住民対話重視で除染を ICRP、現地意見交換会で提言

 東京電力福島第一原発事故の影響を受けた国際放射線防護委員会(ICRP)の現地意見交換会の最終日は27日、福島市の県庁で開かれ、政府と県への提言をまとめた。提言では、「汚染地域の除染や復興には住民との対話が重要」とし、専門家と行政、住民が一体となったプロジェクトを発足させるよう求めた。被ばく線量の限度については地域の実情や住民の意見を踏まえて基準を考慮するよう訴えた。
 ICRPは放射線防護の専門家による国際組織で、県内での本格的な意見交換会の開催は初めて。提言では、今回の意見交換会を今後も継続・拡大することを明記。その上で、原発事故の影響で汚染が長期間続くことが想定される地域の再建、安全な住環境の構築に向けた意思決定や実際の取り組みには、住民参加が効果的とし、住民参加型のプロジェクトを設立する構想を盛り込んだ。
 ICRP委員の丹羽太貫京都大名誉教授によると、プロジェクトは放射線の知識や汚染状況の情報を共有し、産業や文化など地域の実情に寄り添った施策を展開する、よりどころにするのが狙い。同様のプロジェクトがチェルノブイリ原発事故の影響を受けたベラルーシなどで成功しており、その経験を生かすという。
 ICRPは勧告で、復興段階の目安とすべき線量の幅を年間1~20ミリシーベルトと設定している。ICRPのジャック・ロシャール氏は政府が除染目標で掲げる年間1ミリシーベルトに触れ、「勧告は参考で、基準値ではない。20ミリシーベルトまでの幅の上を取っても健康への影響はまずない。住民の意見を踏まえ、長期間で段階的に下げるべき」と述べた。
 丹羽京都大名誉教授も「線量は地域によって違い、1ミリシーベルトにこだわるといつまでも古里に帰れなくなる」と説明。「地域ごとに、きめ細かに変える必要がある」との考えを示した。
 意見交換会には座長を務めたロシャール氏らICRP委員の他、ベラルーシとフランス、ノルウェーの放射線関連機関の専門家、政府、県の担当者、医療や報道関係者ら約40人が参加した。
 ジャック・ロシャール氏は27日、ICRPの中枢を成す主委員会を来年10月に本県で開催すると発表した。地方での開催は日本初。
(2011/11/28 08:50)

福島で国際放射線防護委始まる 
 東京電力福島第一原発事故を受けた国際放射線防護委員会(ICRP)による現地意見交換会「福島原発事故による長期影響を受けた地域の生活回復のためのダイアログセミナー」は26日、福島市の県庁で始まった。除染活動の実態、県民の意識などを基に、本県の現状、文化に寄り添った視点で、被ばく線量限度の解釈など汚染地域の解消に向けた提言をまとめる。
 ICRPは汚染地域解消には地域の行政、住民、専門家が主体的かつ一体となって関わる重要性を唱えており、本県の現場の声を聞き、生活改善の方策を探るのが狙い。ICRP委員、フランス、ベラルーシ、ノルウェーの放射線研究機関の専門家、県内の関係者ら約40人が参加した。
 初日は事例発表が行われた。避難区域を抱える菅野典雄飯舘村長と遠藤雄幸川内村長が帰村に向けた村の取り組みなどを発表したほか、伊達市職員が除染活動の実態、課題などを報告した。食品、医療、報道など各分野からの発言もあった。
 27日はチェルノブイリ原発事故の教訓を学び、初日の事例発表で出された論点を基に提言をまとめる。提言は政府と県に提出する方針。
 県と福島医大、放射線安全フォーラムなどの協力。ICRP第四委員長のジャック・ロシャール氏(フランス)が座長を務め、県除染アドバイザーの田中俊一氏が歓迎のあいさつを行った。
【写真】県内の取り組み事例、課題などが報告されたセミナー
(2011/11/27 08:39  福島民報)

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