水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章先生に伺います。小出さんこんばんはー」
小出「こんばんは」
水野「宜しくお願いしますー」
平野「こんばんは、よろしくお願いします」
小出「よろしくお願いします」
水野「まず福島の子供たちのお話なんですが。福島県南相馬市で小学校中学生の内部被曝の放射線量の検査がありました。で、その時にホールボディーカウンターを3台使ったそうなんですね」
小出「はい」
水野「ところが、この機種によって結果にばらつきがあるということが分かってきたそうです。といいますのは、最初日本製のものを2台使ってたんですが。独自に、南相馬市がもう1台アメリカ製のものを入れたんです。するとですね。日本製の2台で使っていたときに、セシウムを検出していたのは、6件という数字だったんですが。新たなアメリカ製のものを導入したら、この6件が、274件に急に増えたと言うんですね」
小出「はい」
水野「これは、どの機種を使うかってことでこんなに、違うものですか」
小出「そうです」
水野「ええー? そしたら何を信じていいか……保護者の方達、非常に不安になられてもそれはしかたないと思いませんか?」
小出「えー、放射線を測定するということは、これまでも何度か聞いていただいたと思いますが。え……それなりに難しいことなのです。え……何か機械があれば、簡単に何でも放射線がわかるというようなことにはもちろん、ならないで。え……ホールボディーカウンターというのも、え(ため息)、まあ大変大掛かりな装置なのですが、それでも、あの、ピンきりがあってですね。
えー……どこまで測りたいかということで、いわゆる私たちが検出限界と呼んでる値があるのですが。ある程度の汚染がわかればもういいやという場合もあるし。精密に測定したほうがいいという場合もあるのですね。え……それは日本製か米国製かということとは関係なくて。どういう目的のために使う測定器なのかということで、え…測定器の性能はもちろん大幅なばらつきがあるのです。」
水野「へえー。あの、この子供さんの場合には、私が思いますのは。もしね。事実よりも過小評価された場合ね。もしも何年か、何十年か後に、なにか、不具合が体に起こってきたときに、じゃあ事故との因果関係はどうなのかって話になりかねないと思うんですよ」
小出「もちろんそうです」
水野「そういう意味では、やっぱり今、もうできるだけ真実が、やっぱり子供さんに知らされておかなければいけないんじゃないかと思うんですけど。」
小出「はい。あのわたしはもうずうっとこの番組でも聞いていただいていますが。子供たちは原子力を選択肢た責任がないわけですから、子供たちに責任を負わせるようなことをしてはいけないと私は思います。えー……そのためには子供たちに関しては、出来る限る精密な測定をして、将来の発病に備えるべきだと思いますので。是非とも、あの、検出限界の低い微量な汚染まで検出できる測定器でやってほしいと、思います」
水野「それはつまり、高価であるってことでしょうね? 高いんでしょうね」
小出「はい(苦笑)。そうですね。えー、高価ということはもちろんありますし。え……そう……まあそうですね。基本的には高価、である。それにその……検出器の検出効率を高めることを、放射せ……周辺からの放射線をどうやって遮蔽するかということで、色々工夫を凝らさなければいけないということです」
水野「ああ、そうですか」
小出「はい」
水野「それさえも難しいのは放射線なんですね」
小出「はい」
水野「それからこの検出の限界という意味で言いますと。こちらも共通した問題があるのかもしれません。文部科学省が、え……日本のいろいろな地域、放射線でどれぐらい……汚染されたかという地図を少しずつ発表してきておりますよね」
小出「はい」
水野「これの東日本各地の結果が出揃ったようです。」
小出「はい」
水野「まあこれ文部科学省のホームページご覧になればカラーで出ておりますから。」
小出「はい」
水野「ご覧になられる方は、是非と思いますけれども。これを。文部科学省がどんなふうに捉えているかといいますとね。汚染の広がりは西側でいうと群馬、長野の県境でとどまっているというふうに、言ってるんです」
=====(文字おこし、続く)
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