原子力防災関連法令等
法令
以下の資料は最新版でない場合がありますので、その発行機関のホームページで内容をご確認下さい。また、資料の内容をご使用される場合は、出典を明記してください。
法令 | 最終改正年月日 | 設定年月日 |
---|---|---|
災害対策基本法 | 平成22年12月3日 | 昭和36年11月15日 |
災害対策基本法施行令 | 平成22年3月31日 | 昭和37年7月9日 |
災害対策基本法施行規則 | 平成18年3月23日 | 昭和37年9月21日 |
原子力災害対策特別措置法 | 平成18年12月22日 | 平成11年12月17日 |
原子力災害対策特別措置法施行令 | 平成16年3月24日 | 平成12年4月5日 |
原子力災害対策特別措置法施行規則 | 平成20年3月28日 | 平成12年4月5日 |
告示・通知等
以下の資料は最新版でない場合があります。詳細は文部科学省防災環境対策室へお問い合わせください。 また、資料の内容をご使用される場合は、出典を明記してください。
告示 | 最終改正年月日 | 設定年月日 |
---|---|---|
原子力災害対策特別措置法第二条第三号の規定に基づき、原子力事業者から除かれる者を指定する件 | 平成19年9月28日 | 平成12年6月15日 |
通知 | 最終改正年月日 | 設定年月日 |
原子力災害対策特別措置法における所在市町村と水域を隔てて位置している市町村の取扱いについて(通知) | 平成16年7月26日 | 平成16年7月26日 |
原子力災害対策特別措置法に基づく届出事務に関する指導について(通知) | 平成15年5月 | 平成15年5月 |
制定 | 最終改正年月日 | 設定年月日 |
原子力災害対策特別措置法に基づく文部科学大臣の処分に係る審査基準等 | 平成18年5月23日 | 平成18年5月23日 |
防災基本計画
以下の資料は最新版でない場合がありますので、その発行機関のホームページで内容をご確認下さい。 また、資料の内容をご使用される場合は、出典を明記してください。
計画 | 最終改正年月日 | 設定年月日 |
---|---|---|
防災基本計画 | 平成20年2月18日 | 昭和38年 |
文部科学省非常災害対策センター
原子力災害のみならず地震、風水害等の自然災害時において、原子力災害対策本部、非常災害対策本部及びそれらの事務局等を設置するための施設です。
センターは、電話回線、ファクシミリ、テレビ会議システム等の資機材を備えるとともに、対策本部等の関係者を多数収容できる十分な広さを持っており、国の防災基本計画に規定されたオペレーションセンターに求められている機能を満足しています。
また、原子力災害対策特別措置法においては、現地の緊急事態応急対策拠点施設(オフサイトセンター)を中核として、国、自治体、関係機関等との連携により、的確な防災活動を実施する必要があることから、本センターにおいては、これらの活動を遂行するための専用の通信資機材等を整備しています。
センターは、電話回線、ファクシミリ、テレビ会議システム等の資機材を備えるとともに、対策本部等の関係者を多数収容できる十分な広さを持っており、国の防災基本計画に規定されたオペレーションセンターに求められている機能を満足しています。
また、原子力災害対策特別措置法においては、現地の緊急事態応急対策拠点施設(オフサイトセンター)を中核として、国、自治体、関係機関等との連携により、的確な防災活動を実施する必要があることから、本センターにおいては、これらの活動を遂行するための専用の通信資機材等を整備しています。
オフサイトセンター
原子力災害対策特別措置法に基づき、原子力施設で緊急事態が発生した際、国の「原子力災害現地対策本部」や都道府県および市町村の「災害対策本部」などが「原子力災害合同対策協議会」を組織し、情報を共有しながら連携の取れた応急対策を講じるための拠点施設です。
文部科学省所管施設の関連としては、これらのうち6カ所(★印)を指定しています。
SPEEDIの高度化について
http://www.bousai.ne.jp/vis/torikumi/download_data/speedi.pdf
高度化SPEEDIモデルは、長年運用されてきた旧SPEEDIモデルに替わるべく日本原子力研究所で開発された新しい予測計算モデルです。このモデルでは、旧モデルと比べて、気象予測性能の向上、放射性物質の拡散計算および線量計算の精密化など、様々な改良が図られています。SPEEDIネットワークシステムでは、平成17年1月1日から高度化SPEEDIモデルによる運用に切り替えられています。
高度化SPEEDIモデルの導入により、防災対策を支援する能力が以下のように向上しました。
高度化SPEEDIモデルは、長年運用されてきた旧SPEEDIモデルに替わるべく日本原子力研究所で開発された新しい予測計算モデルです。このモデルでは、旧モデルと比べて、気象予測性能の向上、放射性物質の拡散計算および線量計算の精密化など、様々な改良が図られています。SPEEDIネットワークシステムでは、平成17年1月1日から高度化SPEEDIモデルによる運用に切り替えられています。
高度化SPEEDIモデルの導入により、防災対策を支援する能力が以下のように向上しました。
※「日本原子力研究所」と「核燃料サイクル開発機構」は、平成17年10月1日に統合し、「独立行政法人 日本原子力研究開発機構」になりました
長時間の予測
防災対策を行う際には、数時間先にとどまらず、数十時間先といった長時間にわたる放射性物質による環境への影響を予測する必要が生ずる場合があります。高度化SPEEDIでは24時間以上先までの気象予測が可能となり、この気象予測に基づいた環境への影響予測が可能になりました。
防災対策を行う際には、数時間先にとどまらず、数十時間先といった長時間にわたる放射性物質による環境への影響を予測する必要が生ずる場合があります。高度化SPEEDIでは24時間以上先までの気象予測が可能となり、この気象予測に基づいた環境への影響予測が可能になりました。
急激な気象変化への対応
前線の通過など、急激な気象変化が予想される場合、高度化SPEEDIではこれを考慮した気象予測が可能となりました。
前線の通過など、急激な気象変化が予想される場合、高度化SPEEDIではこれを考慮した気象予測が可能となりました。
拡散予測・線量予測の精密化
放射性物質が大気中に広がっていく過程をより詳細に予測するとともに、計算格子を細かくするなど、被ばく線量の計算精度も向上しました。
放射性物質が大気中に広がっていく過程をより詳細に予測するとともに、計算格子を細かくするなど、被ばく線量の計算精度も向上しました。
情報提供元:日本原子力研究所
日本原子力研究所による解説
これをご覧頂いてわかるように、SPEEDIの実力は、公開されたような静止画を作るようなレベルではなく、動画で立体的に、範囲は広大に予測ができる代物なのです。
政府はSPEEDIの能力を隠しています。
そして管首相の「東日本はつぶれる」発言は、本物ののSPEEDIによる放射能拡散のシミュレーション動画を見たからに相違ないと私は考えます。
東北、関東一円の放射能汚染の実際は、かなり深刻なものだと思います。
以下発掘記事を転載します。
WSPEEDIについて
日本原子力研究所では、1987年から2000年にかけて第2世代SPEEDIの開発を行い、海外で発生した原子力事故に対応するための世界版SPEEDI(WSPEEDI)の整備を行いました。現在は第3世代SPEEDIとして数値環境システムSPEEDI-MP(Muliti-model Package)の開発を行っています。
WSPEEDIは、これまでのSPEEDIの予測機能の強化に加え、国外で原子力事故が発生した場合の放射性物質による日本への影響を評価する機能や、放出源情報が不明な場合に国内のモニタリングデータから放出源や放出量を推定する機能を有しています。
すでにWSPEEDIは、様々な拡散実験などのデータによって検証されており、旧動燃(動力炉・核燃料開発事業団)の火災爆発事故(1997年3月)やJCOウラン加工工場臨界事故(1999年9月)の解析で実績を上げています。
SPEEDI-MPは、さまざまな環境問題に対応できる新しい環境中物質循環予測システムであり、2000年8月28日に起きた関東地方での異臭騒ぎでは、三宅島の火山性ガスの拡散プロセスをシミュレーション計算により解明しました。
この火山性ガスの拡散予測シミュレーションについては、ホームページ上で毎日公開されています。
※「日本原子力研究所」と「核燃料サイクル開発機構」は、平成17年10月1日に統合し、「独立行政法人 日本原子力研究開発機構」になりました
「平成22年度福島県原子力防災訓練」が実施されました。
平成22年11月25日(木)から26日(金)にかけて、
国や自治体関係者、原子力事業者、
それに地域住民などおよそ2,400人が参加し、
福島県等の主催による『
平成22年度福島県原子力防災訓練』が実施されました。
今回の訓練では、
福島第一原子力発電所第5号機の全交流電源喪失に端を発し、
その後非常用炉心冷却系が次々と故障した結果、
原子炉冷却機能喪失に至り、
放射性物質放出の恐れが生じたとの想定のもと、
当事務所がある
福島県原子力災害対策センター(オフサイトセンター)には
132名が参集し、
オフサイトセンターの立ち上げ、
機能班の設置、
現地事故対策連絡会議の開催、
原子力災害現地対策本部の設置、
原子力災害合同対策協議会の開催等を行うとともに、
情報の共有、
関係機関間の調整、
防護対策の検討、
決定等の運営訓練を実施しました。
また、
関係自治体が主体となり、
緊急時環境放射線モニタリング訓練、
緊急被ばく医療活動訓練、
住民等に対する情報伝達及び住民避難訓練、
住民輸送・物資搬送訓練が行われるとともに、
原子力事業者においても、
福島第一原子力発電所内の応急対応訓練として、
事故プラントの現場確認と復旧対策訓練、
所内対策本部等の設置・運営訓練、
避難誘導訓練、緊急被ばく医療訓練、
消火訓練が行われました。
常に、SPEEDI は、防災訓練でも使われていた。
SPEEDI を忘れるわけがない。
対策本部組織は、マニュアル通り組織された。
SPEEDI は、政府の要人も知らぬはずがない。
平成22年度原子力総合防災訓練
平成22年10月21日、菅総理は総理大臣官邸で、平成22年度原子力総合防災訓練を行いました。
朝日新聞「プロメテウスの罠」より
さらにもっと興味深いのは、文科省が単位放出のSPEEDIによるシミュレーション計算を持っていたのと同時に、
経済産業省の原子力安全・保安院も、
3月11日の時点で
独自により詳細で正確なSPEEDIによるシミュレーション計算を依頼し、
汚染の把握と避難区域の早急な設定を進めていた、という事実です。
避難区域の設定の勧告を出そうと全力を挙げている只中に、
首相官邸が今や悪名高き同心円の避難区域を発表し、
首相が言うんだから
官僚としてはそれの追認しか行わない、
といかにも官僚らしい反応で保安院は
作業を中止したらしい、とのこと。
ど素人の官邸(管首相)の案に
諾々と従う官僚をもった
国の災難といえばそれまでですが、
官僚を敵に回したど素人の首相を持った国の災難、
とも言ってもいいでしょう。
研究者の辞表(12)いきなり同心円避難
3月15日、毎時330マイクロシーベルトの値が出る場所を、
なぜピンポイントで指示できたのか。(=依光隆明朝日新聞記者)
東京・霞が関の文部科学省。時に身ぶり手ぶりを交えながら、
(お話が、違う!)
科学技術・学術政策局次長の渡辺格(いたる)さん(53歳)説明する。「実は、単位放出のSPEEDIを使いました」。
SPEEDI(スピーディ)とは、放射能の影響を予測するシステムのことだ。放出された放射性物質がどう広がるのか。風向きや風速、地形を計算し、飛ぶ範囲を予測する。
放射性物質は同心円状には広がらず、汚染エリアは複数の突起を形成する。そのエリアをSPEEDIで予測し、迅速に住民を避難させなければならない。それが原子力防災の基本中の基本とされている。
予測の基(もと)になるのは、原発からの放出源情報だ。ところが今回の事故ではそれが入手できなかった。
しかし、そういう事態でも仮の値を入力することで予測ができる。それが、1時間に1ベクレル放出したと仮定する「単位放出」で計算するやり方。渡辺さんはその手法で正確に高汚染地域を把握していた。
渡辺さんが特殊な手法を用いたわけではない。原子力安全委員会が定めた指針では、事故発生直後は放出量を正確に把握することが難しいため、単位放出または事前に設定した値で計算するとある。そうして計算した予測図形をもとに、監視を強化する方位や場所を割り出していく。
「単位放出で情報を流す、という点ではマニュアル通りでした。放出量が分からないときに単位放出を各関係者に配るというのがマニュアルになっていましたから」。
マ ニュアルによると、配る先は一部の省庁と原子力安全委員会、福島県、そして現地対策本部。「実際に避難範囲を決める場合、SPEEDIを使ったのかどうか は文部科学省では分かりません。避難範囲を決めたのは文科省では無く、原子力対策本部ですから。今回は本来の使い方はされず、いきなり同心円状で避難の指 示がなされた」。
マニュアルでは文科省は情報を出すだけで、それを使って避難指示を出すのは原子力災害対策本部、つまり官邸だ。
しかし、首相の管直人も、経済産業大臣の海江田万里も、官房長官の枝野幸男もSPEEDIを知らなかったと主張する。特に海江田と枝野は20日過ぎまで知らなかったと国会答弁している。いったいどうなっていたのか。
研究者の辞表(13)送られなかった167枚
SPEEDIの予測データはどう流れたのだろうか。(=上地兼太郎朝日新聞記者)
震災から約4時間後の
3月11日午後7時3分、国は原子力緊急事態宣言を出す。首相官邸に原子力災害対策本部ができた。
経済産業省の原子力安全・保安院は、対策本部の事務局を担う一方、同省別館3階に緊急時対応センター(ERC)を立ち上げた。他省庁からも人がかき集められた。
SPEEDIの予測は本来、文部科学省が原子力安全技術センターを使って1時間ごとに行う。出来た予測図は保安院にも送られるが、保安院は独自の予測も出そうとした。それに向け、同日夜には同センターのオペレーターをERCに入れた。
保安院が独自で行った1回目のSPEEDI予測は
午後9時12分に出た。
翌12日午前3時半に福島第一原発2号機でベント(排気)をした場合、
放射性物質はどう拡散するかという予測だ。放射性物質は南東の太平洋へ飛ぶ結果が出た。
12日午前1時12分に2回目の予測。今度は同時刻に1号機のベントを仮定した。これも海へ拡散していた。保安院は16日までに45回173枚の独自予測をはじき出した。
保安院の予測の特徴は、様々な情報を集めて放射性物質の放出量を推測したことだ。放出量を1ベクレルと仮定した文部科学省に比べ、予測の精度は高かった。
官邸の地下には、各省実働部隊が詰めるオペレーションルームがある。保安院は課長補佐以下の職員数人をそこに出していた。保安院から予測図を受け取る専用端末も備(そな)えられていた。
官邸5階には首相の管直人ら災害対策本部の中枢が陣取っている。避難区域を決めたのはこの中枢であり、その決定にはSPEEDIの情報を参考にすることになっている。ということは、予測図は専用端末を経て5階まで運ばれていなければならなかった。しかし・・・。
オペレーションルームの専用端末に送られたのは1,2回目の予測図だけ。
保安院が独自で行ったSPEEDI予測のうち、43回167枚はERC内で止まっていた。
しかもプリントアウトして内閣官房の職員に渡したのは2回目の分だけだった。2回目の予測図はA4判で計3枚だが、そのうち何枚を渡したか、渡した後どうなったかも保安院は確認を取っていない。何故(なぜ)こんなことになったのか。
研究者の辞表(14)二つの<やらねば>
商業用原子炉の規制、監督をつかさどるのは原子力安全・保安院だ。今回の事故でも、保安院の動きは最大の焦点だった。(=上地兼太郎朝日新聞記者)
事故当時を知る幹部や現場職員に話を聴きたいと何度も依頼した。もちろん保安院には出向いて話を聞いた。関係者の自宅にも何度か手紙を出し、ときには玄関まで足を運んだ。
保安院の広報は「職員個人への取材はご遠慮いただきたい」と言ったが、当事者から聞かねば分からない事もある。保安院は「担当課から答えさせる」と強調しながら、その答えは常に要領を得なかった。
保安院はすでに民間人となった幹部OBへの取材も規制した。「事故当時のことはすべて担当課が答える」という理屈だった。
そんな中、事実の断片を積み上げながらSPEEDIをめぐる経緯を知ろうとした。匿名(とくめい)を条件に明かしてもらったこともある。
以下、今の時点で最も事実に近いと思われる経過はこうだ。
3月11日午後7時過ぎ
官邸に原子力災害対策本部ができた時、原発から5キロの場所に現地対策本部が作られた。原子力防災マニュアルでは現地本部が対策の中心だ。SPEEDIを使って住民の避難区域案を作るのもここの役割だった。
しかし現地本部は地震の揺れで通信回線が途絶していた。要員の集まりも悪い。とうてい、避難区域を検討できる状態ではなかった。
現地本部が機能しない場合、避難区域を考えるのはどこか。意図しないまま、保安院と官邸で重大な勘違いが生じていた。
東京・霞が関。経済産業省別館3階にある保安院の緊急時対応センター(ERC)は、避難区域の案を作るのは自分たちしかいないと確信していた。官邸に置かれた対策本部の事務局は保安院であり、その中核がERCだからだ。
放射線班が避難区域案作りを担当し、原子力安全技術センターに注文してSPEEDIの予測図をはじきだそうとした。住民の避難には放射性物質の拡散予測が欠かせない。班員らは必死だった。
一方、官邸5階に陣取る対策本部の中枢は違う考えを持っていた。現地が機能しなくなった以上、自分たちが避難区域を決めるほかない。官邸中枢はERCの存在を認識できないほどあせり、混乱していた。
時刻は11日の夜9時前後。
ERCと官邸で、別々に避難案づくりが進んでいた。(=続く)
研究者の辞表(15)官邸独断 室内は騒然
事実に近いと思われることをさらに続ける。(=上地兼太郎朝日新聞記者)
3月11日午後9時12分、経済産業省別館にある原子力安全・保安院のERC(緊急時対応センター)は、独自に注文した1回目のSPEEDI(スピーディ)予測図を受け取った。
SPEEDIは放射性物質の拡散を最大79時間先まで予測できる。その能力をフルに使って将来の拡散範囲を予想し、危険地域にいる住民を避難させなければならない。
放出された放射性物質は風に流されるため同心円状には広がらないのが常識だ。何時間後、何処(どこ)に汚染が広がるか。ERCはSPEEDIの予測を続けて汚染区域を見極めようとした。ところが・・・。
その矢先の午後9時23分。原子力災害対策本部長の管直人は同心円状の避難指示を発する。原発から3キロ圏内の住民は避難、10キロ圏内の住民に屋内退避、という内容だった。
対策本部の事務局は保安院が担当し、その中核はERCだ。そこには全く連絡が無いまま、いきなり結論だけが下(お)りてきた。官邸中枢が独自の判断で決めたのだ。
避難区域の案を作っている最中に、一体どうしたことか。ERCは驚き、室内は騒然とした。官邸中枢が避難区域を決めてしまった以上、自分たちに役割はない。そう即断し、この段階でERCは避難区域案づくりをやめてしまう。
官邸中枢が発した避難指示は12日午前5時44分に原発から10キロ、同日午後6時25分に20キロと広がっていった。いずれも同心円状だった。
ERCは16日までに45回もSPEEDIの計算を繰り返すが、それは避難区域を決めるためではなく、官邸中枢が決めた避難区域について検証するためだった。
同心円状に広がらないのは原子力防災の常識なのに、同心円状に避難指示が出る。そのおかしさを感じながらERCはそれを追認した。発せられた避難指示を否定する根拠がない以上、追認が妥当と考えた。
その後、政府はこう強調した。放出された放射能量が不明だったのでSPEEDI予測はそもそも役に立たなかったのだ、と。ERCがSPEEDIを使って避難区域案を作ろうとしていたことは伏せられた。
同心円状の避難指示で最も矛盾が生じたのは、20キロ圏外にある放射線量の高い地域だった。SPEEDIの予測図では20キロ圏をはるかに超え、北西方向に高線量地域が伸びていた。
このほかにももう一つ、3月11日から東電が独自に出していたシミュレーションもありました。このシミュレーションは経済産業大臣、福島県知事と、大熊町、双葉町の町長にファックスされていました。
英語の使い古した言い回し(Cliche)では、
... and the rest is history...
とでも言うのでしょうが、まったく残念な歴史となりました。管首相は嘘をついたんですね。SPEEDIに関して。罪のない嘘、White Lieでは済まないでしょうね、これは。
日本の皆さん、もう起きてしまったことはしょうがない、などとはゆめゆめお考えにならず、ここは何としてでも責任を追及してください。また同じことが、別の事故でも必ず起こります。
... and the rest is history...
とでも言うのでしょうが、まったく残念な歴史となりました。管首相は嘘をついたんですね。SPEEDIに関して。罪のない嘘、White Lieでは済まないでしょうね、これは。
日本の皆さん、もう起きてしまったことはしょうがない、などとはゆめゆめお考えにならず、ここは何としてでも責任を追及してください。また同じことが、別の事故でも必ず起こります。
0 件のコメント:
コメントを投稿