり、窒素ガスの注入による予防が始まっている。この作業は数日を要するかもしれない。



福島原発に関するフランスメディアの記事の要約、日本語訳



・また高濃度汚染水の漏出を止められたからと言って、海への影響がなくなったわけではない。金曜日までに11500トンほどの低濃度汚染水が、故意に海へと放出される。

・これらの水は第2号機と3号機内に溜っているもので、作業員の活動を再開するために除去する必要があるとされているが、半減期が8日のヨウ素131と、半減期が数十年のセシウム137なども海へと流出されることになる。


・このように日本周辺の海が放射能物質によって汚染され続ける状況は、日本産の海産物への影響も大きくする。インドは火曜日日本産の全食品の輸入を3カ月全面禁止とした。中国、台湾、シンガポール、ロシア、アメリカも一部の食品の輸入を禁止した。EUも、3月24日より日本から輸入する食品に対して放射能度のチェックを実施しており、その制限値をさらに強化した。


・東北地域の住民や企業などへの賠償金で、東電の経済的損失は莫大なものになっている。まず最初に20KMの避難指示圏の住民達へ、一世帯ごとに1万円の義捐金を提供することを表明した。


・海江田産業大臣は、支援はこれきりではないとするとともに、即急に提供することを求めた。


・東電は政府とともに、企業や農家、漁師などへの損害賠償金を計算する必要もある。このような状況下東電の株は水曜日6.9%下落し、史上最低値を更新した。


・日本全体の経済的損失も壊滅的となっている。3月11以来東京への外国人観光客の数は75%撃沈しており、1100万人という年間目標値も達成することはできないであろう。



以上です。

続いては、WHO世界保健機構とIAEA国際原子力機関の異常な癒着を指摘した記事です。




RUE89
4月6日付

Fukushima, Tchernobyl : « L'OMS répète les chiffres de l'AIEA »

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<要約>
・元WHO世界保健機構の医師、チェルノブイリが生んだ孤児たちを支援するNGO団体Children of Chernobyl - Belarusの元代表、そしてスイス・バーゼル大学の名誉教授でもあるMichel Fernex氏が、チェルノブイリの場合も福島の場合も毎回見受けられるWHOの「奇妙なる沈黙」を問題視している。

・彼はWHOの医師として、1995年にWHOとIAEA国際原子力機関の癒着の事実を知るまでは、WHOの存在意義の正当性を信念として活動してきた。しかし同年に行われたチェルノブイリ、
長崎、広島が(人体、および環境に対して)招いた結果を発表する学会の内容を、WHOが一切公表しなかったことに疑問を抱いた。

彼はWHOにて内部調査を始めた結果、ついにWHOの元幹部から「WHA12-40という名のWHOとIAEAの条約の下、IAEA側から情報を公表しないように圧力がかかった」との証言を得ることが出来た。Fernex氏は「この条約は大変理解しがたい。片やWHOは世界中の人類の健康を守る団体、片やIAEAは民間原子力を促進する機関であるというのに!」



福島原発に関するフランスメディアの記事の要約、日本語訳
Michel Fernex氏


以下はRUE89がFernex氏に行ったインタビューをまとめたもの

RUE89:
1959年にWHOとIAEAの間で締結された条約、通称WHA12-40はどのような経緯で生まれたのでしょうか。

Fernex氏:
1956年、WHOはお抱えの生物学者たち(1人はノーベル賞を受賞している学者)に以下の質問をしました。「原子力産業が民間でどんどんと盛んになり、人々はこれからどんどんと放射能線を浴びることになるだろう。被曝の人体への影響はいかなるものか?」 

それに対する学者達の答えは「原子力産業が盛んになれば人々への影響は避けられなくなり、ミュータントの数も増えるであろう。現在生きている世代だけではなく、後々の世代にも影響が生まれるであろう」というものでした。

この警告は国連を大きく動揺させました。何故なら翌年国連はIAEAを設立することになっており、IAEAの目的は「原子力を人類の平和、健康、繁栄のために活用し、それを促進、加速すること」とあったからです。言い換えれば、原子力産業のコマーシャルをする機関と言うことですね。

そしてIAEAは様々な組織と条約を結び始めました。その中で最も奇妙なのはWHOと条約を結んだことです。その条約の内容の一つは、原子力の特定の分野に関する情報を公開しないこととなっています。しかも特定の分野とはどの分野のことかも明らかにされていません。これはWHOの約款に完全に反するものです。原子力が危険という理由で、その情報を隠蔽するなどということは、決してあってはなりません。

条約のもう一つの内容は、チェルノブイリなど人類全体に影響が出る有事が発生した場合、それに対する活動、作戦は、双方の合意がないと実現できないというものです。

RUE89:
チェルノブイリと福島において、WHOの対応に共通点は見受けられますか。


Fernex氏:
両方の場合において、WHOの沈黙、奇妙なる沈黙が目立っています。数値やデータを集めないとWHOは何も仕事をできないのですが、WHOは数値を計ることを一切行っておりません。IAEAが流している情報をそのまま利用しているだけです。

今日本に行っても、WHOの作業員を見つけることはできません。いるのはIAEAの作業員だけです。このようWHOは表舞台から完全に消え去っています。

そして後々WHOは、40人、あるいは50人、それか5000人、500000人の人々が放射能により健康に害が生じたと発表することでしょう。そう、IAEAが公表する情報をそのままね。
RUE89:
つまり病人や死亡者の数も「作り出す」ということなのですか?


Fernex氏:
それが実際にチェルノブイリで起こったことです。私は2004年にジュネーヴで行われたWHOの学会に参加しました。3日間で、司会者はIAEAの代表者でした。彼は冒頭に、「今回我々は、チェルノブイリで400000人死んだのか、40人だけなのかを決めよう」と言いました。そして3日後、38人が死んだと結論付けられました。ちなみに、議論の間小児科の医師は退席させられました。これが普通と言えるでしょうか。


RUE89:
実際にNGO団体としてチェルノブイリ付近の子供たちに触れ合ってきたFernex氏は、WHOの見解と違う事実を目の当たりにされたとおっしゃいますよね。詳しく説明してください。


Fernex氏:
次世代になればなるほど、生物学上のミュータントが見受けられるようになっています。汚染された区域からはアパシー(無気力病)、白血病、心疾患、早期老化などの患者が多く見受けられるようなったが、それ以外にも1型糖尿病を患う患者が増えています。これは遺伝性がないもので、幼児や乳児などに多く見受けられます。


放射能に汚染された土壌は植物、特に樹木などへも伝染する。現地の人々は森に行き、木の枝などを拾い薪として燃やし、暖房として使われたり、鍋などを温めるために台所で利用されたりする。結果として、家中で台所が一番放射能汚染された部分となってします。燃やされて灰となった薪はバケツに入れられ、肥料として活用されます。そのようにして汚染は連鎖し、最初の状態より悲惨なものになっています。時間と共に汚染が薄れるというのは、まったくの嘘なのです。

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