2012年1月28日土曜日

【NHKスペシャル】見過ごされた被爆~残留放射線 63年目の真実~

【NHKスペシャル】見過ごされた被爆~残留放射線 63年目の真実~

2008年08月20日 | 読書日記など
NHK総合 2008年8月6日
NHKスペシャル

見過ごされた被爆
~残留放射線 63年目の真実~


Oさん、いわゆる入市被爆。

13日後、被爆者の救援のために、爆心地に入る。

仲間はガンや白血病でなくなっているという。

早く認定して欲しい。と、語られている。

入った人は11万人で、申請しても放射線の影響はないと却下してきたという。

国の判断が変わってきたという。

--残留放射線の影響……。

■広島大学名誉教授・鎌田七男■



入市被爆者がかなりの線量を浴びているとは想定していなかった。
--びっくりしましたね。と鎌田。

裁判で残留放射線を認める判断があいつぐ。

国は事実上認め、認定は10倍に増えるみこみだという。

◆◆◆なぜ見過ごされてきたか?◆◆◆

Oさん、女性。

短距離走の選手で病気とは無縁の活発の少女。

広島に原爆投下された時には、Oさんは三次市にいて、被害は何もなかったという。

8月19日、広島駅へ。
広島駅から徒歩で、本川国民学校へ。
--人骨を踏んで歩いていったという。

運び込まれた重傷者はどんどん亡くなっていったという。
--1週間看護していたという。地獄だと思っていた……。


患者たちは放射線による急性症状がでていたという。

1週間後、家にかえったOさんは、同じ症状が出たという。
--髪が抜けたという……。
放射線のせいだとは考えなかったという。
37年後ガンになった時も考えなかったという。
52歳に胃ガンに、……卵巣ガンに……。
転移ではなく、被爆者特有の重複ガンだという……。

認定申請したとき、国はOさんのあびた放射線量は0とした。

■その原因は科学者たちが、残留放射線はないとしてきたからだという。■

マンハッタン計画に参加した一人を訪問した。
--テッド・ロックウェル博士。



博士は残留放射能が発生しないように計算したという。

原爆の火の玉が地表にいかないように、計算。←火の玉に残留放射能?

アメリカ調査団はヒロシマを測定して、人体に影響を及ぼすほどの放射線は発見されなかったという。

もはや、放射線の影響は残っていないと発表。

--これが、アメリカの公式見解。
それがずっと続いていた……。


ABCC アメリカ原爆傷害調査委員会(現・放射線影響研究所)



当時、唯一の機関だったという。

入市被爆者を一度調べられたことが去年わかった。
--アンケート調査491人中314人に疑いがもたれた……。
著しい紫斑、脱毛、……死亡など放射線の影響があったという……。

元ABCC研究員・玉垣秀也さんは、入市被爆の影響だと考えていたという。



残留放射線の急性症状だと玉垣さんは考えていたという。

5例は急性の放射線障害とまったく同じだったという。
そのうち2人か3人はそのまま亡くなられた……。


残留放射線はなぜ発見されたなかったのか?
九月始めの台風で土砂が流されたから、わずかしか計測できなかった。

しかし、突然、調査は中止。
--白血病が頻発していたのが理由だという……。

■元ABCC研究部長 ウィリアム・シャル博士■



残留放射線がないのだから、原因ではないとした。

チフスで脱毛したという。←まさか? そんなにチフスは流行っていないのでは?

紫斑はノミにかまれた跡にみえる。←まさか?


元ABCC研究員・玉垣秀也さんも否定する。
--放射線の影響。チフスや赤痢なんて当時それほどはやっていなかった……。

もちろん、他の症状でも違いはあるだろう……。


Sさん。
--ABCCの方から積極的に、自動車で迎えにきた。
放射線の影響だとは言われなかったという。
--調査が終わっても体調不良は続く……。

日本の科学者にもそのまま受け入れられたという……。

■鎌田もABCCを信じていたという■

当時は入市被爆者を研究しようとは思っていなかった。
--被爆線量はないといわれていたので……。←患者がいるのに?

国も認めていたという。
■1957年 原爆医療法■
--元厚生省技官・浦田純一さん



1954年3月にビキニ実験・第五福竜丸事件。

入市被爆者を疑っていた……。
独断で、救済すべきだと考えていたという。

被爆者の身体をみて判断しようとしたという。
--当時、被爆者は認定しようとしなった……。

Sさんは、赤痢だと思っていたという。自分でつけたという。
医者の診断ではなかった……。
体調不良があっても、原爆のせいだとは思っていなかった……。

Oさんは、思い出したくもなかったという。
--みじめで、口に出したくないことだった……。
原爆のせいだとは思っていなかったという。
--50年を過ぎたころ。
被爆者に多くみられる重複ガンにおそわれたからだという。

親友もガンで亡くなったという……。

1996年認定を申請する。
--原爆のせいだと認めてほしい……。

■厚生省は基準をかえる■

DS86による推定値



1時間後には急速に残留放射線は0.06グレイに減ると考えていた。

3日後の残留放射線は0グレイになる。

--この番組ではないが、核実験場の砂漠でも、かなり残留放射能があったというジャーナリストの本がある。

現代史の瞬間-真珠湾攻撃からケネディ暗殺まで-

【追加】残留放射能について。
新潮文庫 ヒロシマは昔話か


そしてDS86により、Oさんなどはまったく被爆していないという。

DS86を作成した、ジョージ・カー博士。



そもそも残留放射線を重視していなかった。
--アメリカ政府の公式見解によって推定していたという。

DS86は被爆者のデータを、原子力産業にいかそうとしたものであったという。
このころ被爆者10万人のデータがまとまっていたという。
これによって、安全基準を作ろうとした……。

残留放射線は、細かな発生は無視していたという。
--移動していたので、そもそも計算をするのが無理……。


■鎌田は考えを裁判で変えたという■

鎌田は一人一人の体に残留放射線の影響はないか調査。
--染色体を調べた。
その結果は驚くものであった。
通常2本のものが3本になったりしていた……。

入市被爆者の径路を細かく調べたという。
--爆発後すぐに入った人ほど白血病になりやすい……。

■DS86■
土からだけの残留放射線を測る。
--それは砂漠の実験を基本としている。
広島には鍋や釜などがあった……。
人が住んでいたのだ。

むきだしの鉄筋などから、残留放射線が……。

一人一人を無視したことがDS86の間違いだという。

■元厚生省技官・橋爪章■



橋爪は認定基準内規を作成。

当時最新だったDS86を基準にした。

被曝量0では認定できない。←言い訳にしか聞こえない。人が基本では?

■今年3月国は基準を変更した■

Sさん。
--ABCCのカルテには赤痢ではなく、放射線による急性症状と書かれてあったという。
原爆投下後、63年たってはじめて知らされた事実!

Oさん。
認定されていない。
入市したのが遅く、期間が短かったとの判定。←染色体は?

■入市もせず遠くにいた患者■
重複ガンで入院中。
黒い雨がふったところに住んでいたという。

国はまだ本格的な調査を行っていないという……。



【磯野鱧男の感想】

わりきれない部分が多々あった……。

ご用学者というのがいるという……。

↓ 原潜の放射能漏れでも捏造があった……。

核兵器と核戦争

そして、ヒロシマの学者がくるというのでチェルノブイリ原発事故の被害者たちは喜んだ……。

↓ しかし、何も影響はないという判断を下した。

チェルノブイリから広島へ

その判断をくだしたのは、ABCCのあとを引き継いだ放射線影響研究所の学者。

被爆者たちは、こんな学者のことも知っていたのに、鎌田は知らなかったというのだろうか?

チェルノブイリ事故の現地の医師たち、特に女性医師たちは、患者第一に考えていた。

いくら、上からの命令があっても、医師として働いた……。

もちろん、ノイローゼとまちがった診断をした御用学者のような医師もいたことだろう……。

この根底には、『原爆神話』があると思う。

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そして、ヒロシマの医師たちにも、患者思いの民間人の医師がおり、努力されていたのも歴史ですね。

また、今もこのようなことが続いている……。

たとえば、劣化ウラン弾はアメリカ政府は無害といっている……。

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原発は戦争システムを平時にも導入したものだという人たちもいる……。

その「安全神話」のためにも、被爆者は利用され、被害を受けておられるのだと思いました……。

いつものことを許さない社会システムをつくらなければ、平和はつくられないとボクは強く思います。
















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