福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の大気輸送沈着シミュレーション
国立環境研究所の研究グループは、平成23年3月11日の東日本大震災に伴う事故によって東京電力福島第一原子力発電所から放出された放射性物質の大気中の挙動を明らかにするために、日本中央域を対象とした大気輸送沈着シミュレーションを実施しました。
その結果、放射性物質の影響は福島県以外に、宮城県や山形県、岩手県、関東1都6県、静岡県、山梨県、長野県、新潟県など広域に及んでいることが明らかになりました。また、モデル解析から、福島第一原発で放出されたヨウ素131の13%、セシウム137の22%が日本の陸地に沈着して、残りは海洋に沈着するか、モデル計算領域外に輸送されると推計されました。
本研究成果は、Geophysical Research Letters(アメリカ地球物理学連合発行)誌の学会員向け電子版に8月11日付けで掲載されました。
以下に参考資料を示します。
- 国立環境研究所 記者発表(平成23年8月25日)
- Morino, Y., T. Ohara, and M. Nishizawa: Atmospheric behavior, deposition, and budget of radioactive materials from the Fukushima Daiichi nuclear power plant in March 2011, Geophys. Res. Lett., doi:10.1029/2011GL048689, in press.(アメリカ地球物理学連合(AGU)の許諾を得て掲載)
- 水道水における放射性物質対策検討に対する貢献
- 民主党原発事故影響対策プロジェクトチーム第28回総会(平成23年8月2日)での説明資料
–資料
–総会の概要 - ヨウ素131とセシウム137の大気濃度、沈着量、沈着積算量の空間分布(平成23年3月12日~3月23日) ※各画像をクリックすると拡大表示されます。
【ヨウ素131】
【セシウム137】
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