2020年10月31日土曜日

 放射線がどのようにして健康な身体に作用し、疾患を引き起こすのか?

Yoshihito Hashimoto
2012年6月7日  推定所要時間: 1分 
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2012年04月07日 放射能の病理作用 今回はまず、放射線がどのようにして健康な身体に作用し、疾患を引き起こすのか?その説明表記を発見したので、一部解りにくい箇所に加筆、修正を加え、且つ原文の意味を崩さぬよう転載します。(以下転載)   今日は放射線物理学と生体学の話です。ちょっと専門的な内容ですが、ガンがどうやって放射線によって誘因されるのかぜひ知って頂きたいと思います。   放射線の恐さは、科学者の世界でも「体が蜂の巣にされる」と言う程度の認識しかなく、放射線の破壊力のメカニズムは具体的には何も分かって無いのが現状です。ですから臭いも味も色もない放射線に対して本当の恐怖感も余り無いのだと思われます。   現在の地球人のガンの発生率は明らかに異常であり、それは地球自体の陽化が原因と思われるガン発生率の数万倍もの確率であって、地上に住む生物の肉体では、何と一分間に数個の割合でガン化が起こっている計算になります。これは明らかに、外的な作用によって人工的に引き起こされていると解釈しなければなりません。その根本原因は、もう述べるまでもありませんが、放射線であり、それを生産している所の「原子炉」及び「放射能(核)兵器」だと断言できます。   アメリカ軍が使用した劣化ウラン弾の影響については、多くの報告がされています。しかし、ここで述べる放射線とガンの因果は、戦地でも何でもない私たちの住む町の真只中で、毎日毎日被爆を受けている私たち自身の話なのです。    ****************《放射線と水》   放射線(X線やγ線)という粒子の増幅エネルギーが、一体なぜ生物体の害毒になるのか、その詳細なメカニズムが分かっていれば、あの様な垂れ流し状態の原子力発電所は造らなかっただろうし、また即座に停止していたと思われます。電気を得る方法は何も原子力に頼らなくても、ほかに火力、水力、そして自然エネル ギーの太陽光、風力、地熱などいくらでも手段があり、人類は自己の命と引き換えにしてまで電気が欲しいわけではないでしょう。放射線の具体的な恐さを知らないのは、一重に現代科学に原因があります。数学者が無理やり作った量子力学と素粒子物理学の“せい”だと言っても過言ではありません。ここではニュートン力学に基づく現代科学を用いた説明ではなく、新しい科学理論(宇宙生命論)に基づいた放射線知識を知って頂きたいと思います。   生物の体は、炭素骨格に配置された水素原子によって生命作用が営まれています。具体的な話をすれば、それらの水素配列が“水素電流”を生み出し、その「電流」やそれが生み出す「電磁場」によって肉体が構成され生命の営みが行われています。タンパク質も糖も脂肪も、生体物質と呼ばれる物はすべて電線とも言えるこの水素配列を備えており、そこには実際に電流が走って、“電磁場”と呼ばれる物質の「命」を宿しています。当然、一個の細胞の表皮膜にも電流が回転し、その細胞の記憶と意識を司る所の「命(細胞魂)」が形成されています。   放射線の恐さは、この生体電流を生み出す所の「水素原子」に直接作用 するところにあります。ご承知の様に、水素原子は一個の陽子と、その周囲を回転する一個の外殻電子から成り立っています。電子の軌道運動(角運動)が固有の磁場を形成し、その磁場のN極から吹き出す中心磁束流が、水素配列を通じて「水素電流」と化し、次々と伝搬して行くわけです。それが生物体の中を走る「生体電流」の正体です。   一本のX線を「水素原子」に照射して見ましょう。X線領域の光は、もともと陽子や中性子の振動から発生したもので、その波長領域の一連の光は同じ波長サイズである陽子や中性子にだけ選択吸収されるという特徴的性質を持っています。X線を吸収した水素原子核の陽子は激しく励起(より高いエネルギーレベルに上げるの意)し、斥力(反発力)を増大させたその励起電荷は、自己が所有する外殻電子を吹き飛ばし、みずから裸の原子核つまり単体の陽子へと変貌してしまいます。原子が100万分の1の大きさの陽子に突然変身してしまうのですから、その時点で水素配列が乱れて電流がストップしてしまう事は想像できるでしょう。   今度は、一本のγ線を「水素原子」に照射して見ましょう。γ線領域の光は、もともと電子や反電子の振動から発生するもので、その波長領域の一連の光は自己と同じサイズである電子や反電子に選択吸収されます。γ線を吸収した電子は、身に余る強烈な増幅エネルギーを獲得したことになり、自分自身の旺盛な電荷反発力によって軌道外へと飛び出してしまいます。原子核の陽子と外殻軌道電子は、もともと微妙な電荷バランスの均衡の上に成り立っていて、過分なエネルギー吸収は両者の電磁的な均衡を破ってしまうことになります。従って、X線を照射してもγ線を照射しても、どのみち電子は飛び出て行くわけであり、水素原子の陽子化が起こります。   原子核と外殻電子が微妙な電荷バランスで成り立っているように、生物体の有機物質も微妙な電荷バランスで成り立っています。たった一個の水素原子と言っても、それが抜けるということは「バケツ・リレー」の一員が抜けるのと同じです。もしその水素が「組み体操」の土台を担う一員であったら、たった一個の水素原子の欠員の為に全体が壊れてしまう場合もあります。しかし、この様な欠員の事態は結構な比率で発生しており、その為の緊急対応機能を生物体は皆備えられ、細胞内なら電子伝達系酵素が、それが細胞外の血管内部ならばソマチッドが失った電子を供与して水素電線を修復してくれるのです。(注釈:ソマチッドとは-ガストン・ネサン(1924年 - )が「ヒトの血液中に極微小な生命体が存在する」とした仮説)   水素原子の陽子化の本当の恐さは、陽子が持つ無機素粒子の強烈な電磁能力であり、その角運動半径の小ささにあります。一個の陽子(プロトン)が所有する磁石としての磁束密度は、何と一個の水素原子が持つそれの50万倍~100万倍という途方もない馬力の持ち主であり、もしその小さな陽子が炭素原子や酸素原子の磁極に吸収されて磁極結合を起こした場合、その炭素や酸素は忽然と超能力を呈示する“ラジカル原子”へと変貌してしまいます。それが酸素原子の場合は特に「活性酸素」と呼ばれています。   放射線の恐さは、水分子を“ラジカル化”する所にあります。水は通常、水分子がサークル的に結合したクラスターを形成していますが、クラスターとクラスターの間隙を埋めているのは、水の単体分子であり、それは普通「オキソニウム基:OH3 」と「ハイドロキシル基:OH」に別れて存在しています。H+イオンとOH-イオンに別れるという現代化学の説明は理解の為の便宜上の話であり、実際には二分子体で別れています。放射線を水に照射すると、一個の電子を失ったオキソニウム基は「オキソニウム・カチオン・ラジカル:OH2・」へ、同じく一個の電子を失ったハイドロキシル基は「ハイドロキシル・アニオン・ラジ カル:O・」へと変貌してしまいます。ここでの「・」とは陽子の印です。         ここで、ビーカーの水に放射線を当て、その中に300個のラジカル因子が発生したと仮定すると、100万倍の超パワーを持つラジカル因子が他の水分子を襲い、電子の奪い合いを始めます。一個のラジカル因子が水分子から電子を奪えば、今度はその奪われた水分子がラジカル化するわけですから、外からビーカーに電子が供給されない限り、その300個の欠員がいつまで経ってもなくならない事になります。ちなみに、一般の水には遊離電子は殆ど存在せず、それ自体は本来絶縁体を呈するものです。   たまたまクラスター(原子・分子の集合体。房・塊の意)を形成する水分子の水素原子が電子を奪われてラジカル化すれば、強烈な磁束がクラスターを貫く事になり、電磁的に活性したそのクラスターは、他のクラスターを引き寄せて結合し、数百~数千という巨大なクラスターを形成し、次第に流動性の無い、粘性の高い汚れた水に変貌して行きます。   私たち生物の体は70%が水分である「水の化身」であり、体液や細胞液に満たされた準液体構造を呈しています。一見すれば、固体かなと思われる細胞の単孔膜の内側も、あるいは神経や骨髄の内部も組織液や髄液に満たされた液相(どの部分も均一な物理的性質を示す状態)を呈しています。そんな生物の体に放射線を照射すれば、固体組織には重大な欠員が発生する事はもちろん、体液の内部にラジカル因子が大量発生し、そこら中で電子の争奪合戦が始まります。それよりも、「ハイドロキシル・ラジカル」がタンパク質の末端に取り付いただけで、そのタンパク電流が異常増幅されてタンパク組成が一瞬で変化してしまうばかりか、それと同様の現象が、糖でも脂肪でも核酸でも起こります。   《ラジカル因子とガン細胞》   「オキソニウム・ラジカル」も「ハイドロキシル・ラジカル」も、言わばそれ自体が一種の「発電所」の様なものです。強烈な電圧が付加されると、本来流れるべき方向ではない方向へ降伏電流(逆電流)が走ってしまい、それによる様々な弊害が発生します。私たち生物の「命」ともいえる生物魂は、通常は左巻きの「左電磁場」であり、細胞の一個一個の電磁場も左電磁場を呈しており、また核酸分子の二重螺旋も、あるいは高次タンパクの螺旋配列も、皆一様に左巻きを基本として、そこに左巻き電流が流れています。その理屈は地球や太陽や銀河が左巻き(反時計回り)である事に起因します。   磁場世界のルールは、「外磁場が内磁場を命令支配する」というものです。その意味では、外磁場が内磁場を意のままに自由に操作する(操縦する)ことが“生命作用”そのものと言えます。細胞磁場は一つ上の組織磁場に操作され、またその組織磁場は一つ上の全体の磁場(生物魂)に支配されているというように、生物体には磁場の階層支配が事実上存在しています。この様なマクロからミクロに垂直に降下する縦支配は、磁場世界では当たり前の常識と言えるものですが、その法則は同種(左巻き)の磁場だけに通用するものであり、内磁場が異質な「右磁場」を呈している場合は、左巻きの外磁場にとっては原則的に支配する事が出来ない対象物となります。   一個の細胞と酵素の関係で説明して見ましょう。細胞には通常、赤道電流と呼ばれる水素電流が走っており、細胞そのものをスッポリと覆い隠す「電磁場(細胞魂)」が形成されています。当然、左巻き電流が流れる構造になっていますから、形成される電磁場も「左電磁場」です。外磁場である細胞魂そのものが「左電磁場」であれば、細胞内で生産される酵素タンパクも普通は「左電磁場」を呈しており、そこには左巻きの電流が走っています。   しかし、その細胞液の中にたまたまラジカル水因子が発生し、その発電所の様な因子が酵素の端に吸着したと仮定して見ましょう。強烈な電圧が付加された場合、その電圧の向き次第では、今まで正常に流れていた電流が正反対の向きに流れる場合もあります。その確率は何と50%です。今まで細胞の命令通りに動いていた(操作されていた)酵素が、突然細胞の命令に従わない狂った酵素に変貌してしまうのですから、これは一大事です。それは無線操縦のロボットが操縦者の支配を逃れ、突然自由に動き出すのと同じで、大変に危険な状態と言わざるを得ません。いずれにしても、左電磁場を呈する細胞には、右電磁場を呈する酵素を支配する事は出来ません。   さて、今度は細胞のガン化に付いて考えて見ましょう。通常、細胞には左巻き電流が走り、左電磁場が形成されていますが、たまたま体液の中に一個の「ハイドロキシル・ラジカル」が混じっていて、運悪くそれが細胞膜赤道部の水素配列の上に吸着したと仮定して見ます。電流が流れている電線自体に「発電所」が付いたわけですから、その強烈な電圧は電気の流れを順方向か逆方向かのいずれかに誘導してしまいます。順方向に増幅電流が走っても、細胞は電磁的に興奮するだけのことで、人間に例えれば精力が倍増され、興奮の余りやたらと走り回ると言う感じでしょうか。   しかし、電流が逆方向に起電され、降伏電流が走ったとすれば、その細胞自体が「右電磁場」に変化したことになり、組織磁場や生物魂の命令支配の管轄外へ出たことになります。もはやその右巻き細胞は誰の命令にも従わない狂った「ガン細胞」と化し、食べることと増殖することしか知らない原始無垢の“化け物細胞”へと変じてしまいます。細胞電流が左に走るか、それとも右に走るか、たったそれだけの理由で天地の違いとなり、しかもその確率は50%ですから恐ろしいと言わざるを得ません。   組織細胞の一つが“ガン化”したと言っても、それは結局のところ「DNA」を核膜の中に閉じ込めた有核細胞であり、無限増殖をコントロールされている細胞の場合は、余り恐ろしいことはありません。仮に勢い良く細胞分裂を始めたとしも、その半分は劣化細胞であり、細胞分裂方式では思うような増殖は決して出来ません。しかし、赤血球の様な無核細胞 (増殖細胞)がガン化した場合は、大変なことになります。そもそも赤血球とは細胞分裂という方式を取らない、母体が子体を産み落とす形式の産卵的な増殖方法を取る生殖細胞であり、彼等は特に腸内腔や脾臓や骨髄で子細胞を産み落します。   もしあなたが、強烈な放射線をまともに浴びたとしたら、最初に被爆を受ける水は太い血管の血液です。たった一度の瞬間的な被爆で、数千万いや数十億という「オキソニウム・ラジカル」や「ハイドロキシ・ラ ジカル」が血液中に発生する事はもちろん、今度はそれらが一斉に赤血球に襲い掛かります。ラジカル水因子を吸着した赤血球がガン化する確率は50%、運良く一つもガン化が起こらなかったいう話は万が一にも無いでしょう。しかも、一度ガン化した赤血球は狂った様に増殖を始め、次から次へと幼弱なガン細胞(ガンの子供)を脾臓や骨髄の中で生産して行きます。さらに、それらは血液によって運ばれ、体の隅々にまで届いてしまうのです。もちろん、致死量の被爆をした場合は、体中のありとあらゆる所で、水素電線が分断され、組織機能(磁場機能)が一度にパンクして即死状態となります。   原子力発電所が排出する大量の水蒸気は皆被爆した水であり、それ自体からは放射能はほとんど検出されませんが、その水蒸気のほとんど100%が「オキソニウム・ ラジカル」と「ハイドロキシ・ラジカル」から構成されているものであり、それが大気中に垂れ流されている状態です。大気の一成分がラジカル因子で汚染されているのですから、どうしようもありません。私たちが使用する飲み水や、吸い込む空気から、あるいは降り注ぐ雨から、最も危険なラジカル因子が体内に侵入して来るのですから、どうにも避けようがないのです。地球の大気や水は、すでにガイガー・カウンターでは検出できない「放射線」によって重度に汚染されている状態だと言っても構わないでしょう。   現在、ガンに犯されて生死の淵に立たされている多くの人間が、それがどうして自分の体内に発生したものか、本当の真実を何も知りません。もちろん、その最たる犯人である原子力発電所を運営している電力会社も法律で定められた安全基準の下に運転しており、まさか水蒸気ガスそのものが、最も激烈な発癌剤である事を知るよしもありません。これらは人類の無知(現代科学の無知)が産んだものであり、真実を知らない驕った科学者達の手によって行われた殺意の無い大量殺人と呼べるものです。つまり「人類の無知」が人を死に至らしめているのです。   強烈な発癌物質の一つである「ダイオキシン」が、一体どの様なメカニズムでガンを誘発するのか、あなたは知っていますか? あるいはガン細胞を殺す抗癌剤が一体どの様なメカニズムで細胞を殺すのか、今の医学者は本当に知っているのでしょうか? 両者は全く異なる化学物質なのに、なぜか水に作用して生み出すものは同じものです。それは「オキソニウム・ラジカル」と「ハイドロキシ・ラジカル」です。この意味があなたに分かりますか? なぜ抗癌剤と発癌剤が一緒なのでしょう。「抗癌剤を打てば殺される」というガン患者の悲痛な叫びを、医者たちはちゃんと聞いているのでしょうか? それが農薬のパラコートと何も変わらない「ラジカル因子発生剤」である事を知らないはずはありません。   以上で放射能の話は終わりますが、私たちはもう少し真剣に、放射能と癌発生を考えなければならないと思います。電気を優先させるか、それとも命を選択するのか、私たち人類は早急に結論を出さなければならないのです。(転載ここまで)以上の転載部分には、広島、長崎で被爆しながら放射線の影響を受けずに、現在生存している例外的な人の説明が為されていないので全てを鵜呑みにはできないが、放射線の病理作用の原理自体は把握できると考える。人類はその歴史の中で、地球との調和を図るため、試練とも言うべき様々な厄災を経て、現在までに至っている。それは、地球上で生活しうるための調和であり、進化とも呼ばれている。今回の原発事故や、チェルノブイリでの事故でも同様に、何の影響も受けない特殊な遺伝子を持った人間が出現しても不思議はない。大東亜戦争末期の原爆投下による人体評価を請け負ったABCCは、その影響を調査研究するためであったが、まだ当時は遺伝子工学研究の出発点であった。しかし現在の遺伝子解明のパテントの95%以上を米国が独占する中で、その重要性は製薬会社及び医学研究者にとって、常識となっている。今回の原発事故に於いて、唯一希望を見出すとすれば、異常細胞を正常に戻す方法が確立され、その技術を発症者たちに無償提供される社会形成が為される時代の到来を信じることであろうか。そのような未来の到来を切望するばかりであるが、犠牲の上に成立する技術であるだけに、拝金主義の道具にだけはならないことを祈りたい。東北メディカル・メガバンクが発足-東北大、15万人分の情報を集約へ(ソース)  

 変死者数が平成9年に9万人いたのが、平成15年に15万人になっています。

Yoshihito Hashimoto
2012年6月9日  推定所要時間: 1分 
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医療崩壊危機打開のための民主党・医療改革プラン山田正彦議員 抜粋 http://www.yamabiko2000.com/modules/smartsection/item.php?itemid=123   自分は警察医を33年やってきたと。警察医というのは、変死の死体検案書を書かなきゃいけない。 ひとり暮らしのお年寄りが亡くなったときに内因死、いわゆる病気による死か、あるいは外因死、 首を絞められたものか、そういったことを医者として調べなければいけない。 警察と一緒に部屋に入ると、それこそ最後だからもう力がないのでしょうね、散らばってしまっている。 そこに栄養ドリンクのビンが2~3本転がっている。 その先生の話だと、おそらく1週間水だけしか飲めなかったのでしょうねと言うのです。 そんな方がこの大村市内に何人いると思うかと言われたのです。 私はびっくりしまして、こんな田舎まちでそんな人がいるのですか、と言いました。 そうしたら、去年1年間でなんと50人いたと言うのです。 ことしは60人になるでしょうと。 思わず、そういう方はなんで病院で終末を送れなかったのでしょうか、と聞いてみたのです。 そうしたら「たぶん、国民健康保険を滞納したのではないかな」と言うんですね。 どうです、皆様方の周りに滞納者、結構いらっしゃるでしょう。 実はそれを聞いて驚いて、私、早速厚生労働省を呼んで、 国民保険料を滞納している人が一体何人いるのか調べさせていただきました。 そうしたら480万世帯。5年前が380万世帯。この5年間で100万世帯ふえているのです。   しかも数にして1,000万人を超えている。   後期高齢者医療制度が始まる前の3月の話です。 では国民健康保険に入っていなければいけない人が何人いたのかというと、4,700万人ですから、 既に2~3割の人が国民健康保険料を払えずに医療を受けられないでいる実態にあるのです。 「じゃあ先生、その方々は生活保護は受けられなかったのでしょうか」と聞きましたら、 その死体検案書を私に見せました。   東京に息子さんがいる。住所と名前が書いてありました。 30幾つでしたが、年齢からしてたぶん今はやりの派遣労働者で、 年に200万円かそこらしかもらっていないとしたら、親ごさんの生活まで見られなかったのでしょうね というお話がありました。 舛添大臣に、こういう孤独死を迎えている人が今何人いるのか、厚労省は明らかにしてほしいと、 僕は委員会で質問させていただきました。 舛添大臣はわからないのですが、局長が答えていわく「団地等の調査によると350人から500人」、 そういうあいまいな回答をいたしました。 しかし人口9万人の大村市でなんと50人も出ているということだから、そんなばかなことはない。 私、早速、警視庁の変死者数の統計を調べてみました。変死者数が平成9年に9万人いたのが、 平成15年に15万人になっています。   交通事故とか射殺事件で亡くなった人は年間1万4,000~1万5,000人で変わりません。 自殺も3万人前後で変わりません。となると、その残りが孤独死だと言えるのではないか。   そして考えると、なんと6万人が平成19年度1年間で、さらに平成20年度はもっと多かったかもしれない。 それくらいの人が今そうして亡くなっていっているという現実、 これが一番大変なことだなと僕は思っております。

 100万年前

Yoshihito Hashimoto
2012年6月14日  推定所要時間: 1分 
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100万年前 〜 10万年前 [編集]約78万年前 - 最新の地磁気の逆転。 地球磁場は10〜100万年ぐらいの不規則な周期で何度も逆転している。この頃の逆転が直近のものである(ブリュンヌ期、約78万年前〜現在)。これより前の逆転は約250万年前(松山期、約250万〜78万年前)。なお、松山期には数回の地磁気逆転イベントが存在する(約100万年前のハラミヨ亜期など)。
概ね70万年前頃 この頃から10万年周期の気候変動が見られるようになる(詳細は氷期・間氷期を参照)。
約50万年前 - 北京原人。
約23万年前 - ネアンデルタール人の出現。この頃、温暖期のピーク。 この後、緩やかに寒冷化へと向かい、
14万年前頃に氷期のピークとなった。
約20万〜19万年前 - ホモ・サピエンス(現在のヒト)の出現。アフリカに出現、
10万年前頃にユーラシア大陸にも拡大したと考えられている。
約14万年前 - 氷期(リス氷期)のピーク。 この後、急速に温暖化へと向かった。
約13万〜12万年前 - 温暖期のピーク。 現在よりも温暖であったと考えられている。この後、急速に寒冷化し、
約11万年前頃から緩やかに上下を繰り返しながら徐々に氷期へと向かった。 10万年前 〜 1万年前 [編集]紀元前10千年紀以前も参照。約10万年前 - 現代人(ホモ・サピエンス)がアフリカを出て世界各地に拡がった(アフリカ単一起源説を裏付けるもの[26]。8万1000年前 - 地球温暖化に伴う海面の急速な上昇が起こっていた。国際研究グループが、気候変動に伴う氷床の拡大、縮小は今まで考えられていたよりも急速に起きる可能性があると発表した[27]。約7万3000年前 - スマトラ島のトバ火山の大噴火。スマトラ島のトバ湖はこの時の噴火によって形成されたカルデラ湖。 ここ10万年ほどでは最大級の噴火とされ、地球の気温が数年間3〜3.5度低下した。ヒトのDNAの解析によれば、7万年ほど前に人類の人口が一万人以下に激減し、遺伝的な多様性の多くが失われ現在の人類につながる種族のみが残った「ボトルネック効果(遺伝子多様性減少)」があったと考えられるが、これがトバ火山の大噴火に関連すると考えられている。→ トバ・カタストロフ理論約5万年前 - クロマニョン人。約5万年前 - 隕石の衝突でバリンジャー・クレーター(アメリカアリゾナ州)が形成される。約3万年前 - ネアンデルタール人がこの頃絶滅。最古の洞窟壁画 現在知られている古いものでは、南フランスのショーヴェ洞窟壁画(約3万年前?)がある。また、ラスコー(約1万8000年〜1万6000年前)、アルタミラ(約1万4000年〜1万3000年前)など多くの洞窟壁画がある。約3万〜2万年以前 - モンゴロイドがアメリカ大陸に渡る。 氷河期の時代にベーリング海峡は地続きになっていた。この頃、ユーラシア大陸から無人のアメリカ大陸に人類が移り住んだと考えられている。約1万年前頃までには、南アメリカ大陸の南端地域まで到達した。→ アメリカ州の先住民族参照。2万5000年前頃 - 姶良火山が大爆発を起こす。約2万年前 - ウルム氷期(最終氷期)のピーク。気温は年平均で7〜8℃も下がった。そのため地球上で氷河が発達し、海水面が現在よりも100mから最大で130mほど低かったと考えられている(海水準変動を参照)。その後、温暖化と寒冷化の小さな波をうちながら、長期では徐々に温暖化に向かった。約1万8000年前 - 日本海に津軽海峡を通って寒流である親潮が流入し、この影響で朝鮮海峡あるいは対馬海峡から表層水が流出した。約1万6000年前 - 東南アジアにあったとされるスンダランドが、海面上昇により徐々に後退。 海面の上昇により、他にも、アラスカとロシアの間にあるベーリング海峡(氷期には陸続きだった)の海没や、大陸と地続きだった日本も徐々に島化が進んだ。約1万4000〜約1万年前 - この頃までにイヌを飼い慣らしたと考えられている。約1万3000年前 - 日本列島が大陸から完全に離れ、ほぼ今の形を整えたと考えられている。マイナス約60mの宗谷海峡が海水面下に没した。対馬暖流は一進一退を繰り返しながら日本海に流入していき、約1万から8千年前の間に、現在と同じような海洋環境になったと考えられている。約1万3000〜1万年前、温暖化が進行しつつあったが寒冷気候に戻った時期である。北ヨーロッパなどでは「新ドリアス期」と呼ばれている。約1万2000年前 - この頃は、こと座(七夕の織り姫星付近)が北極星だった。 地球の歳差運動により、北極星は25,920年周期で変化している。約1万2000年前 - ナイアガラ滝の形成がはじまる。 解凍した氷河の水で滝の形成がはじまった。初期の滝は現在より10kmほど下流にあり、年1mほどのペースで後退しながら現在の姿となった。約1万2000年前 - イスラエルのヒラゾン・タクティット洞窟遺跡で農耕開始以前の人々が宴会を開いていた証拠が見つかっている[28] 1万年前 〜 現在 [編集]約1万年前 - この頃、最後の氷期(最終氷期)が終わったとされる。約1万年前 - この頃、ヨーロッパ中部の火山活動が終息へ。 アイフェル高地(ドイツベルギー)や中央高地(フランス)の火山活動がおおむね終息。ピュイ=ド=ドームは約8,000年前まで活動を続けた。農耕革命(農耕の開始) 人類史上、重大な事件の1つとされる。この時期より主に磨製石器が使われたことから新石器革命(新石器時代)とも。日本、縄文時代へ。前5300年頃(calBC、暦年補正) - 鹿児島南方の鬼界カルデラで大噴火。 日本周辺でここ1万年間の火山活動の中では大規模なものとされている。 → テフラ参照。前5000年〜前3000年頃 - 完新世の気候最温暖期。 この頃、海面は現在よりも数m(4mから10mまで諸説あり)程度高かったと考えられている。→ 海面上昇、縄文海進。前3000年頃(5000年前)初期の文明が現れる。 古代エジプト文明、メソポタミア文明など。人為による環境破壊がそろそろ表面化。 塩害、塩類集積、森林破壊、レバノン杉など参照。紀元前後 古代ローマ、漢などの古代帝国が出現。中世は比較的温暖な時期だったとされる。 → 中世の温暖期。1054年 かに星雲の超新星爆発が観測される。 多くの史書に記録されている。日中でも観測できるほどの明るさに輝いたとされる。14世紀半ば - ヨーロッパでペストの猛威。一説では人口の3割近くを失ったとされる。14世紀半ば〜19世紀半ば - 小氷期とされる。16世紀半ば〜17世紀初頭 - 太陽黒点の活動が低下(マウンダー極小期)。 最近のものでは、もっとも活動が低下した時期とされる。アメリカ大陸への移民が活発。18世紀後半 - ヨーロッパで産業革命がはじまる。エネルギーの大量消費時代がはじまる。1908年 ツングースカの天体衝突 シベリアのツングースカで彗星か隕石と思われる天体が落下し、大爆発を引き起こした。近年の天体衝突では比較的大規模なもの。仮に数時間ずれていたら、ヨーロッパに落下していた。20世紀 - 科学技術の発達、人口の爆発的増加、世界大戦、環境破壊、地球温暖化や資源枯渇の懸念。21世紀 - 新エネルギーの開発と実用化。IT、バイオ技術の発展。多極化する世界。

 亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國の儀に付質問  田中正造

Yoshihito Hashimoto
2012年6月16日  推定所要時間: 1分 
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亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國の儀に付質問 田中正造  亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國の儀に付質問   (明治三十三年二月十七日、衆議院提出) 民を殺すは國家を殺すなり。法を蔑にするは國家を蔑にするなり。皆自ら國を毀つなり。財用を濫り民を殺し法を亂して而して亡びざる國なし。之を奈何。 右質問に及候也。   演説   (明治三十三年二月十七日、衆議院に於て) 今日の質問は、亡國に至つて居る、我日本が亡國に至つて居る、政府があると思ふと違ふのである、國があると思ふと違ふのである、國家があると思ふと違ふのである、是が政府にわからなければ則ち亡國に至つた。之を知らずに居る人、己の愚を知れば則ち愚にあらず、己の愚なることを知らなければ是が眞の愚である。民を殺すは國家を殺すなり、法を蔑にするは國家を蔑にするなり、人が自ら國を殺すのである。財用を紊つて、民を殺して、法を亂して亡びないと云ふものは、私未だ曾て聞かないのでございます。 自分で知つて居つて爲されるのでは無かろうと思ふ。知つて居つてすれば、是は惡人と云ふ暴虐無道である。其本人其の人間が暴虐無道である。政府と云ふものは集まつた集合體の上で知らず/\惡るい事に陷つて行く。是は政府が惡るい。此政府と云ふ集合體の上で惡るいのである乎。之を知つて居るのである乎。本人が承知して居るのである乎。承知して居て直ほすことが出來ないのである乎。是が質問の要點であります。國家が亂るからと申して、俄に亂るものでは無い、段々歴史のあるものである。 精が盡きて御話の出來ない時に惡るうございますから、一つ簡單に、當局大臣に忘れないやうに話して置きたい事がございます。大臣は那須郡の原を開墾することを知つて居る。此の地面の惡るいのを開墾することを知つて居るならば、今ま[#「今ま」はママ]此の鑛毒地の渡良瀬川、關東一の地面の良いのが惡るくなる――此の關東一の地面を開墾すると云ふことはドンなものであつたか、頭に浮かばなければならぬと云ふことを此間話しましたが、今日は尚ほ一歩進んで御話しなければならぬ。 己の持つて居る公園とか別莊とか持地とか云ふものは、どんな惡るい地面でも、是は大切にすることを知つて居る。大切にすることを知つて居れば、則ち慾が無いと云ふ譯では無い。國家を粗末にすると云ふ頭で無いものは、大切にすると云ふ頭を持つて居るものである。馬鹿ぢやない。其頭を持つて居りながら、那須郡と云へば則ち栃木縣の中である、其から僅か數里隔つたる所の、而かも所有者のある所の田畑が、肥沃な天産に富んで居る熟田が、數年の間に惡るくなつて行く※[#「こと」の合字、249-8]が、目に入らぬと云ふはどうしたのである。甚しきは其の被害地を歩くのである。被害地を見ないのでは無い、其の被害地の上を通行するのである。那須へは栃木茨城埼玉地方を廻つて行くのである。自分の持物は那須野ヶ原のやうな、黒土の僅か一寸位しか地層のない所も開墾して、丹青を加へて拓くと云ふことを知つて居るではないか。其れだけに善い、其れだけに力を用ゆる頭を、國家の爲に何故公けに用ひない。――他人のだから――他人の災難と云へばドウなつても構はぬと云ふ頭が、國務大臣と云ふ者にあつて堪まるもので無いのである。他の者でも然う云ふ頭はいけない、特に國務大臣にソンなことがあつて堪まるものじや無い。彼の那須野の地面と云ふものは、大抵國務大臣が持つて居る。内務大臣の西郷君を始として、政府に在る所の者、元の大臣で持たない者と云へば伊藤侯と大隈伯、其他は大抵持たない者は無い、皆な持つて居るではないか。然うすれば覺えて居りさうなものだ。自分の子供を持つて見れば、人の子の可愛いと云ふことが判らなければならぬ。六ヶしい話でも何でも無い。 又た簡單に歴史を申上げますると、此の鑛毒の流れ始まつたのは明治十二年からです。足尾銅山に製銅の機械を据えつけたのが十二年。十三年から毒が流れたのを栃木縣知事が見付けて、十三年十四年十五年と此の鑛毒の事を八釜しく言ふと、此の藤川爲親と云ふ知事が忽ち島根縣へ放逐されたのが、政府が鑛毒に干渉した手始である、古い事でございます。此の藤川爲親と云ふ者が放り出されると、其後の知事は、最早鑛毒と云ふことは願書に書いてはならない、官吏は口に言つてはならない、鑛毒と云ふ事は言つてはならないと云ふことにしてしまつた。其れが爲に無心な人民は十年鑛毒を知らずに居たが、二十三年に至て不毛の地が出來たについて、非常に驚ひて始めて騷ぎ出した。其は明治二十三年からでございます。是から先は段々諸君の御承知の通でございますから、敢て申上ぐる必要は無い。斯樣な歴史になつて居るので、各所の鑛毒の關係及び追々惡くなつた所を一と通御話申さぬと、唯だ苦情を申すやうに御聞取になると惡るうございます。         ×   ×   ×   ×   × 關東の中央に於て能登國の二倍程の鑛毒地――此點に就て諸君に關東の事情を御訴へ申す悲しひ事がある。此の關八州は人間が卑屈でございまする。今日は誠に殘念だが據ない。何故ならば、徳川の三百年穩和なる所の膝下で育ちましたので、家庭教育と云ふものが極く惡るくなつて居りまする爲に斯樣な次第である。 鑛毒事件で關東の眞中へ大きな沙漠地を拵へるのは誰である。是は即ち京都で生れた上方の人である、古河市兵衞である。此の仕事を大きくさせたのは誰である。即ち薩長土肥である。又た今日、此の鑛毒地を可哀さうだと言ふて、來て見て呉れる人も矢張上方の人で、關東の人間は、自分の膝下をやられるのを平氣の平左衞門で居る、殆ど無能力――腦味噌が無い。 關東の眞中へ一大沙漠地を造られて平氣で居る病氣の人間が、殺されないやうにして呉れいと言ふ請願人を、政府が打ち殺すと云ふ擧動に出でたる以上は、最早自ら守るの外は無い。一本の兵器も持つて居ない人民に、サーベルを持つて切つて掛り、逃げる者を追ふと云ふに至つては如何である。是を亡國で無い、日本は天下泰平だと思つて居るのであるか。 古い頭は是はもういけない。古い頭はいけない、去りながら今日の若い方の側に、未だ取つて代つて國を背負つて立つ所の元氣の人も現はれて來ず、若い方も年寄もどつちも役に立たぬから、恰も二つの國が寄合つたやうなものである、日本人として互に通辯が無ければ判らぬと云ふ位不便である。年寄は譯がわからぬ。若い方は腰拔だ。其でも、腰拔でも譯がわからぬでも、日本が御互に眞面目であると言ふならば、眞面目であると云ふならば、ひよつとしたならば此國を持ち堪へることが出來るかも知れぬが、馬鹿なくせに生意氣で、惡るい方へばかり上手になつたと云ふに至りましては、何處までも見所は無くなつたのである。 政府ばかりを言ふわけにはいかぬ。吾々は固より教育は惡るし、年は取る。惡るい教育でも、あれば宜しいが、其れも無し。固より國家を背負つて立つ器量は無い。幸に若い諸君は學問を有つて居るからして、若い諸君が御眞面目におやりになりますならば、ひよツとしたらば、萬が一に僥倖したらば、此國を亡ぼさずして濟むが――今日の有樣でございますれば、亡ぼすじやない、亡びた、亡びてしまつたんである。此の通りにいけば、國が亡びると言ふじやない、亡びた。亡びても未だ亡びないやうに思つて居るのは、是はどうしたのであるか。 今日の質問は、左樣な國情中の一つである所の鑛毒事件である。如何せん、此問題が諸君の御聽に達することを得ない、世の中に訴へても感じないと云ふのは、一つは此問題が無經驗問題であり又た目に見えないからと云ふ不幸もございませうが、一つは世の中全體が段々鑛毒類似の有樣になつて來た爲に、鑛毒問題に驚かない。――三百人の警察官がサーベル[#「サーベル」は底本では「サーペル」]を揃へて、鐺を以て鎗の如くにして吶喊した。又た撲ぐる時には聲を掛けた、土百姓土百姓と各々口を揃へて言ふたのである。巡査が人民を捕まへて「土百姓」と云ふ掛聲で撲つた。此の「土百姓」と云ふ掛聲は何處から出るのであるか。是れ即ち古河市兵衞に頼まれて居るからして、鑛業主にあらざれば人間にあらず、土百姓は人間に非ざる樣に常に聞ひて居るからして、ツイ其れが出る。三百人の巡査が悉く土百姓と云ふ掛聲を以て酷どい目に逢はせた、鬨の聲を揚げた、大勝利を揚げた、大勝利萬歳の勝鬨を揚げたのでございます。何たる事である。被害民の方は、是までも棒もステツキも持つて居なかつた。特に今度は能く世話人が指揮して、品行を方正にし靜肅を旨とせよと云ふ申渡までした位でございますから、煙管一本持つた者が無い位靜肅である。是に對して何である。勝鬨を揚げるとは何だ。 今日政府は安閑として、太平樂を唱へて、日本は何時までも太平無事で居るやうな心持をして居る。是が心得が違ふといふのだ。一體如何いふ量見で居るのであるか、是が私の質問の要點でございます。 大抵な國家が、亡びるまで自分は知らないもの。自分に知れないのは何だと云ふと、右左に付いて君主を補佐する所の人間が、ずツと下まで腐敗して居つて、是が爲に貫徹しなくなるのである。即ち人民を殺す――人民を殺すは己の身體に刄を當てると同じであると云ふことを知らない。自分の大切なる處の人民を、自分の手に掛けて殺すと云ふに至ては最早極度で、是で國が亡びたと言はないで如何するものでございます。陛下の臣民を警察官が殺すと云ふことは、陛下の御身に傷つけ奉る事、且又た己の身體に傷つけるのであると云ふ此道理が、此の大なる天則が分からなくなつて、尚ほ且つ之を蔽ふ爲めに、兇徒嘯集と云ふ名で召捕つて裁判所へ送る。可し。兇徒嘯集と云ふやうなものであれば、私も其中の一人でありますから、此の議場の開會と閉會とに拘らず、何故先きに私を捕まへて行かないのであるか。普通の事件なら別の話、兇徒嘯集と云ふやうな大きな事なれば、議員でも何でも容赦は無い筈だ。私は是まで隨分人民の權利を主張すること衞生に關する事など演説して歩るいた。世の中の馬鹿には教唆のやうに見えるであろうから、引つ張つて行くことがあるなら、此の私を一番に引つ張つて行くが宜い。兇徒嘯集などゝ大層な事を言ふなら、何故田中正造に沙汰をしなかつた。人民を撲ち殺す程の事をするならば、何故田中正造を拘引して調べないか。大ベラ棒と言はうか、大間拔と言はうか、若し此の議會の速記録と云ふものが皇帝陛下の御覽にならないものならば、思ふさまきたない言葉を以て罵倒し、存分ひどい罵りやうもあるのであるが、勘辨に勘辨を加へて置くのである。苟も立憲政體の大臣たるものが、卑劣と云ふ方から見やうが、慾張と云ふ方から見やうが、腰拔と云ふ方から見やうが、何を以て此國を背負つて立てるか。今日國家の運命は、そんな樂々とした氣樂な次第ではございませぬぞ。 今日の政府――伊藤さんが出ても、大隈さんが出ても、山縣さんが出ても、まア似たり格恰の者と私は思ふ、何となれば、此人々を助ける所の人が、皆な創業の人に非ずして皆な守成の人になつてしまひ、己の財産を拵へやうと云ふ時代になつて來て居りますから、親分の技倆を伸ばすよりは己の財産を伸べやうと云ふ考になつて、親分が年を取れば子分も年を取る、どなたが出てもいかない。此先きどうするかと云へば、私にも分らない。只だ馬鹿でもいゝから眞面目になつてやつたら、此國を保つことが出來るか知らぬが、馬鹿のくせに生意氣をこいて、此國を如何するか。私の質問はこれに止まるのでございます。 誰の國でもない、兎に角今日の役人となり、今日の國會議員となつた者の責任は重い。既往のことは姑く措いて、是よりは何卒國家の爲に誠實眞面目になつて、此國の倒れることを一日も晩からしめんことを、御願ひ申すのでございます。 政府におきましては、是れだけ亡びて居るものを、亡びないと思つて居るのであるか。如何にも田中正造の言ふ如く亡びたと思ふて居るのであるか。     底本:「田中正造之生涯」國民圖書    1928(昭和3)年8月20日発行※この質問に対して政府は以下のように答えただけであった。「政府の答辯書/(明治三十二年二月廿一日、衆議院提出)/質問の旨趣其要領を得ず、依て答辯せず。/右及答辯候也。/明治三十三年二月廿一日/内閣總理大臣 侯爵 山縣有朋」(底本より引用。「/」は改行箇所を表すために、引用者が付与。)※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。※疑問点の確認にあたっては、「田中正造全集 第八巻」岩波書店、1977(昭和52)年9月5日発行を参照しました。入力:林 幸雄校正:富田倫生2003年5月13日作成青空文庫作成ファイル:このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。

 交響曲第8番 (マーラー) 千人の交響曲

Yoshihito Hashimoto
2012年6月17日  推定所要時間: 1分 
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2部構成による。第1部は教会音楽的かつ多声的であり、第2部は幻想的かつホモフォニー的であるが、両部は主題的に緊密に構成され、統一された印象を与える。演奏時間は約80分。 第1部 [編集] 賛歌「来れ、創造主なる聖霊よ」(歌詞はラテン語) アレグロ・インペトゥオーソ 変ホ長調 4/4拍子 ソナタ形式 オルガンの重厚な和音につづいて合唱が「来たれ、創造主たる聖霊よ」と歌う。これが第1主題で、主音から4度下降し、7度跳躍上昇する音型は、全曲の統一的な動機となっている。交響曲第7番の第1楽章第1主題(主音から4度下降し、6度跳躍上昇)との関連も指摘されている。男声合唱によって推進的な経過句が現れる。第2主題は落ち着いた旋律をソプラノ独唱が「高き恵みをもって満たしたまえ」と歌い、各独唱者による重唱となる。小結尾では、やや懐疑的な旋律や高みを目指すような動機も現れる。 展開部は懐疑的な旋律で静かに始まるが、やがて合唱が第1主題の動機に基づく新しい旋律を勢いよく歌い始める。二重フーガなど対位法的な展開を駆使してきびきびとかつ壮麗に進み、圧倒的な頂点を築いたところで第1主題が再現する。コーダは管弦楽のみで第1主題の動機を扱うが、児童合唱が入ってきて第1主題の動機に基づいて「主なる父に栄光あれ」と歌い、Gloriaの歓呼で高まっていく。第1主題の動機を繰り返して白熱し、華々しい金管の響き、高揚をつづける合唱で結ばれる。 第2部 [編集] ゲーテの『ファウスト 第二部』から最後の場(歌詞はドイツ語) 長大な第2部は、旧来の交響曲の構成に則り、アダージョ、スケルツォ、終曲+コーダとという部分に分けて考えることができる。 第1の部分は変ホ短調のポコ・アダージョで、管弦楽と合唱による自然描写の部分とそれにつづく「法悦の教父」(バリトン独唱)、「瞑想する教父」(バス独唱)までである。 第2の部分ではアレグロとなり、天使たち(児童合唱)が登場し、「マリア崇敬の博士」(テノール独唱)を加えて歌われる。 第3の部分では、テンポをアダージッシモに落とし、管弦楽のみでハルモニウムの持続音とハープの分散和音を伴い静かに歌われる旋律に合唱が入ってくる。その後、「罪深き女」(ソプラノ独唱)、サマリアの女(アルト独唱)、エジプトのマリア(アルト独唱)が順次登場し、グレートヒェン(ソプラノ独唱)の短い歌唱を挟んで、先の3人による重唱となる。次いでグレートヒェンが「懺悔する女」として第1部の第2主題、ついで第1主題を回想し、ここでひとつの頂点を築く。 以下はコーダと見られ、「栄光の聖母」(ソプラノ独唱)、「マリア崇敬の博士」(テノール独唱)と高揚したところで、4度下降、7度上昇の動機(第1楽章第1主題)が金管によって現れる。管の高域や鍵盤楽器の分散和音で静まっていくと、「神秘の合唱」がきわめて静かに歌い始められ、次第に高みに登りつめてゆく。頂点に達したところで、第1部の第1主題が金管の別働隊によって完全に姿を現し、オルガン、全管弦楽の壮大な響きに支えられて金管が高らかに第1部第1主題の動機を吹奏して全曲を結ぶ。 『ファウスト』の音楽化 [編集] 第2部でマーラーはゲーテの戯曲『ファウスト 第二部』第5幕から最終場面210行あまり(約50行は省略)を歌詞として作曲しているが、この『ファウスト』に題材をとった音楽作品として、ほかにベルリオーズの劇的物語『ファウストの劫罰』(1846年)、シューマンの『ゲーテのファウストからの情景』(1853年)、リストの『ファウスト交響曲』(1857年)、グノーのオペラ『ファウスト』(1859年)、ブゾーニの『ファウスト博士』(1924年、未完)などがある。 このうち、ゲーテの脚本をドイツ語のままで用いたのはシューマンとリストである。シューマンの作品は、『ファウスト』全体からテキストを抜粋したオラトリオ形式によっており、マーラーの第8交響曲の先駆的作品ということができる。リストの『ファウスト交響曲』では最終楽章で「神秘の合唱」の8行を男声合唱に歌わせており、この部分だけなら、シューマンおよびマーラーと共通する。このゲーテの「神秘の合唱」で、「永遠に女性的なるものがわれらを高みへと引き上げ、昇らせてゆく」という詩は、女性の愛を、天上世界へ導く「浄化」作用として象徴的に歌い上げているという解釈が一般的になされる。 しかし、前述したとおり、マーラーは最終楽章を「エロスの誕生」として構想していた。そこにゲーテの『ファウスト』を採用したことについて、マーラーは1910年6月にアルマに宛てた手紙で「すべての愛は生産であり創造であって、肉体的な生産も精神的な創造も、その源にはエロスの存在がある」と書き、『ファウスト』の最終場面でこのことが象徴的に歌われているとしている。 賛歌「来たれ、創造主たる聖霊よ」   来たれ、創造主たる聖霊よ人間たちの心に訪れなんじのつくられし魂を高き恵みをもってみたしたまえ   慈悲深き主と呼ばれし御身至高なる神の賜物それは生の泉・火・愛そして霊的な聖なる油   (来たれ、創造主よ)   われらが肉体の弱さを絶えざる勇気を持ち力づけ、光をもって五感を高め愛を心の中に注ぎたまえ   (光をもって五感を高め愛を心の中に注ぎたまえ)   敵を遠ざけてただちに安らぎを与えたまえ先導主なるあなたにならってわれらをすべての邪悪から逃れさせよ。   御身は7つの贈り物により御尊父の右手の指にいらっしゃる   (御尊父より約束された尊い者なる御身人の喉に御言葉を豊かに与え給う)   御身によってわれら尊父を知り、御子をも知らせ給え。(両位より出現した)聖霊なる御身をいつの時にも信ぜさせ給え。   (光をもって五感を高め愛を心の中に注ぎたまえ。来たれ!創造主なる聖霊よ慈悲深き主と呼ばれた御身至高なる神の賜物)   天の喜びを贈り給え大きな報いを与え給え争いの結び目を解き、平和の誓いを堅くし給え。   (ただちにやすらぎを与えたまえ先導主である御身にならってわれらをすべての悪より逃れさせよ。)   主なる父に栄光あれ   死よりよみがえった聖なる子、そして聖霊に千代に渡って栄光あれ。     <ゲーテ『ファウスト』第2部「山峡」から終幕の場> 峡谷、森、岩、荒野   神聖な隠者たち(峡谷の間に横たわり、野営する)   合唱と木霊   森は風に揺らぎなびき寄せられ岩は峙ち、それを支えている木の根はそれに匍い巡り絡まって幹は互いに寄りそって天に聳え立つ谷の激流しぶきをあげてほとばしり、奥深い岩窟われらを守る宿となる獅子は親しみ黙りながら這い回り聖なる愛に漂う清浄なこの境地を敬い守る。   法悦の教父(上下に漂いながら)   永遠の歓喜の炎、灼熱なる愛のきずな、沸きたぎる胸の痛み泡立つ神への陶酔。矢よ、わたしを貫け槍よ、わたしを突き刺せ、刺のある棒杖よ、わたしを砕け、雷光の火よ、わたしを焼けむなしいすべてのものよ飛び散り失せて、久遠なる愛の精髄、その星よ輝き光れ!   瞑想する教父(低い地所で)   わたしの足元で、岸壁の断崖が深淵のどっしりした重みに沈み込み百や千もの小川が輝きながら流れ、凄まじい滝となり、轟き飛沫上げ落ちる。樹々の幹が止みがたい自らの衝動によってまっしぐらに木の幹すくすく伸びるもの万物を創り、万物を育むのは全て全知全能の愛のなせる業。わたしをめぐり凄まじい水音轟かせるが、森も岩根も波のようにうねるがごとく豊かな水は優しく親しげにせせらぎ満々とたたえた水流が互いに渓谷へと速やかに谷をうるわせて下る。稲妻は炎をあげて下界に落ちそれは毒と靄を孕む大気を浄め、それを清らかにする。これはみな愛の使者、わたしたちのまわりを漂い、永遠に創造する力を告げ知らしめるのだ。わたしの胸を燃え立たせる恵みの火を受けたい。わたしの精神は混濁し、悩ましい官能の獄舎のなかにきびしく鎖に繋がれて、苦しんでいる。おお、神よ。わたしの妄想を静め、貧しい心に光を与えたまえ。   天使(ファウストの永遠の魂を運びながら、高い空中を漂う)   霊界の高貴なひとりが悪から救われた。どんな人間にせよ、絶えず努力し励むものをわたしたちは救うことができます。そのうえにこの人には天上からの愛が加わったのですから。至高の幸に祝福された天上の群れが心から歓んでこの人を迎えるのです。   祝福された少年たちの合唱(山頂を経めぐりながら)   手と手を組んでたのしく環をつくりましょう。聖なる思いを讃え歌いましょう。神の御教えをこの身に受けて、安らぎの中に身をゆだねお前たちが歌う神の姿を仰ぎ拝むことができましょう。   若い天使たち   愛の豊かな聖なる贖罪の女たちの手から授けられたあのバラの花が私たちを助け、勝利を勝ち取らせてくれました。貴くも気高い仕事は完成されてこの貴重な霊を手に入れることができ、わたしたち花を撒くと、悪魔は退き、わたしたちが花で打つと、悪魔は逃げ去りました。日常の地獄の刑罰を受けるかわりに悪霊たちは愛の苦悩を感じました。あの年をとった悪魔の殿様サタンでさえも鋭い痛みに身を貫かれました。さあ、歓呼しましょう。成功しました。   完成された天使たち(アルトソロと合唱)   大地の残した屑を運ぶことは、わたしたちにもつらいことです。たとえ、それが石綿でできていようとも、それは決して清浄なものではありません。強い精神力がもろもろの地上の元素をわが身に引き寄せ集めればしっかりと結びついた霊と肉との複合体は、どんな天使にも二つに分かつことはできません。ただ永遠の愛だけが、精神を地上の束縛から引き放つことができるのです。   若く未熟な天使たち   〔岩の頂に霧のようにかかってその動きも近々と霊たちのうごめきをわたしはいま感じ取れます。(雲がはっきりとしてきて)天に招かれた少年たちのにぎやかな群れが、いきいきと動くのが見えます。〕地上の重荷から解き放たれて、寄り集まり、輪をつくって、天界の新しく美しい春の装いに元気づけられ、生気を養っているのです。この人もまず手始めに、この子供たちに加わって次第に増えて完成へと高まってゆくのがよいでしょう。   祝福された少年たちの合唱   よろこんで、わたしたちは、蛹の段階にあるこの方をお迎えします。そうすれば、わたしたちも一緒に育ち、きっといつの日か天使になれましょう。この方にまつわりついている。繭だまを早く取って差し上げましょう。彼はもう神聖な命を得て、美しく大きく育ちました。   マリア崇敬の博士(最も高く、最も清らかな岩窟で)   ここは見晴らしがよく、何にも遮られず精神はもっとも高められる。あそこを女たちが通り過ぎてゆく。上に向かって漂いながら、昇ってゆくのだ。その真ん中に、星の冠をおつけになった崇高で美しいお姿、あれが天の女王だ。光輝くのでそれがわかる。(恍惚として)世界を支配したまう最高の女王よ青々と張り広げられた天空の天幕の中にあなたの神秘をお示しください。男の胸を真摯に、やさしく動かすもの、神聖な愛の歓喜をもってあなたに向かわせるものをそれをどうか受け取り、ご賞味ください。あなたが気高いお胸からご命令なさいますとわたしたちの勇気は無敵となり、わたしたちの乾きを癒してくだされば、情熱に熱せられた火もすぐに和らぎます。   マリア崇敬の博士と合唱   この上なく美しい意味をもった聖処女栄光に輝き崇め奉る御母わたしたちのために選ばれた女王神々に等しい御方。(栄光の聖母 宙に漂い近づく)   合唱   手を触れることのできないあなた様ですが、誘惑に陥りやすい者たちが、あなたにお慕い申し上げ、おすがりしますのは禁じられてはなりませぬ。弱さに引き込まれたこの女たちは容易に救うことはできません。けれど、たれが一人の力で情欲の鎖を断ち切ることができましょう。滑らかな斜面の床の上ではたれが足を滑らさないことができましょうか。(意味ありげな眼差しや会釈、柔らかい愛撫するような息づかいに、誰が惑わされずにいられようか。)(栄光の聖母 宙に漂い近づく)   贖罪の女たちと一人の告白する女の合唱(グレートヒェン)   御身は永遠の御国の高みを天翔け漂い、行きたまう。わたしたちの願いをお聞きくださいませ。たぐいなき御身、豊かな恵みのあなた様。   罪深き女(「ルカによる福音書」第7章37節)   パリサイ人らの嘲りを受けながらも神へと浄められた御子の御足に、香油に代えて涙を注いだこの愛にかけて。薫り高いしずくを滴らしたあの器にかけて、柔らかに尊い御手足をお拭いした髪にかけて。   サマリアの女(「ヨハネによる福音書」第4章)   その昔にアブラハムが家畜を連れて行かせた泉にかけて。救世主の御唇に涼しく触れ得る水瓶。その泉から今絶え間なく流れ出て永遠に澄み、豊かにあふれて、世界の隅々までも潤し、豊かな清泉。これらすべてにかけてお願い申し上げます。   エジプトのマリア(『聖徒行状記』)   主の憩い安らいたもうた、畏くも聖なる場所に。わたしを寺院の門外へと突き戻された戒めの御手。ただひたすらに砂漠で祈り上げ、忠実に勤めました40年間の懺悔。わたくしが砂に書き残した至福なる辞世の言葉。これらすべてにかけてお願い申し上げまする。   3人いっしょに   大きな罪を犯した女たちにもお側近くに寄ることをお咎めもなく、懺悔がもたらす功徳をも永遠のよすがに高めたもうあなた様。なにとぞこの善良な魂にもそれにふさわしいお赦しの慈悲をお与えくださいまし。ただ一度自分を忘れただけで、わが身の過ちすら気づかなかったこの身でございます。   懺悔する女(かつてグレートヒェンと呼ばれたもの。聖母マリアにすがって)   類いなきあなた様限りない光に包まれていらっしゃるあなた様どうぞわたくしの幸福をご覧くださいませ。どうぞ慈悲深いお顔をお向けくださいませ。むかしお慕い申した方で今はもう濁りなき方があの人が帰っておいでになりました。   祝福された少年たち(輪を描いて近づいて来る)   その方はわたしたちよりも大きくなって手足も逞しくなりました。わたしたちの心づくしに、忠実に報いてくださるでしょう。わたしたちは人の世の集まりから早く離れてしまいましたが、このお方はそこで多くのことを学んで来られたのです。わたしたちにもきっと教えてくださるでしょう。   懺悔する女(グレートヒェン)   気高い聖霊の群れに囲まれて、新参のあの方はご自分がどうなったかわからない様子。新しい生命にまだお気づきではありません。それでももう神聖な方々に似てまいりました。ご覧くださいまし、あらゆる地上の絆を断ち切って、古い衣を脱ぎ捨てました。そして、あらたに纏った霊気の衣の中から真新しい青春の力が現れております。あの方に教え導くことをお許しください。あの方はまだ新しい光を眩しがっておられます。   栄光の聖母(そして、合唱)   さあいらっしゃい。お前はもっと天空へ昇ってお行き。お前がいると、その人もついて行くでしょうから。   マリア崇敬の博士(深くうつむき伏して、礼拝しながら)(そして、合唱)   すべての悔いを知る心優しき者よ。祝福されたその至福の運命に感謝しながら従う身になるためには、救いの手の眼差しを仰ぎ奉れ。すべてのよき心映えの者は御身に仕え奉らせたまえ。処女よ、御母よ、女王よ!女神よ、とわに恵みを与えたまえ。   神秘の合唱   すべて移ろい過ぎゆく無常のものはただ仮の幻影に過ぎない。足りず、及び得ないこともここに高貴な現実となって名状しがたきものがここに成し遂げられた。永遠の女性、母性的なものがわれらを高みへと引き上げ、昇らせてゆく。

読書会に爆破予告? 多様性をめぐり分断深まるアメリカの今 2023年6月27日 LGBTQ アメリカ

  読書会に爆破予告? 多様性をめぐり分断深まるアメリカの今 アメリカ各地で広がっている、ある読書会。 子どもたちに多様性への理解を深めてもらいたい。そんな思いから始まりました。 しかし今、こうした読書会が爆破予告や反対デモで、中止に追い込まれる事態が相次いでいるといいます。 い...