2012年1月2日月曜日

原発によって消されたシルクウッド、その物語

原発によって消されたシルクウッド、その物語


同時多発テロはヤラセだよ!さんのブログより



ダニー・ヨウヴェンコ殺害で思い出したカレン・シルクウッドの"単独"自動車事故

前回の投稿で、「ダニーが死亡した事故でカレン・シルクウッドを思い出した」と書きましたが、これを機に、以前にも見たことのあるシルクウッドの英語のウィキペディアを見直してみました。

↑殺される少し前のカレン・シルクウッド
そうしたら、これはもう完璧に「消された」としか思えない話で、改めて「メリル・ストリープが彼女を演じた映画で匂わせていたとおりだった!」と思いました。

オクラホマ州クレセント近くのカー・マッギー(「マクギー」より「ク」の音が弱い)核燃料処理工場で原子炉燃料用プルトニウムのペレットを作っていた労組員カレン・シルクウッドは、多くの面で会社が安全管理を怠っている証拠を握り、クレセントのハブ・カフェでの労組のミーティングのあとニューヨーク・タイムズの記者と会うために48kmほど離れたオクラホマ・シティーへ向かう途中、道路わきの排水溝に突っ込んで死亡しました。これがそのコンクリの排水溝、

こちらがカレンの車、白のホンダ・シビック。

車内にはメタカロン鎮静剤が1、2錠とマリファナもあったとされ(現場を見た警官による)、「居眠り運転による事故」として処理されましたが、車内にあったはずのカレンが持参していた「証拠」のファイルはみつからず仕舞いだった。そのうえカレンの友人や家族は、車のうしろには傷などなかったのに別の車でぶつけられた証であるペンキの跡もあると主張。家族は、死の直前にカレンが何度か脅迫電話を受け取っていたとも訴えたが、こうした点は詳しく調べられもせず。また道路にも、道路から落ちそうになるのを必死に戻そうとしたと思しきタイヤの跡が残っていたという話もある。

検察医はカレンの死亡時、睡眠導入に必要な量の倍近いメタカロンが血中にあったとしていますから、確か映画でもそんな風に見せていたと思うが、ひとりで車を走らせる前に出た労組のミーティング中に盛られたのではないか、と思います。労組なんぞにも必ずいますからね、スパイが。

1974年11月13日に28歳で他界したカレンは、同夏に原子力委員会にカー・マッギー処理工場内の問題を訴えたあと11月はじめに数回プルトニウムに汚染させられています。が、会社側はそれすら「彼女の自作自演だ」と非難。

どこのページか忘れたが、肺から出てくる息からもプルトニウムが検出された(これは上述のウィキペディア)というその被曝量は「絶対に肺癌になる量だった」という記述も見かけました。「会社を悪く見せるために」といったって、そんなことまでするはずがない。

彼女の臓器が、原子力委員会と州の検視官の要望で、ロス・アラモスの細胞組織分析研究プログラムに回されて分析されたというあたり、生体実験のモルモットにされたという印象を受けます。

また『カレン・シルクウッドの殺害』("The Killing of Karen Silkwood")という本を書いたリチャード・ラシュキは「同工場の管理が甘かったので、プルトニウム・ペレットを持ち出すことは誰にでもできた」としながら、カレンの体から検出されたプルトニウムは、彼女が4ヶ月も触れることのない部署のものだったと書いているそうです。

連邦機関の調査で、管理の甘さから44~66ポンド(約20~30kg弱)のプルトニウムが紛失していたことも判明した同工場は1975年に閉鎖されましたが、ウィキペディア上では「閉鎖から25年経った今も除去作業が続けられている」と記されています。

カレンの父親と彼女の(離婚した夫との間の)子供たちがカー・マッギーを訴え、二転三転して「再審」というときにカー・マッギー側が「(カレン死亡の)責任なし」としたうえで138万ドルを払うことで和解。上述のラシュキの本では、カー・マッギー社とこの工場サイドも脅されていたとか、事件を調べていた人間のひとりは奇妙にも姿を消したり、カー・マッギー社に関する証言をするはずだった女性が、その直前に自殺したり。また、カレンの家族たちも身体的暴力で脅されたし、消えた44ポンドのプルトニウムを盗んだのは米国政府上層部、CIA、MI5やイスラエルのモサドといった国際的な諜報機関やイランの闇のグループを含むプルトニウム輸出の秘密地下組織であるとし、カレンの殺害はカー・マッギー社の者ではなく、無数の事実の隠蔽を図った米国政府の者であると結論しているそうです。

ここまで読んで、更に思い出すのが9/11で奮起して給料のいいアメフトをあとに米軍に入り、アフガニスタンで殺されたパット・ティルマンです。

彼は実際に戦地に赴き、どれほど悲惨で不当なことが行われているかに目覚め、軍を辞めて帰国し、反戦活動を大々的にやろうとして(こともあろうに、CIAの雇われ)ノーム・チョムスキーに連絡してしまったためにその計画がバレて殺されたのだと見ているので、それと同じようにカレンは原子力委員会に訴えたことと、デイヴィッド・ロックフェラーが(外交問題評議会などの動きを報道しなかったことへの)感謝を述べたメディアのひとつ、ニューヨーク・タイムズの記者と会うことにしたので殺害されたのです。

パット・ティルマンが自軍の誤射で殺された「可能性がある」ことは、彼の葬儀の数週間あとまで知らされなかったと嘆くパットの母親メアリー・ティルマンは、「『いい加減な調査結果など、お伝えしたくなかったので』とマクリスタル大将は言ったけど、彼らがしたことはまさにそれだった」と言い、「去年(2009年)、オバマ大統領がマクリスタルをアフガニスタンの最高司令官に昇進させたときは非常に不快でした。私は大統領にメールと手紙で、マクリスタルがパット(死亡)の隠蔽に関係していたことを思い出させようとしました。...マクリスタルはきちんと調査、追及されるべきです。...でも私たちの嘆願は、無視されました」と語っています。

政府は、私たちにだけではなく、国に対して嘘をついたのです

というメアリーの言葉は、米国のみならず日本や豪州その他でも多くの件に共通して言えること。軍や警察、検察や裁判所の腐敗を正さない限り、彼らの犯罪は野放しで、やりたい放題が続くのです。なんとか変えていきましょう。

余談ですが、「意図的リーク」が使命のウィキリークスを世界に売り出したリークでその名が知られたブラッドリー・マニングは、

シルクウッドで有名になった、この人口千人余のオクラホマ州クレセント生まれだそうです。


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以上

以下  投稿者 たけしくん 日時 1999 年 3 月 02 日 17:38:07:
1974年11月13日、カレン・シルクウッドという28歳の若い女性が運転する自動車が、ハイウェイの反対車線に飛び出し、道路外を走行したまま壁に激突するという事故が起こった。彼女がニューヨーク・タイムズの記者に会う約束をしていた途中の、予期せぬ、それも恐ろしい事故だった。

彼女はカー・マギー社のプルトニウム工場(オクラホマ州シマロン)で働いていたが、事の発端は彼女がMOX(モックス)に関する会社の秘密を知ったことから始まった。カーマギー社はMOX燃料の規格検査をパスさせるため、欠陥のある完成品を写真のネガで修整して通過させていた。原発にとっても、シルクウッド自身にとっても、これには重大な危険が伴っていた。真面目で正義感の強い彼女は周囲の信任を受け、いつしか労働組合の指導的な位置に押し
上げられていた。そういう彼女がカーマギー社の背任を黙って見過ごすはずがなかった。彼女はカーマギー社の不正合格品の存在を明らかにするため、原子力委員会に報告する。ここでシルクウッドは大きなミスを犯した。彼女が原子力委員会に報告したカーマギー社の不正は、そのまま素通りしてUターンすると、全てはカーマギー社の知るところとなっていたのである。ここで気付いて壁の厚さに落胆していればシルクウッドが死ぬことはなかったかも知れない。しかし行動的な彼女はさらにニューヨーク・タイムズの記者に働きかけると、その証拠書類を手に自動車のアクセルを踏んだのである。会社側が黙っているはずがなかった。

今や遅しと、待ちわびるニューヨーク・タイムズの記者に、その証拠書類が渡ることはなかった。仲間たちが目撃する中、彼女が出発前に抱きかかえていた書類の束は、事故現場から跡形もなく消えていた。彼女の自動車には激しく追突されたと思われるくぼみがあった。事故現場には警察だけではなく、カーマギー社の関係者もやってきていた。数々の物的証拠から、シルクウッドの死が単なる不注意による事故でないことは明らかだった。自動車後部のへこみは走行中に追突されたことを物語り、ために彼女の車は反対車線に押し出され、道路外に落ちた車は、それに並行してハイウェイを走っていた車が這い上がるのを阻止していた。ハイウェイに戻ろうとする車と、それを戻すまいとする車が行き着く先は・・・戻すまいとした車の運転者がよく知っていた。シルクウッドの前に立ちふさがった厚いコンクリートの壁は、そのままカーマギー社という巨大な障害物でもあった。カレン・シルクウッド、28歳、前方不注意に
よる事故死。警察が嘘の発表をしている間に、FBIはシルクウッドが抱え込んだカーマギー社の内部資料と同じくらいの、彼女の死の真相を調査した膨大な資料を闇の金庫に封印してしまった。このシルクウッドの物語は決して彼女の死によって終わることはない。彼女の死後、関係者の証人喚問が近づくたびに一人、二人と謎の死が続いたからである。

カーマギー社はシルクウッドを殺した後も憎しみは消えなかったようだ。彼女の遺体はカーマギー社の指示によって事故現場から悪名高いロスアラモス研究所に冷凍されたまま空輸された。プルトニウム工場で働き続けていたシルクウッドの遺体は、放射能を測定する科学者を驚かせ、そして彼らは顔を見合わせて笑った。彼女はそれほど汚染されていた。ロスアラモス研究所には彼女だ
けでなく、全米から放射能で汚染された労働者の遺体やその臓器類が運ばれていた。それらは110度のオーブンで乾燥されるとマッフル炉で間接的に加熱され、最後には灰になったものを酸の溶液で溶解する。こうしてシルクウッドはこの世から、それこそ完全に消去されてしまったのである。かくしてシルクウッドの両親は、自分の娘の遺体を受け取ることすら許されなかった。

私は何故かシルクウッドの命日が近づくたびに心穏やかならぬ予感から、彼女について書くことになるようだ。以前に彼女について書いたものがインターネットで偶然に発見して苦笑した。懐かしくもあった。今度も彼女のことを書きながら涙が溢れてきて困った。どうやら私は彼女に恋をしたようである。ここ地元でもついに県はプルサーマル計画導入を容認してしまった。連日そのニュースが流れる中、同じMOX燃料に関係して抹殺されたシルクウッドを思い出している。まだ若い彼女を殺してまで推進しなければならない原発とは何だったのか?メリル・ストリープが好演した映画「シルクウッド」でも、彼女を殺した犯人は曖昧にしたまま終わらせている。なぜマスメディアは「シルクウッドはカーマギー社に、ロスアラモス研究所に、それらを支配する一握りの為政者によって殺されたのだ」と、言えないのだろうか。権力の魔性は今や至るところでその牙を剥き出しにしながら、我々人類にその牙を突き立てている。
真実に目を背け、抵抗することなく権力に従順な羊の群の中で安穏する生活も捨てがたいものであろう。そういう意味で人類は日々の生活の中において、よりその資質が試されている時代だと言えよう。人は死んでなお心に鮮明に生きる存在だとすれば、シルクウッドはその心の中で言うであろう。「あなた方は私を悲劇的な死で終わらせてはならない。私は彼らによって殺されはしたが、その心は永遠にあなた方の幸せを祈るためによって昇華されたのです。私が公表しようとした資料は彼らによって奪われはしたが、その祈りまでは奪われてはいないのです」と・・・                             以上



映画 

カレン・シルクウッド (1946年2月19日 - 1974年11月13日) は、アメリカ合衆国における労働組合活動家であり、原子力関連企業のカー・マギー社 (Kerr-McGee Corporation) の核燃料製造プラントで行われていた、安全規則違反と不正行為を巡るスキャンダルの中、28歳で謎の死をとげた。 
シルクウッドはオクラホマ州クレッセントの近くにあったシマロン核燃料製造所 (Cimarron Fuel Fabrication Site) に勤める化学技術者で、核燃料棒に詰めるプルトニウムペレットの製造に従事していたが、プラント内で行われていた多数の不正行為に気づいた。その事実をアメリカ原子力委員会 (AEC) に証言した後、シルクウッド自身の体が、プルトニウムによる不審かつ深刻な汚染を受けていることが判明。彼女はこれらの事実を公衆に告発するため、証拠書類を持ってニューヨーク・タイムズ紙の記者に会いに行く途中で、不審な自動車事故により死亡した (他殺の可能性が論議されている)。シルクウッドのプルトニウム汚染発覚から不審死に至るまでの一連の事件は、いわゆる「シルクウッド事件」(Silkwood incident) として、一大原子力スキャンダルに発展し、1983年にはシルクウッド (Silkwood)として映画化もされている(主演:メリル・ストリープ)。 
『wikipedia記事より』
Sonomi @ Park side Avenue-i.jpg

映画映画
あらすじ

カレン・シルクウッド(メリル・ストリープ)は28歳。ボーイフレンドのドルー(力ート・ラッセル)、レスビアン相手のドリー(シェール)と一緒に住んでいた。3人の働くカーマギー社のプルトニウム工場はオクラホマ郊外のクレッセントから10キロほどのところにありカレンはそこでプルトニウムと酸化ウラニウムを混合させ、燃料粒剤を作る機械に送り込む仕事をしていた。カレンには学生時代に駆け落ちしたピートとの間に3人の子供があり、月に一度会社を休んで子供たちに会うことになっていた。彼女が休みをとったその日、工場が放射洩れのため閉鎖された。会社側は、休みが取りたいがためのカレンの仕業だという噂を流した。ある日、カレン自身が放射能探知機に感知された。この日からカレンの様子が変わり始めた。原始力委員会のパンフレットを読み、上司の前でもプルトニウムの危険を口にする。生産向上だけを目ざす会社側にとって彼女こそが危険分子だった。案の定カレンは金属組織部へ部署換えになった。が、ここで彼女は会社の不正を発見したのである。何とそこでは、規格検査のための燃料ピン切断面の撮影ネガをマジックで修正していたのだ。これが増硝原子炉に使われれば州全体が吹っ飛ぶ破壊的事故にもなりかねない。折りしも会社側の要請で組合解散の賛否を問う投票が行なわれようとしていた。組合擁護のための活動委員に立候補したカレンはワシントンの原子力委員会本部へ飛び、会社側の不正を報告した。事を重くみた本部のポール(ロン・シルヴァー)は証拠書類を手に入れ、ニューヨーク・タイムズの記者に会うようにとカレンを説得した。カレンが工場に行くとまたもや探知器が鳴り響いた。彼女の家が徹底的に検査され、あらゆる物が汚染物として運び出された。カレン、ドルー、ドリーの3人はロス・アラモスの専門病院で精密検査を受けることになった。カレンの体内からは6Ncのプルトニウムが検出された。許容量ではあるが、保証はない。クレッセントに帰る早早、カレンはドルーが止めるのも聞かず工場へ出かけて行った。組合の会議のあと、ニューヨーク・タイムズの記者に証拠書類を渡すことになっていたのだ。待ち合わせ場所へ急ぐカレンの愛車ホンダ・シビックが後から来た車に追撃され、シビックは大破した。事故か他殺か。シビックからは証拠書類は発見されなかった。

Sonomi @ Park side Avenue-i.jpg

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