武田邦彦氏 予防原則 診断を疑ってみることの利益 (better safe than sorry ごめんなさいよりもっと安全を)

なぜ、医師の発言が禁止されるか(2)・・・予防原則適応時に許される行為


多くの人は学校教育の内容が不正確であることもあって、「水俣病」というのは「企業が水銀が毒物と知っていながら、垂れ流した」と思っています。でも、企業は国や熊本県が認可した排水基準を守っていました。

つまり、時として企業は収益に走り、国民に被害を与えることがあるので、県や国が審査をして法律などに合格すれば認可をするのです。自分がその工場の人だったとします。あるものを使って運転をしようとして計画し、書類を役所に出して認可を受ければ、それを守って仕事をすることで非難されることなど考えないでしょう。

水俣病が「水俣病」という名前がついているのは、水銀で本格的な病気が発見されたのが、水俣が初めてだったからです。それまで、女性のおしろいは酸化水銀、神社の鳥居の朱色は硫化水銀、そして歯医者に行くと水銀アマルガムを詰められました。水銀は普通に使われていたのです。

今でも、「水銀」というものが常に毒性を持つのか、メチル水銀などのある状態の水銀が毒物なのか、ハッキリしないところがあります。しかし、人間はあることが起こる度に、反省し、知識を増やして、より安全で快適な社会を作ってきました。
その一つが「予防原則」です。

水俣病の時に、水銀が毒物であるということが学問的に判ったのは最初の患者さんが出てから6年後でした。その時に、漁民は操業の停止を求めたのですが、水俣市民の多くは操業を続けることを望んだのです。
つまり、法律もなく、学問的にも不明で、患者さんが出ているという状態で仮に操業を止めさせた場合、その損害を誰が補償するのかハッキリしないからです。

そんな経験を経て、
1992年の環境サミットで
「原則15:予防原則」が世界的に合意されました。
その趣旨は
「科学的に因果関係が不明な場合でも、怪しいときには予備的に規制することができる」というものでした。これが人間の知恵というものです。

・・・・・・・・・

1年1ミリシーベルトというのは、
予防原則の思想で決められています。
学問的にハッキリするまで待っていたら、被曝による被害者が出るかも知れないので、予防的に合意をしたのです。自然界から受ける自然放射線は仕方が無いのですが、原発からの放射線は「余計なもの」です。もし日本に原発がなければ、1年1ミリなどと言う規制もほとんど要りません。

福島原発の事故が起こると、多くの医師が「1年1ミリを守る必要はない」と発言し、今でも言い続けています。でも、医師の人は「予防原則」というのが悲惨な多くの犠牲のもとに、人間の知恵で創り出したものであることを勉強してください。

というのは、「1年1ミリを守る必要がない」と言っている医師、テレビや新聞などの記者はどうも、これまでの公害の歴史、予防原則、人間の知恵について、よく知らないようなのです。でも、社会に責任を持って発信するためにはこのぐらいは知らなければなりません。

私が「なぜ、1年1ミリか」というのを科学的に説明せず、「法律、合意」として示しているのは、それが「予防原則」ですから、もともと科学的な根拠を議論できないものだからです。

・・・・・・・・・

ところで、
私は「人を批判せず、内容を批判する」
ということを守ってきました。
今まで、首相、大臣、東大総長、特定の権力者を別にすると個別の名前を挙げて批判することはしませんでした。でも、今は福島をはじめとした子供たちが被曝しています。この被曝を止めるために、今日から個別の名前を出すことにしました。

流山市長と福島の「順一」(聞くところによると塾の先生)という人が、「1年1ミリを守る(法律を守る)必要はない」という趣旨と、私を関係の無いこと(私がバナナを食べたことがないと推定していること)で個人的に批判しています。私の批判などはどうでも良いのですが、この二人の言動の目的は福島の子供たちに余計に被曝させることなので、放置できません。予防原則を勉強して、すぐ子供たちを被曝させることを止めてください。
子供の健康はあなたたちのものではありません

(平成231125日)
武田邦彦









予防原則と水俣病最高裁判決

加 藤 三 郎


地球サミットで確立された予防原則


本誌先月号で、
当会の憲法部会がとりまとめた憲法改正第一次案について特集をした。
これを丁寧にお読みになった方には、
4の2条の第2項にある
「人の健康または生態系に重大かつ回復不可能な影響を及ぼすおそれが
ある事態に対しては、科学的知見に不確実性があったとしても、
未然に防止することを基本とする予防原則に立脚しなければならない」
に注目された方もおられるだろう。


この原則は、今後日本の憲法に環境条項を書くとしたら、
おそらく争点の一つになると予想されるので、改めて説明してみたい。

害がはっきり予測されるものに対して、未然防止をとるのは当然であるが、
問題は、害が起こるかどうか必ずしも自明ではないという場合である。

例えば、地球温暖化のように、実際に被害が起こった場合、
甚大かつ、取り返しのつかないような被害が予想されるとすると、
一つの考え方は、行政当局が、科学的な解明が万全ではないとしても、
事前に対策をとるべきだというもの。

それに対して、そのような不確実な科学でもっていちいち規制されたら、
研究開発もできないし事業もできない。
誰が見ても明瞭になった場合には従うが、
疑問点が残る場合には、到底承服できないという主張がある。

これらを巡って長いこと論争があったが、

1992年に
ブラジルで開催された地球サミットにおいて
採択されたリオ宣言の中で、
第15原則として、ついに確立された。

その原則では

環境を保護するため、各国はその能力に応じて予防原則を広く講じなければならない。重大なあるいは取り返しのつかない被害があるところでは、完全な科学的確実性がないことを、環境悪化を防止する費用対効果の大きい対策を引き伸ばす理由にしてはならない

とある。

外交文書らしく、随所に工夫が凝らされた文章だ。
何が重大で、
何が取り返しがつかないかについての基準などはもちろん書いてない。
また、あまり効果がなくて費用がかかる対策は、
引き伸ばしていいと言わんばかりである。

この原則をどう適応するかは常に議論になるところであるが、
予防原則そのものは、全ての政府が承認したので、
日本においても少なくとも行政レベルでは異論はないはずである。
とはいえ、日本の国会が全会一致で採択した京都議定書ですら、
日本の経済関係者の中には、
「これは安政の日米和親条約以来の不平等条約であり、
これを採択した日本外交は失敗であった」
という意見が今日でもある位だから、
この原則についてもさぞかし異論があろう。

しかし、

この原則は、
その後の世界の憲法などにも盛り込まれた。

例えば、

本年2月にフランスの国会が憲法を改正し、採択した予防原則では、

科学的な知見に不確実性があったとしても、
被害の発生が、
環境に対して、
重大かつ回復不能な影響を及ぼすおそれがある場合には、
公共機関は、
予防原則を適用し、
権限の範囲内でリスク評価手続きを実施し、
被害の発生を避けるために暫定的かつ
釣り合いのとれた措置を講じるよう留意する

となっている。

加盟25カ国の間で
批准作業に入りつつあるEU憲法の環境条項でも、

「EUの環境政策は、
EU内の様々な地域の状況が多様であることに配慮して、
高度な保護を狙わなくてはならない。
それは予防原則に立脚したものでなければならず
また未然防止措置がとられるべきこと、
環境上の損害は優先的には発生源で修正されるべきこと、
及び汚染者費用を負担すべきである
という諸原則に基づかなければならない」

とある。

文言は多少違うが、予防原則を規定している点は共通である。

最高裁判決を温暖化対策に当てはめると

ところで、予防原則と直接関係ないように思われるが、
水俣病について最高裁から最近出された判決に、私は衝撃を受けた。
現在、政府や自治体が推し進めようとしている温暖化対策に、
この判決の思想を当てはめてみるとどうなるかと
考え込まざるを得なかったからである。 

この訴訟とは、水俣湾の魚介類を食べて水俣病になったと主張する人が、
救済認定を申請したことをめぐる訴訟である。
第一審の大阪地裁の判決では原告を水俣病とは認めなかったが、
大阪高裁では、国が排出規制をしなかったのは違法とし、
国の基準とは別に、
水銀中毒に特有の感覚異常があれば患者と認めると判断した。

この事案は最高裁に持ち込まれ、
昨年10月に判決が出たが、その中で、
昭和34年末には原因物質と
排出源を高い可能性で認識できたにもかかわらず、
排出規制をしなかった国及び県の対応は
著しく合理性を欠いて違法であると、
行政の不作為責任を認め
患者の認定についても、
大阪高裁の判決を支持した。 

最高裁がこのように判断した理由として、

①昭和34年末の時点では、
水俣病の公式発見からすでに約3年半が経過しており、
その間、住民の生命・健康等に深刻かつ重大な被害が生じうる状況が
継続しており、国は現に、多数の患者が発生し、
死亡者も相当数に上っていることを認識していた。

②原因物質が有機水銀化合物であり、
その排出源がチッソ水俣工場であることを、
高度の蓋然性を持って認識しうる状況にあったなどを挙げている。

水俣病は、発見当時は原因がわからない奇病とされたが、
その後、熊本大学医学部によって、有機水銀中毒であること、
その原因が化学工場からの排水であることもつきとめられつつあったが、
昭和34年末の時点では、
その見解は全ての科学者が支持したわけではなく、
まして政府がそれを認定したわけでもなかった
(政府の正式認定は昭和43年)。
それにもかかわらず、
最高裁は昭和34年末の科学的解明でもって
上記の判断に至ったことに、私は衝撃を受けたのだ。

最高裁の今回の判決を、
仮に、地球温暖化対策に適応するとどうなるか。
地球温暖化については、
国連の専門家集団(IPCC)による17年に及ぶ検討で、
温暖化の原因が人為によることが証明されている段階にあり、
しかも温暖化によると思われる深刻な被害がすでに出つつある。
にもかかわらず、
未然防止どころか事後対策すら十分に取られていないとすると、
温暖化によって被害を受けた人が、
水俣病の場合のように訴訟(もちろん法的性格は違うが)を
起こしたときにどういうことになるかと言えば、
やはり科学による完璧な解明を待たなくとも、
強力で効果的な対策を取るべきだったという判断になるであろうことが
私には予想される。

行政はもとより環境関係者が、
水俣病に関して行政府の不作為責任を
鋭くついた最高裁判決を重く受け止め、
温暖化に対しても、
早急にしっかり対応をとるべき時期にきていると私は考える。

  (2005・3 かとう さぶろう/環境文明21代表理事)




予防原則(予防的措置)とは
better safe than sorry
大竹 千代子



予防原則(Precautionary Principle)
あるいは
予防的措置(Precautionary Approach )
という言葉は、単に、
「物事を予防的に行うやり方」
を一般的に指している言葉ではあ りません。

現在、欧州、カナダを中心に化学物質の安全性や、
環境の保護を推進するために適用されている
政策決定の一方法を意味しています。

化学物質に限って考えるなら、
ヒトに重大な有害性や不可逆的な有害性を与えると
判断できる要素があり、
リスクアセスメントが行われた結果、
多くの不確実性を含んでいるため、
必ずしも科学的に因果関係が証明できないが、
予防的に規制した方がよいと判断出来る場合に、
「予防原則にもとづいて」、規制を行う、
というように用いられる言葉です。

「予防的措置(precautionary approach)」の定義

国連環境開発会議リオ宣言の原則15 に

「環境を保護するため予防的措置は、
各国おいて、その能力に応じて広く適用されなけ ればならない。
深刻な、あるいは不可逆的な被害のおそれのある場合には、
完全な科学的 確実性の欠如が、
環境悪化を防止するための費用対効果の
大きな対策を延期する理由として使われてはならない。」

と定義されています(UNCED、1992)。

それに対し、

日本の国内法に用いられている概念、
未然防止(preventive principle)は、
 「化学物質や開発行為と影響の関係が科学的に証明されており、
リスク評価の結果、被害 を避けるために未然に規制を行う」
と定義され、

現在議論されている
予防原則(あるいは 予防的措置)とは明確に区別されます(奥真美,1999)。

また、米国には予防原則はない、とよく言われますが、
実際は「precautionary prevention(未然予防)」と呼ばれるものがあり、
「予防原則」と呼ばれていません。
しかし、
 法律の中に「予防(precaution)」の精神は、
化学物質の管理や環境保護に生かされていま す(O'Riordan,1994)。 
医療や公衆衛生の分野で用いられるこの言葉は、

診断を疑ってみることの利益
(better safe than sorry
ごめんなさいよりもっと安全を)

として、通常、患者の手に委ねられてい るのです(EEA,2002)。

この文のタイトルで、
あえて「予防原則」と「予防的措置」を並べたのには理由があり ます。

UNCEDの「予防的措置」のこの定義に近い考え方は、
EUでは「予防原則」と呼ん でいます
(EUの予防原則適用のガイドライン参照)。

他の国でも「予防的措置」と呼んで いるところが多いようです。  

予防原則(予防的措置)を適用するに当っては、
EUや多くの国で、さまざまな条件を決 めています。

EUや私たちの考え方の概要を参考にしてください。

これまで日本国内ではあまり議論されることは無く、
従って、従来の法律の中に、現在海外で議論されているいわゆる
「予防原則」は 取り入れられていません。

唯一、2000年の第2次環境基本計画の中に、

「予防的な方策」としてUNCEDの精神が明記されているのみです。

また、
日本ではグリーンピース・ジャパンが
予防原則の活発な活動を行っています。
そのアプローチの方法は EUや欧州各国、米国と異なり、
リスクアセスメントの重要性を認めていないようです。

このように、
予防的措置、予防原則は、
用語や定義が必ずしも統一されていませんが、 
リスクアセスメントによってさえも
科学的に確実な結果が導かれない問題に対し、
人の健康や環境の保護に、 
時間的な前倒しをして何らかの手を打という目標は同じです。


そのアプローチの方法が今いくつか提案されているのです。

引用資料
EU/EEA (2002) Late Lessons from early warning: the precautionary principle 1896-2000 
http://reports.eea.eu.int/environmental_issue_report_2001_22/en.
O'Riordan,T.,& Cameron, J.,(1994) Interpreting the Precautionary Principle, Earthscan Publications
UNCED(1992), UN Conference on Environment and Development,
http://www.un.org/geninfo/bp/enviro.html
Wingspread Statement on the Precautionary Principle(1998),
 http://www.wajones.org/wingcons.html
奥真美(1999) ジュリスト増刊号、有斐閣
グリーンピース ジャパン(2001) 予防原則を行動に移すためのハンドブック 第1版

2002.7 掲載
2005.6 修正・更新
「化学物質と予防原則の会」のメインサイトへ



リスクマネジメントの取り組み(上) 

-予防原則の考え方-

予防原則とは

予防原則とは、科学的根拠が十分ではないものの、
潜在的な危害があるとされる場合に、そのリスクを回避、
あるいは最小限にするための措置をとることである。
科学の進歩は、市民社会に便益をもたらす反面、リスクの多様化、不確実性の増加をももたらしてきたといえる。例えば、市場に出回っている化学物質の中には、環境ホルモンや発がん性の疑いがあるとされているものが多々ある。しかしながら、そのことが実際に検証された例はそれ程多くはないといえる。このような状況の下で、欧州においては、予防原則の考え方が発達してきた。
予防原則の考え方が、1992年のリオサミットで、リオ宣言第15原則(予防的尺度)[英語サイト]として採択され、それが世界的に認知されてから10年以上経つが、米国や日本ではそれが法律に取り入れられたという例はまだない。とりわけ米国では、予防原則の考え方は、科学の進歩とそれがもたらす便益をも阻む、保守的・消極的なリスク回避策、すなわち、ゼロリスク政策であるとして、一般的に不評である(参照[英語サイト])。

予防原則に基づいたリスクマネジメント

EUでは、環境と人の健康に影響を及ぼす科学分野において、予防原則に基づいたリスクマネジメントを取り入れる傾向にある。2000年2月にはEU委員会から、環境と、人、植物、動物の健康の保護を目的とした、予防原則に基づくリスクマネジメントを定義した意見書(Communication from the Commission on the Precautionary Principle)[英語サイト:PDFファイル]が、発表された。EU加盟国では、その意見書に即して、電磁波、遺伝子組み替え食品、残留性有機汚染物質、原子力安全等の様々な物質・活動に関わるリスクを回避・低減するために、科学的根拠が不十分な場合においても、規制的措置を取ることが可能となっている。例えば、政策決定者は、「ある化学物質とそれに伴う汚染は避けたいが、その物質を利用した(科学の進歩に伴う)便益は得たい」という状況下において、通常のリスクマネジメントのプロセスに、予防原則の考え方を取り込むことが可能である。図1はその例を示す。
図1 予防原則に基づいたリスクマネジメントのプロセス
イメージ図:予防原則に基づいたリスクマネジメントのプロセス
参考文献:EU「リスク評価のプロセスの調和を図るレポート」
[英語サイト:PDFファイル]
行政機関は、予防原則に基づいたリスクマネジメントを展開することにより、早期から予備的措置を取ることが可能である。図2は、予防原則を基にしたリスクマネジメントモデルによる、規制政策決定のプロセスを示す。本モデルのプロセスは、リスクの(1)スクリーニング(認知)、(2)分析・評価、(3)マネジメント(具体的な対処)の3段階に分類されており、予備的措置を重視するため、とりわけ(1)と(2)の段階に重点がおかれている。回避しなければならない高リスクである、と判断された場合には、リスク回避策として、物質・活動の禁止措置がとられる。(この具体例として、EUによる、米国のホルモン投与牛の輸入禁止の措置が挙げられる。)逆に、受け入れ可能な低リスクである場合には、規制措置は取られず、関連機関が設定している標準的なリスクマネジメント措置を適用することになる。それらの中間レベルにあるリスクの場合には、リスクの低減、拡散、転換に向けて、各々の組織単位で利用されているリスク対処方法を含めた、様々なリスクマネジメントツールを適用することになる。その例としては、監査制度の導入、(課税制度を導入することによる)部分規制の実施、代替技術の研究・開発の促進、ステークホルダーとの協力による教育、トレーニング、キャンペーンの推奨等が挙げられる。

リスクマネジメントシステム向上のための研究開発

EUでは、リスクマネジメントのシステムを向上させるための様々な研究開発が行われている。EU機関の中で、とりわけリスクマネジメントの発展に寄与している機関として、市民安全保護研究所[英語サイト]が挙げられる。同研究所では、市民の安全確保を目的として、表1に示されるリスクマネジメントをサポートするシステムの研究・開発が行われている。

表1:EU市民保護研究所におけるリスクマネジメントのための研究開発プロジェクト
カテゴリ主なプロジェクト
外部要因によるリスクのマネジメント・画像情報を利用した災害後の被害評価、非合法麻薬栽培のモニタリング、世界の危機・災害分布図の作成
・意思決定をサポートするインフラ構築(世界情勢のモニタリング、災害警告、被害分析ツールの開発を含む。)
・リスク分析、セキュリティリスク評価、モニタリング、紛争発生の初期警告、不法移民による影響・リスク分析
農業・漁業[英語サイト]・リモートセンシングを利用した収穫・魚穫予測
災害評価・深刻な事故の報告、レビュー、マッピング、分析、危険物質を含む主要事故災害規制に関する指令(Seveso II、96/82/EC)により定義されている事故災害のリスクマネジメント
自然・環境災害情報交換システムの開発[英語サイト]
インフラ全般のリスク評価社会インフラに関するリスク評価 [英語サイト]
・災害後のインフラ復興計画の評価
センサー、レーダー技術サイバーセキュリティ[英語サイト]・雪崩・山崩れ、火山帯、地震のモニタリングとリスク評価、
航空機、船等からの不法放出物のモニタリング
・サイバー犯罪対策、ITインフラのリスクマネジメント
トレーサビリティと脆弱性の評価・インフラの脆弱性の評価、人工・自然災害のリスク評価
・エネルギー(ガス・石油・電力)インフラのセキュリティの評価
・食品のトレーサビリティ改善
原子力安全原子力安全に関する情報交換システムの開発、遠隔モニターシステムを利用したデータの収集とその交換の促進[英語サイト]
計量経済学と統計学を利用した偽造対策のサポート[英語サイト]・計量経済学のツールの向上、計量経済学モデリング
・統計データを利用した偽造犯罪対策、リスク分析、不規則なデータパターンを利用した偽造予測

欧州ネットワーク・情報セキュリティ委員会 :ENISA

EUでは、近年とりわけ、ITインフラのリスクマネジメントとセキュリティ確保に重点がおかれている。その一環として、2004年3月には、欧州ネットワーク・情報セキュリティ委員会(European Network and Information Security Agency :ENISA)[英語サイト]が設置された。ENISAは、EU機関と各加盟国における公益事業、金融、テレコム等のITインフラのセキュリティとリスクマネジメントをサポートすることを目的としている。ENISAの具体的なビジネスモデルは、未だ発表されていないものの、加盟国の行政機関や民間企業と連携しながら、EUと加盟国にアドバイスをすること、そしてIT分野におけるセキュリティ確保とリスクマネジメントのベストプラクティスを普及させることが主要業務とされている。国際的なサイバー犯罪への対応を専門とするEU機関が今まで存在しなかったこともあり、官民共にENISAの今後の活躍を大いに期待している。
最後に、EUは、現時点においては、各加盟国のリスクマネジメントの政策に対する規制力をもっていない。そのため、リスクマネジメントの発展は、基本的に国レベルのイニシアチブに託されている。次号では、EU各国が参加する欧州市民メカニズムに関する取り組みを紹介する。


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