2011年11月27日日曜日

武田邦彦氏 空間の「マイクロシーベルト」から土壌の「ベクレル」への換算




空間の「マイクロシーベルト」から土壌の「ベクレル」への換算


少し前にこのブログで、「手元にあるガイガーカウンターのような簡単な線量計」を使って、「土壌のベクレル」を計算できればと思って、計算式から行ったのですが、どうもうまく行きませんでした。
その後、読者の方からも多くの資料が寄せられ、それを元に今回の福島のデータを整理して、「実験式」からこの関係を求めることに染ました。
データは2011年4月1日から5月22日の福島の小学校の校庭の空間線量と土壌のもので、コンクリートの場合、少し違うようです(出典は下に示しました)。
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Bandicam_20110703_094403088
簡易型の放射線測定器(10万円ぐらいのもの)を使って、空間の線量(1時間当たりのマイクロシーベルト)を測定したら、それから、この表を使って換算してください。
グラフを示すとより正確なのですが、何しろ対数グラフという特殊なグラフなので、ここでは表で示しました。
つまり、測定値が
     0.1   マイクロシーベルトなら、土壌は約    200ベクレル
     1      マイクロシーベルトなら                 3000ベクレル、
    10    マイクロシーベルトなら                    10万ベクレル
     ということです。
人間は1日に100ベクレルぐらいは無視できる量ですが、
1000ベクレルぐらいになると、注意が必要です. 
1000ベクレルというと1時間に0.4マイクロシーベルトで、
1年間5.2ミリシーベルトの限界点の少し下になります。

その点ではおおよそ、
「外部被曝してはいけない量」と、
「人間が1日に処理できる量」とのバランスも取れているようです。
また、この表は、農家の方の畑だけではなく、
幼稚園の砂場などでも使えます。

ただ、広い大地の場合や、狭い砂場、近くに植え込みがあるなど、
条件によって少し違ってきますので、
あくまでも目安として使ってください。
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Bandicam_20110703_095345524
出典をしたに示しました。また、先回の計算は空間は1時間当たりのマイクロシーベルトでしたが、土壌は1平方メートル当たりのベクレルで計算しました。
今回は土壌は1平方メートルではなく、1キログラムを基準に染ましたので、少し数値は違いますが、日本では今回の方が実用的でしょう.
(平成2373日 午前10時 執筆)




過去の記事より

県、高放射能データ公表せず 3月、福島市などで検出

2011年6月5日


東京電力福島第一原子力発電所で最初に水素爆発があった3日後、
原発から約50キロ離れた福島市内の雑草から、
1キログラム当たり100万ベクレルを超える高い放射能が
検出されていたことが分かった。
福島県は政府に連絡したが、公表されたのは、
翌日に別の場所で測った6千分の1ほど低いデータだけだった。
県は「意図的に公表しなかったわけではない」としている。
県は3月15~16日に第一原発から福島市までの国道沿いや、
福島市の県原子力センター福島支所など5地点で、
雑草や水道水(上水)、雨水を採取し、放射能を測った。
その結果、5地点から採った計七つの試料のうち、
ヨウ素が10万ベクレルを超えたのは五つに上った。
川俣町の国道114号と349号の交差点付近の雑草からは、
放射性ヨウ素が1キロ当たり123万ベクレル
放射性セシウムが       10万9千ベクレル
福島市の国道114号付近の雑草からは
     ヨウ素が        119万ベクレル
     セシウムが        16万9千ベクレル検出された。
しかし、県が当時公表したのは、同支所の水道水から出た放射性ヨウ素の177ベクレル、放射性セシウムの33ベクレルだけだった。公表を限定した理由について、県は「数値の高低ではなく、直接体内に入る可能性があるため、上水を優先した。それ以外は政府で発表すると思っていた」としている。
政府の現地対策本部によると、測定結果は、県から報告を受けた同本部がファクスで経済産業省の原子力安全・保安院に連絡している。3月16日以降の周辺モニタリング結果は、文部科学省が一括して発表する段取りだった。このため、15~16日のデータの発表を県と文部科学省のどちらがするのか、あいまいになっていた可能性があるという。

放射性物質、初の拡散試算…原子力安全委員会「SPEEDI(スピーディ)」の結果を発表


2011.03.29 
東京電力福島第一原子力発電所の事故に関して、政府の原子力安全委員会
23日夜、放射性物質の拡散を予測した模擬計算「SPEEDI(スピーディ)」の結果を発表した。
現在、避難や屋内退避の指示が出ている原発から半径30キロの範囲外でも、
事故後の12日から24日までずっと屋外にいた場合、
大気中に漂う放射性ヨウ素を体内に取り込んで、
事故発生からの被曝(ひばく)量が
100ミリ・シーベルトを超える危険性があることがわかった。

100ミリ・シーベルトは、
甲状腺がんを予防するために安定ヨウ素剤を服用する基準で、
同日夕に記者会見した枝野官房長官は「現時点で直ちに避難や屋内
退避をする状況ではないが、念のため、風下の場合は、窓を閉め屋内に
とどまってほしい」と注意を呼び掛けた。
試算の対象は、放射性ヨウ素の影響を受けやすい1歳児で、甲状腺に
放射性ヨウ素がたまった時の体内被曝量を予測した。
事故後の12日午前6時から24日午前0時まで、
ずっと屋外にいた場合を想定した。

屋内での被曝量は、屋外の4分の1から10分の1になる。
今回の原発事故では、どれだけの量の放射性物質が放出されたか不明
だったため、原発周辺の大気中の放射性物質の観測結果をもとに逆算。
その数字をもとに、放射性物質の拡散を広範囲にわたって計算した。
被曝量は、福島第一原発に近いほど、高い傾向があったが、
30キロ圏外の福島県川俣町などでも、
100ミリ・シーベルトを超える被曝の危険性があることがわかった。
▽記事引用元 : (2011年3月23日22時52分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110323-OYT1T01046.htm
文部科学省 原子力安全課 原子力防災ネットワーク SPEEDI
http://www.bousai.ne.jp/vis/torikumi/index0301.html

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