【グリーンピース海洋調査 全サンプルで放射性物質】
国際環境NGOグリーンピースは、第8回目放射線調査(海洋調査)を公表した。
図1=種類別セシウム(134+137)検出結果
魚では7サンプル中3サンプルが100Bq/Kgを超えた。海藻は3サンプルともに100Bq/Kgに近いか超えた。
厚生労働省は、来年春に食品の暫定規制値を改定することを公表しているが、濃縮の問題を考えると相当程度厳しい情勢だ。
つまり長期にわたり、海産物が汚染される可能性が高い。
厚労省は、現在の年5ミリシーベルト基準を1ミリにすると云うが、すると飲料水・牛乳・乳製品は40Bq/Kg、野菜類・穀類・肉・卵・魚・その他は100Bq/Kgとなる。
既に魚や海藻は、単に5で割った数値でははじかれてしまう。食べてはいけないということである。
一方、南相馬市の菌床栽培シイタケから国の暫定規制値(500Bq/Kg)を超える放射性セシウムが検出された問題では、新たに156パックが出荷済みだったことが公表された。
つまりいくら規制値を設定しても、出荷がザルなら今後も易々と市場に出回ることになる。
フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は、東京電力福島第1原子力発電所事故で海洋に流出した放射性物質セシウム137の総量が2万7000兆ベクレルに上ると推計する試算を発表している。
なぜか東京電力は、あたふたと海側の遮水壁工事を始めた。
ようするに損害賠償や国連海洋条約違反に問われるのを恐れているのだろう。
放射能汚染による健康影響についても、伊達市~郡山市に連なる汚染地帯は、チェルノブイリ(旧ソ連)でさえ、一時避難や避難権利が法的に与えられた地域に相当するが、政府はどうも原子力政策の犠牲にするようである。
除染を云うが、山林含めその計画は白紙に近い。避難権利も与えられず、文科省から公表される汚染マップはまるで広域治験場の柵に見える。
代表的な国際機関は、内部被ばくや遺伝的影響リスクは非常に小さいとの見解であるが、そもそも我が国の電離放射線障害防止規則は平成13年に改定され、「妊娠中の女子」の内部被ばくは1ミリ、腹部への等価線量は2ミリと規定されている。
普通に考えれば、規則が改定されるには相当の事由なり根拠があり、そうされていると誰もが思う。
今回、厚生労働省が内部被ばく1ミリとするのも、このこととの整合性に対し説明が出来ないことと見られるし、かつ、長期間の内部被ばくを考える場合、子供に対する規制値は更に小さくする必要があろう。
現在、福島県立医科大学の副学長に就いている山下教授でさえ、「20年後のことは責任持てない」と云っている。
では、いったい誰が20年後の福島県民の健康影響を保証しているのだろう。野田総理か、小宮山厚生労働大臣か、中川文部科学大臣なのか。
平成23年(本年)7月には「低線量・低線量率放射線による発がん機構に関する研究(代表研究者:渡邊正巳 京都大学原子炉実験所)」論文が報告されている。
内容は以下のようなものである。
まとめは、
(1)放射線発がん経路は、突然変異を介する経路と染色体異数化を経由する経路がある。
(2)染色体異数化経路は、自然発がん生成経路と同じで、生きるために必須なエネルギー産生系(ミトコ ンドリア)が発生源である。
(3)放射線リスクの絶対量は変わらないがリスクの質が変わる。
とされている。仮説ではあるが、ベラルーシに於けるバンダジェフスキー報告やチェルノブイリ膀胱炎(福島博士)報告と重なる。
また同様の京都大学の研究論文では、「低線量放射線に特徴的で細胞の発がん頻度に影響するバイスタンダー効果の発現にミトコンドリア機能が深く関与することを発見し、常温で20時間を越す半減期を持つ非活性・長寿命ラジカルがバイスタンダー効果を伝搬する細胞内因子であることを突き止めた。」と記載されている。
すなわち、これらの研究報告は、低線量放射線におけるバイスタンダー効果の実相とその影響が自然発ガン経路を有し、リスクの質が高いということを意味する。
別の例では、劣化ウラン弾が大量に使用されたイラクやアフガニスタンで急激な白血病や奇形発生が拡大している。
米政府やWHOは、証拠が不十分との立場を示しているが、被ばくした軍人たちは補償訴訟に立ち上がり、WHOはなぜか体内に取り込まないよう警告するという意味不明の対応を行なっている。
健康はなにより大切なものであり、健康影響が出てから補償訴訟を行なっても、それは悲劇でしかない。
本紙は、死の灰による低線量被ばくにつき、ますますその実相はヤバイものだとの確証を深めている。
以上
図1=種類別セシウム(134+137)検出結果
魚では7サンプル中3サンプルが100Bq/Kgを超えた。海藻は3サンプルともに100Bq/Kgに近いか超えた。
厚生労働省は、来年春に食品の暫定規制値を改定することを公表しているが、濃縮の問題を考えると相当程度厳しい情勢だ。
つまり長期にわたり、海産物が汚染される可能性が高い。
厚労省は、現在の年5ミリシーベルト基準を1ミリにすると云うが、すると飲料水・牛乳・乳製品は40Bq/Kg、野菜類・穀類・肉・卵・魚・その他は100Bq/Kgとなる。
既に魚や海藻は、単に5で割った数値でははじかれてしまう。食べてはいけないということである。
一方、南相馬市の菌床栽培シイタケから国の暫定規制値(500Bq/Kg)を超える放射性セシウムが検出された問題では、新たに156パックが出荷済みだったことが公表された。
つまりいくら規制値を設定しても、出荷がザルなら今後も易々と市場に出回ることになる。
フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は、東京電力福島第1原子力発電所事故で海洋に流出した放射性物質セシウム137の総量が2万7000兆ベクレルに上ると推計する試算を発表している。
なぜか東京電力は、あたふたと海側の遮水壁工事を始めた。
ようするに損害賠償や国連海洋条約違反に問われるのを恐れているのだろう。
放射能汚染による健康影響についても、伊達市~郡山市に連なる汚染地帯は、チェルノブイリ(旧ソ連)でさえ、一時避難や避難権利が法的に与えられた地域に相当するが、政府はどうも原子力政策の犠牲にするようである。
除染を云うが、山林含めその計画は白紙に近い。避難権利も与えられず、文科省から公表される汚染マップはまるで広域治験場の柵に見える。
代表的な国際機関は、内部被ばくや遺伝的影響リスクは非常に小さいとの見解であるが、そもそも我が国の電離放射線障害防止規則は平成13年に改定され、「妊娠中の女子」の内部被ばくは1ミリ、腹部への等価線量は2ミリと規定されている。
普通に考えれば、規則が改定されるには相当の事由なり根拠があり、そうされていると誰もが思う。
今回、厚生労働省が内部被ばく1ミリとするのも、このこととの整合性に対し説明が出来ないことと見られるし、かつ、長期間の内部被ばくを考える場合、子供に対する規制値は更に小さくする必要があろう。
現在、福島県立医科大学の副学長に就いている山下教授でさえ、「20年後のことは責任持てない」と云っている。
では、いったい誰が20年後の福島県民の健康影響を保証しているのだろう。野田総理か、小宮山厚生労働大臣か、中川文部科学大臣なのか。
平成23年(本年)7月には「低線量・低線量率放射線による発がん機構に関する研究(代表研究者:渡邊正巳 京都大学原子炉実験所)」論文が報告されている。
内容は以下のようなものである。
まとめは、
(1)放射線発がん経路は、突然変異を介する経路と染色体異数化を経由する経路がある。
(2)染色体異数化経路は、自然発がん生成経路と同じで、生きるために必須なエネルギー産生系(ミトコ ンドリア)が発生源である。
(3)放射線リスクの絶対量は変わらないがリスクの質が変わる。
とされている。仮説ではあるが、ベラルーシに於けるバンダジェフスキー報告やチェルノブイリ膀胱炎(福島博士)報告と重なる。
また同様の京都大学の研究論文では、「低線量放射線に特徴的で細胞の発がん頻度に影響するバイスタンダー効果の発現にミトコンドリア機能が深く関与することを発見し、常温で20時間を越す半減期を持つ非活性・長寿命ラジカルがバイスタンダー効果を伝搬する細胞内因子であることを突き止めた。」と記載されている。
すなわち、これらの研究報告は、低線量放射線におけるバイスタンダー効果の実相とその影響が自然発ガン経路を有し、リスクの質が高いということを意味する。
別の例では、劣化ウラン弾が大量に使用されたイラクやアフガニスタンで急激な白血病や奇形発生が拡大している。
米政府やWHOは、証拠が不十分との立場を示しているが、被ばくした軍人たちは補償訴訟に立ち上がり、WHOはなぜか体内に取り込まないよう警告するという意味不明の対応を行なっている。
健康はなにより大切なものであり、健康影響が出てから補償訴訟を行なっても、それは悲劇でしかない。
本紙は、死の灰による低線量被ばくにつき、ますますその実相はヤバイものだとの確証を深めている。
以上
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