語られない「内部被曝」の危険性!「低線量放射線」ほどDNAを傷つける!

宮城県護憲平和センター
仙台市青葉区本町2-12-7
2011・5・16 文責 菅原晃悦



語られない「内部被曝」の危険性!
「低線量放射線」ほどDNAを傷つける!

岩手県・滝沢村の牧草から、農林水産省が定めた
           暫定基準値を超える放射性セシウムを検出
 宮城県による放射線測定結果が、


「○○町 0.09μSv健康に影響はありません」


という形式で新聞等に発表されていますが、
この値や健康評価には「内部被曝」が
一切考慮されておらず、今後の健康被害が
心配されます。
特に、福島第一原発から250㎞程離れた
滝沢村の牧草地で、農林水産省が定めた
暫定基準値を超える放射性セシウムが
検出されていることから、広範囲に「低線量放射線」
による「内部被曝」の危険性が及んでいるのですから
なおさらです。(ヨウ素に関しては、空気中から
植物体内に200~1000万倍に
濃縮されることが分かっている。


ミルクの中には、62万倍に濃縮される。
千葉や茨城で茶葉から検出された規制値を超える
セシウムも、濃縮作用[=裏面に関連]が考えられる。)
「内部被曝」で問題となる「低線量放射線」の
評価については、
実は科学者の間でも分かれているのですが、
危険性の評価は、
科学的な論点より、経済的、軍事的な面で激しく争われる
(ドイツの植物学者ラルフ・グロイプ)
と指摘されている(後述の書で紹介)ように、
日本では原子力開発を進めたい「財界」と、
その恩恵をあずかりたい「官僚」や「政党」に加え、
研究費を確保したい「学者」による政官財学界の
原子力村という巨大な原発推進グループの存在が
大きく、報道も電力会社の巨額の広告費を前に
口をつぐんできましたので、国民の多くが
「低線量放射線」が危険だという考え方を
知る機会に恵まれないできたのです。
しかし、こうした団体に圧力をかけられながらも、
「低線量放射線」について研究し、
その危険性を明らかにしてきた研究者はいるのです。
前回号で紹介した、
原爆被曝医師の肥田舜太郎先生もそのお一人です。
今回は、肥田先生と鎌仲ひとみさん(映画監督)との
共著「内部被曝の脅威」(ちくま新書541)をもとに、
「内部被曝」の危険性について紹介します

内部被曝が危険な理由



放射線には、下表のように①アルファ線、
②ベーター線、③ガンマ線、④中性子線があります。


①のアルファ線は、
「紙一枚でも遮蔽できる」といわれていように、
身体組織内での飛距離は0.1ミリ以下であり
皮膚への貫通力はありません。


②のベーター線も、
1センチ以下で皮膚を透過しても内臓まで達する
能力はないといわれています。


③のガンマ
線は、X線と同じ電磁波であり、
身体を貫通する能力を持ちます。


このことから、①②の放射線は問題視されず、
外部から人体に影響を与える能力をもつ、
③のガンマ線のみが問題とされています。
(④は省略)
各地で計測されているシーベルトという値も、
部から浴びた放射線量を過去の研究に基づく計算
(臓器など身体の部位によって感受性が
異なることを考慮)
によって示される単位であり、
内部被曝量は一切考慮されていないのです。

 もちろん③の
ガンマ線の場合、
放射線の強さは離の二乗に反比例するため、
5メートルの距離から浴びる場合に比べ
身体に放射性物質が付着(臓器まで5㎝と仮定)した場合は、
臓器に受ける線量が1万倍に増えてしまいますので、
「外部被曝」が危険であることはいうまでもありません。


しかし、①②の皮膚を透過しにくい放射線を出す
放射性物質を、微量でも呼吸や食事、水分補給で
内に取り込んでしまった場合は、
「内部被曝」となり、体内から長期に渡って細胞
(半径1ミリメートル内には30~50個の細胞がある)
を傷つけられてしまうのですから、
「内部被曝」は放射線が「低線量」の場合であっても
「外部被曝」同様に危険なのです。




体内での放射性分子のふるまい
「内部被曝の脅威」(ちくま新書541)より転載


ミクロン単位での攻防
(放射性分子の大きさは、細胞の約6兆分の1)
放射性分子を1ミリの仁丹に拡大すると、
人間の身長は富士山の約9倍に!






「内部被曝」の脅威を隠し続けるICRP
(国際放射線防護委員会)



放射線に関する世界的な権威を持つICRP。
日本はICRPの勧告に従って、市民が一年間に
浴び
ても健康上問題がないとされる放射線の

被曝量を、年間1ミリシーベルトと定めています。

しかし、こ

れほどの権威を持つICRPに対し、

鎌仲ひとみさんは(前述共著で)次のように

指摘しています。


ICRPは、
「しきい値(放射線影響の安全と危険の境)はない」
としながら、許容限度を設定している
そして、
メカニズムの異なる内部被曝を外部被曝と同等扱い
脅威を正当に評価していない。
この二
つの矛盾がずっと横行し続けている。

ICRPが規定する放射線量に対して、歴史上、
少なくない数の
科学者が異議を
唱えてきたが、
科学的データーが不足しているとされ、
学会では事実上否定されてきた。

内部被曝の人体に与える影響がはっきりと分かっていたら、
原爆も核弾頭の製造競争が繰り広げられた東西冷戦も、
そして平和利用といわれている原子力発電も
存在しなかったかもしれない。

それほど「内部被曝」に関する情報は重要なのだ
にもかかわらず、
その真実はいまだに明らかにされないまま隠され続けている

背後には、「巨大な意思の力が存在している」

(劣化ウラン弾の使用を続けたい米国の意図?

=発行者)

福島第一原発の事故後から、
「直ちに健康に影響はない」との言葉が
繰り返され続けているのは、日本
版の
「巨大な意思の力」が今なお作用し続け、
「真実が隠されている」からではないでしょうか?



細胞修復機能と「内部被曝」


「DNAが損傷しても、人間には細胞修復機能が
あるが、
誤って修復された場合には、
突然変異が起こる可能性がある。
しかし、突然変異が癌へ移行するには、
突然変異を促進し、刺激する因子が働く必要がある。
このプロセスの複雑なメカニズムが、
「内部被曝」を解明する障害となっている。
また、このプロセスには時間がかかり(晩発性)、
メカニズムを分かりにくくしている。」
と肥田先生はいいます。
しかし先生は、
「人間には防御機能があり、体内に入っても
『微量な放射線なら大丈夫』」といわれてきた
神話に対し
次の命題を立てて研究をしてきました。


命題1 
体外被曝であればガンマ線であり、強い貫通力で
身体を突き抜けるので一回の被曝であり、
傷ついたDNAが修復する可能性は十分ある。
しかし、体内に取り込まれた放射性物質から
放射線が放射され続けた場合はどうか。


命題2 
細胞は場所によって分裂速度が異なる
生殖腺や造血組織、それに胎児などは
細胞分裂の速度が速く、
細胞修復が追いつかない可能性がある。
この場合は、修復されないまま細胞が
複製され続けることになる
れも、内部被曝と外部被曝とでは
異なるのではないか。




人工放射性物質と「内部被曝」



人工放射性物質は、体内に濃縮
人間の身体は2万年の進化の中で、
自然界の放射性物質を体内に取り込んでも、
これを認識し排泄する能
力を持った

しかし、たかだか60数年前に突然現れた
人工の放射性物質は、未知の物質であり
認識することが出来ず、
自然界のミネラルや金属と似ているため、
誤って体内に取り込み新陳代謝のメカニズムを
混乱させる。
人体は微量元素を濃縮する機能を持ち、
栄養を吸収するメカニズムが、放射性物質を濃縮してしまう。

(セシウム137は、骨、肝臓、腎臓、肺、等に濃縮。
他は№2号参照)



微量放射線でも、
エネルギーは新陳代謝の100万倍
人間の生命活動を作り出す、
細胞内の新陳代謝活動は、
酸素、水素、窒素、炭素など多数の分子が行う
化学反応によって維持されているが、
そのエネルギーは子ボルトという単位で表されている。
これに対して射線の持つエネルギーは、
100万倍のメガボルトで表すほど桁違いに大きい。
生体内のやりとりでは、0.25~7.9電子ボルト
であるが、
ウラン235が放出するルファー線分子は、
粒子1個で420万電子ボルト
と桁違い大きさのエネルギーを持って
新陳代謝に割り込み、
重大な障害を引きおこすのである。



資源エネルギー庁作成のパンフ「放射線とくらし」
(現在ホームページは改訂中ですが、
同様の表現で掲載されていました。)


このパンフでは、「内部被曝」と「外部被曝」は
等に扱われ、「自然放射線」も「人工放射線」も
受ける線量が同じなら影響は同じ、
と説明されています。




「低線量被曝」と細胞破壊


体液内での、放射線による細胞破壊の仕組み


「液体の中に置かれた細胞は、
高線量の放射線の頻回の反復照射よりも、
低線量放射線を長時間、放射することによって
容易に細胞膜を破壊することができる」ことを、
1972年にホワイトシェル研究所のアブラム・ペトカウが
発見した。人間の体内では、低線量放射線が、
体液中に浮遊る酸素分子に
衝突し電気を

帯びた活性酸素に変化させる。
荷電した活性酸素は、電気的エネルギーで
内部を守っている細胞膜を破壊し、
大きな穴を開ける。その穴から放射性分子が
細胞内に飛び込み、遺伝子を傷つける。


低線量放射線が、
高線量放射線より危険な理由



電気を帯びた毒性の高い活性酸素(フリーラジカル)は、
数が少ないほど、細胞を損傷する力が大きくなる。
フリーラジカルは
数が多くなると互いにぶつかり合って、
もとの酸素分子に戻って
非活性化し細胞膜を


破る力
がなくなるからである。


フリーラジカルが、癌など様々
な病気の発症と
密接な関係があることは広く知られて
いるが、
癌の発症は放射線よりフリーラジカルが
関係し
ているとされる。
しかし、放射線でフリーラジカルが作
られ、
活性化されるとしたらどうか?
癌に、低線量被
曝が
関係している可能性は高く、
研究も進んでいる。







追記(「使用済み」燃料の(4号機)の恐ろしさ

「使用済み」燃料って
「使用済み」という響きから、乾電池のように
「エネルギーが消滅してしまった」ようなものと捉える方も多いようです。
しかし、原発で使用されるウラン燃料は使用前の物より
「使用済み」の燃料の方が、放射線量も発熱量も大きいのです
(プルサーマルのMOX燃料は、使用前でも大きい)。
使用前のウラン燃料は、97%の燃え(核分裂し)にくいウラン238に、燃え(核分裂し)やすいウラン235が3%程含まれています。
これが炉心で燃え(核分裂し)て、
その際に発生する熱を利用して発電が行われます。
この燃料は約3年ほど使用されますが、
使用済みの燃料には、
燃え残りのウラン238(95%)
ウラン235(1%)の他、
核分裂生成物(3%)
プルトニウム(1%)が生成されるため、
使用前の燃料よりも大量の放射線と高熱を長期に発し続けます。
そのため、使用済み燃料プールで冷やされているのです
福島第一原発では、炉心に残る核燃料に注目されていますが、
プールで冷やされている「使用済み」燃料の
溶融による大気中や海中への放射能漏れも甚大だと思われます。
こうした事故を想定した設計ではありませんので
そもそも圧力容器や格納容器はなく、建屋の屋根も吹っ飛んでいますので、
現状では学校のプールに、一部が溶融してしまった
使用済み」燃料がむき出しで入っている状態と同じです



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