2011年9月5日月曜日

小出さんのデーターから強引に 内部被曝線量 早見表

お断りしておきますが、これは強引な計算であって
決して実際の数値とは違います。


行政が、何も動きませんので、一つの目安として作成致しました。


ただ、お願いしたい事があります。
甲状腺に関しては、早めの定期検査を受けて下さい。


特に、幼い子(特に小学校低学年以下)と若い女性。
病院に関しましては、ただいま調査中です。
(近々、アップします。)


(御用学者ヤマシタ一派の息のかかった病院はオススメできません)





Q2)どんな時にヨウ素剤をくばるの?

A: 事故の規模などから計算して、甲状腺の被ばく線量が100mSvをこえると予測されたときにくばられます。

Q3)100mSv の被ばくを受けるのは大気中にどのくらいの放射性ヨウ素がある場合?

A: 大気中の放射性ヨウ素が4,200Bq(べくレル)/m3 の場合24 時間その空気を吸入することによって

  小児甲状腺の被ばく線量が100mSvとなると予測されます

注ー1:チェルノブイリ事故で甲状腺がんになったのは主に子供でしたから、

子供には予測被ばく線量が低い場合でもヨウ素剤を与える方が望ましといえます。


注ー2:小児が甲状腺癌になりやすいことを考慮して
ベルギーでは
0 から19 歳までの若年者、妊婦、授乳婦は10mSv
オーストラリア(0 から16 歳、妊婦、授乳婦)
ドイツ(0 から45 歳)、アメリカ(0 から18 歳、妊婦、授乳婦)では50mSv をえると予測されたときに
ヨウ素剤を服用します。
WHO も若年者に対しては、
予測線量が10mSv を超える場合に服用することを推奨しています
注ー3:各国のヨウ素剤を配布する予測線量、配布場所などに関しては最後にまとめてあります。





ヨウ素・セシウムの内部被曝線量の早見表です。
小出さんの測定日が3月15日ですので、その日近辺の空間線量から割出して下さい


終焉に向かう原子力 小出裕章氏講演から







一番右側の数値が内部被曝量に換算した数値
(※測定は、いい加減なもので
ペーパーフィルターで行った。

ヨウ素は、
ペーパーフィルターには
付着しない。

実際には、
この数倍の
ヨウ素があったはず。

この数値は、最小限の数値。
もっと大量の被曝をしていた

ということは、大変な事となる。

ちなみに、フクシマも、線種が、この割合であったものとする。
とても乱暴な、仮定だが、比例定数計算すれば
下記の表のようになる。

わが国の場合、原子力安全委員会による
原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について」には、

〈我が国における安定ヨウ素剤予防服用に係る防護対策の「指標」として、
性別・年齢に関係なく全ての対象者に対し一律に
放射性ヨウ素による小児甲状腺等価線量の予測線量100 mSv を提案する。

とありますので、この100mSvを基準にします。

131の場合、甲状腺に集中する性質が強く、
全身くまなく被曝する場合に比べて、
甲状腺濃縮率を考慮して安全ラインを計算しなければなりません。

100mSv=100000(
μSv)
8.72(m^3/)×1(日)×4200(Bq/m^3)×0.069(μSv/Bq)×甲状腺濃縮係数

甲状腺濃縮係数≒40

となります。
つまり、
甲状腺には全身平均の40倍のI131が濃縮されるということです
たしかにこれは、乳幼児には危なそうです。
最もシビアそうな乳児の場合

100mSv100000(μSv)2.86(m^3/)×1(日)×大気中濃度(Bq/m^3)×0.13(μSv/Bq)×40

大気中濃度6720(Bq/m^3)

となりますから
6720Bq/m3下に丸1日いると、

速やかにヨウ素剤を飲まないと危ないということになります。

仮に半減期に相当する期間、同じ環境下にいると考えると、

今この瞬間、1120Bq/m^3下にいて、

その場に8日間留まったときのレベルです(新たなI131が投入されないとして)。



念のため幼児の場合は

100mSv
100000(μSv)8.72(m^3/)×1(日)×大気中濃度(Bq/m^3)×0.069(μSv/Bq)×40


∴大気中濃度=4160(Bq/m^3)

実は、乳児より小児のほうが危ない


乳児から幼児のさかいで呼吸量がぐんと上がる時期が
いちばんシビアに影響を受けるということです。

これは同様に、今この瞬間、690Bq/m^3の大気下にいて、

その場に半減期に相当する8日間留まったときのレベルです。

成人(とくに40歳以上)の場合、甲状腺にI131は濃縮されないと言われていますので、

100mSv100000(μSv)22.2(m^3/)×1(日)×大気中濃度(Bq/m^3)×0.015(μSv/Bq)
∴大気中濃度=30(Bq/m^3)

となり、圧倒的に数値が違ってきます
(もはや甲状腺云々とは別の基準で考えなければならないレベルです)。
いかにI131が乳幼児に特異的に影響を及ぼすかが分かります

当然、具体的な数値は変わってきますが、経口摂取の場合もその傾向は変わりません。
ざっくり言うと、I131が含まれる特定の食品1kgを摂取したとすると、
大気中濃度(Bq/m^3)の3分の1の数値がその[Bq/kg]に相当します。

つまり、
乳児で平均2240Bq/kg
幼児で平均1390Bq/kgの食品を延べ1kg食べたときです。
例えば幼児が、1400Bq/ℓの牛乳を1ℓ飲んでしまうとアウトです。

この点は重要ですが、
人間の場合、1日に2ℓの水分が必要です。
ここでは安全のため、大人も子供もそうかわらないとしましょう
(実際、子供のほうが汗かきで代謝は盛んですので)。
そして、
その水分を専ら、
水道水と牛乳、清涼飲料水から得ていると考えると、
平均的に700Bq/ℓ以上のI131
が含まれていれば、子供はアウトです。

よって、
”子供からは”数百Bq/ℓ以上の飲料は遠ざけたほうが無難です。

ただし、ヘンな話、
131に関しては、
古い(採取から時間が経った)ものほど安全です
1週間後なら倍量までOK)。
逆に、大人は問題ありませんし、
子供でも固形物に関しては同じものを一度に大量には摂取しませんので
1000Bq/kgくらいまでは許容できます。
が、同じものを何日か続けて食べさせる場合は要注意です。

空間線量
μSv/h
2.0
2.5
3.0
3.5
4.0
4.5
5.0
核種
半減期(日)
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
ヨウ素131
8.0
850.0
11.2
1,062.5
14.0
1,275.0
16.8
1,487.5
19.6
1,700.0
22.4
1,912.5
25.2
2,125.0
28.0
ヨウ素132
3.3
670.0
0.2
837.5
0.3
1,005.0
0.3
1,172.5
0.4
1,340.0
0.4
1,507.5
0.5
1,675.0
0.5
ヨウ素133
0.9
94.0
0.2
117.5
0.3
141.0
0.3
164.5
0.4
188.0
0.4
211.5
0.5
235.0
0.5
テルル132
3.3
86.0
3.1
107.5
3.9
129.0
4.7
1,487.5
5.4
172.0
6.2
193.5
7.0
215.0
7.8
セシウム134
752.0
110.0
1.3
137.5
1.6
165.0
2.0
192.5
2.3
220.0
2.6
247.5
2.9
275.0
3.3
セシウム136
13.0
23.0
0.1
28.8
0.1
34.5
0.2
40.3
0.2
46.0
0.2
51.8
0.2
57.5
0.3
セシウム137
11,023.0
130.0
1.1
162.5
1.4
195.0
1.7
227.5
1.9
260.0
2.2
292.5
2.5
325.0
2.8
合計
 
 
17.1
 
21.5
 
25.8
 
30.1
 
34.4
 
38.7
 
43.0
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
空間線量
μSv/h
5.5
6.0
6.5
7.0
7.5
8.0
8.5
核種
半減期(日)
Bq/
μSv/h
Bq/
μSv/h
Bq/
μSv/h
Bq/
μSv/h
Bq/
μSv/h
Bq/
μSv/h
Bq/
μSv/h
ヨウ素131
8.0
2,337.5
30.8
2,550.0
33.6
2,762.5
36.4
2,975.0
39.2
3,187.5
42.0
3,400.0
44.8
3,612.5
47.6
ヨウ素132
3.3
1,842.5
0.6
2,010.0
0.6
2,177.5
0.7
2,345.0
0.7
2,512.5
0.8
2,680.0
0.8
2,847.5
0.9
ヨウ素133
0.9
258.5
0.6
282.0
0.6
305.5
0.7
329.0
0.7
352.5
0.8
376.0
0.8
399.5
0.9
テルル132
3.3
236.5
8.5
258.0
9.3
279.5
10.1
301.0
10.9
322.5
11.6
344.0
12.4
365.5
13.2
セシウム134
752.0
302.5
3.6
330.0
3.9
357.5
4.2
385.0
4.6
412.5
4.9
440.0
5.2
467.5
5.5
セシウム136
13.0
63.3
0.3
69.0
0.3
74.8
0.3
80.5
0.4
86.3
0.4
92.0
0.4
97.8
0.4
セシウム137
11,023.0
357.5
3.0
390.0
3.3
422.5
3.6
455.0
3.9
487.5
4.1
520.0
4.4
552.5
4.7
合計
 
 
47.3
 
51.6
 
55.9
 
60.2
 
64.5
 
68.8
 
73.1
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
空間線量
μSv/h
9.0
9.5
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
核種
半減期(日)
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
ヨウ素131
8.0
3,825.0
50.4
4,037.5
53.2
4,250.0
56.0
8,500.0
112.0
12,750.0
168.0
17,000.0
224.0
21,250.0
280.0
ヨウ素132
3.3
3,015.0
0.9
3,182.5
1.0
3,350.0
1.0
6,700.0
2.0
10,050.0
3.0
13,400.0
4.0
16,750.0
5.0
ヨウ素133
0.9
423.0
0.9
446.5
1.0
470.0
1.0
940.0
2.0
1,410.0
3.0
1,880.0
4.0
2,350.0
5.0
テルル132
3.3
387.0
14.0
408.5
14.7
430.0
15.5
860.0
31.0
1,290.0
46.5
1,720.0
62.0
2,150.0
77.5
セシウム134
752.0
495.0
5.9
522.5
6.2
550.0
6.5
1,100.0
13.0
1,650.0
19.5
2,200.0
26.0
2,750.0
32.5
セシウム136
13.0
103.5
0.5
109.3
0.5
115.0
0.5
230.0
1.0
345.0
1.5
460.0
2.0
575.0
2.5
セシウム137
11,023.0
585.0
5.0
617.5
5.2
650.0
5.5
1,300.0
11.0
1,950.0
16.5
2,600.0
22.0
3,250.0
27.5
合計
 
 
77.4
 
81.7
 
86.0
 
172.0
 
258.0
 
344.0
 
430.0
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
空間線量
μSv/h
60.0
70.0
80.0
90.0
100.0
200.0
300.0
核種
半減期(日)
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
Bq/
μSv/d
ヨウ素131
8.0
25,500.0
336.0
29,750.0
392.0
34,000.0
448.0
38,250.0
504.0
42,500.0
560.0
85,000.0
1,120.0
127,500.0
1,680.0
ヨウ素132
3.3
20,100.0
6.0
23,450.0
7.0
26,800.0
8.0
30,150.0
9.0
33,500.0
10.0
67,000.0
20.0
100,500.0
30.0
ヨウ素133
0.9
2,820.0
6.0
3,290.0
7.0
3,760.0
8.0
4,230.0
9.0
4,700.0
10.0
9,400.0
20.0
14,100.0
30.0
テルル132
3.3
2,580.0
93.0
3,010.0
108.5
3,440.0
124.0
3,870.0
139.5
4,300.0
155.0
8,600.0
310.0
12,900.0
465.0
セシウム134
752.0
3,300.0
39.0
3,850.0
45.5
4,400.0
52.0
4,950.0
58.5
5,500.0
65.0
11,000.0
130.0
16,500.0
195.0
セシウム136
13.0
690.0
3.0
805.0
3.5
920.0
4.0
1,035.0
4.5
1,150.0
5.0
2,300.0
10.0
3,450.0
15.0
セシウム137
11,023.0
3,900.0
33.0
4,550.0
38.5
5,200.0
44.0
5,850.0
49.5
6,500.0
55.0
13,000.0
110.0
19,500.0
165.0
合計
 
 
516.0
 
602.0
 
688.0
 
774.0
 
860.0
 
1,720.0
 
2,580.0


小出さんを疑いたくは、ないが・・・・・もし、小出さんの算出式整合性があるのなら


ヨウ素131 ヨウ素132 ヨウ素133 テルル132を合算すると・・・・


・・・・・空間線量・5.5μSv/hの時点でアウトである


ヨウ素剤服用レベルだったのだ。


(”24 時間その空気を吸入だから、屋外と屋内に分けて計算を”ってそんな事どうでもいい。
そんな、危険にさらされていたんです。中通りもです。
これは、犯罪です。未必の故意なんてもんじゃない、確信犯だ。
小出さんの検査でのコメントでは、「ヨウ素は、ペーパーフィルターには付着しない。

実際には、この数倍のヨウ素があったはず。
この数値は、最小限の数値。もっと大量の被曝をしていた」
と、おっしゃっている。・・・・・・・・・・・絶句)




もう一度、思い起こして欲しい。









ドイツ放射線防護協会
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 www.strahlentelex.de

2011 年 3 月 20 日

日本における放射線リスク最小化のための提言

ドイツ放射線防護協会と情報サービス放射線テレックスは、
福島原発事故の発生後の日本において、
放射線核種[いわゆる放射性物質:訳者注]を含む食物の摂取による被ばくの危険性を
最小限に抑えるため、チェルノブイリ原発事故の経験をもとに
下記の考察・算定を行い、以下の提言を行う。



  • 1.放射性ヨウ素が現在多く検出されているため、日本国内に居住する者は当面、
  • 汚染の可能性のある*
  • サラダ菜、葉物野菜、薬草・山菜類の摂取は断念することが推奨される。




  • 2.評価の根拠に不確実性があるため

  • 乳児、子ども、青少年に対しては、
  • 1kgあたり 
  • 4 ベクレル〔以下
Bq:訳者注〕以上のセシウム 137 を含む飲食物を与えない
  • よう推奨されるべきである。

  • 成人は、
  • 1kg あたり 8Bq 以上のセシウム 137 を
  • 含む飲食物を摂取しないことが推奨される。


  • 3.日本での飲食物の管理および測定結果の公開のためには、
  • 市民団体および基金は、独立した放射線測定所を設けることが有益である
  • ヨーロッパでは、日本におけるそのような
  • イニシアチブをどのように支援できるか、検討すべきであろう。


考察と算定
以下の算定は、現行のドイツ放射線防護令の規定に基づいている。

飲食物を通じた放射性物質の摂取は、原子力災害後、長期間にわたり、
身体にもっとも深刻な影響を与え続ける経路となる。


日本では、ほうれん草 1kg あたり 54,000Bq のヨウ素 131 が検されたが、
こうしたほうれん草を 100g(0.1 ㎏)摂取しただけで、
甲状腺の器官線量は次のとおりとなる(*1)
乳 児(1 歳未満)   :甲状腺線量 20.0 mSv〔以下 mSv:訳者注〕(*2)

幼 児(1~2 歳未満) :甲状腺線量 19.4mSv(*3)


子ども(2~7 歳未満) :甲状腺線量 11.3mSv(*4)


子ども(7~12 歳未満):甲状腺線量  5.4mSv(*5)2

青少年(12~17 歳未満 :甲状腺線量  3.7mSv(*6)

大人(17 歳以上):甲状腺線量 2.3mSv(*7)

2001 年のドイツ放射線防護令第 47 条によれば、
原子力発電所通常稼働時の甲状腺器官線量の限界値は
年間 0.9mSV であるが、上に述べたような日本のほうれん草をわずか 100g 摂取する。
原発事故の場合には、同第 49 条によれ
だけで、すでに何倍もこの限界値を超えることになるば、
甲状腺線量は 150mSv まで許容されるが、
これはいわゆる実効線量 7.5mSv に相当する(*8)
それゆえ日本国内居住者は、当面、汚染の可能性のある*
サラダ菜、葉物野菜、
薬草・山菜類の摂取を断念することが推奨される。

ヨウ素 131 の半減期は 8.06 日である。
したがって、福島原発の燃焼と放射性物質の環境への放出が止まった後も、
ヨウ素 131 が当初の量の 1%以下にまで低減するにはあと 7 半減期、
つまり 2 ヶ月弱かかることになる。

54,000Bq のヨウ素 131 は、2 ヵ月弱後なお約 422Bq 残存しており、
およそ 16 半減期、つまり 4.3 ヶ月(129 日)後に,ようやく 1Bq 以下にまで低減する。



長期間残存する放射性核種

長期的に特に注意を要するのは、


セシウム 134(半減期 2.06 年)、
セシウム 137(半減期30.2 年)、
ストロンチウム 90(半減期 28.9 年)、
プルトニウム 239(半減期 2 万 4,400 年)

といった、長期間残存する放射性物質である。

通常、2 年間の燃焼期間の後、


長期間残存する放射性物質の燃料棒内の割合は、

セシウム 137:セシウム 134:ストロンチウム 90:プルトニウム 239=100:25:75:0.5

である。

しかしチェルノブイリの放射性降下物では、
セシウム 137 の割合がセシウム 134 の 2 倍にのぼるのが特徴的であった。
これまでに公表された日本の測定結果によれば、放射性降下物中の

セシウム 137 とセシウム 134 の割合は、現在ほぼ同程度である。


ストロンチウム 90 およびプルトニウム 239 の含有量はまだ不明であり、


十分な測定結果はそれほど早く入手できないと思われる。


福島第一原発の混合酸化物(MOX)燃料は、より多くのプルトニウムを含んでいるが、
おそらくそのすべてが放出されるわけではないだろう。
ストロンチウムは、過去の原発事故においては、
放射性降下物とともに比較的早く地表に達し、
そのため事故のおきた施設から離れるにつれて、
たいていの場合濃度が低下した。したがって、
今回の日本のケースに関する以下の計算では、

セ シ ウ ム 137: セ シ ウ ム 134: ス ト ロ ン チ ウ ム 90: プ ル ト ニ ウ ム 239


の 割 合 は 、

100:100:50:0.5

としている。

したがって、2001 年版ドイツ放射線防護令の付属文書Ⅶ表 1 にもとづく
平均的な摂取比率として、
1kg につき同量それぞれ 100Bq のセシウム 137(Cs-137)とセシウム 134(Cs-134)、
およびそれぞれ
50Bq のストロンチウム 90(Sr-90)と 0.5Bq のプルトニウム 239(Pu-239)
に汚染された飲食物を摂取した場合、
以下のような年間実効線量となる̶̶

乳児(1 歳未満):実効線量 6mSv/年(*9)3
幼児(1~2 歳未満):実効線量 2.8mSv/年(*10)
子ども(2~7 歳未満):実効線量 2.6mSv/年(*11)
子ども(7~12 歳未満):実効線量 3.6mSv/年(*12)
青少年(12~17 歳未満):実効線量 5.3mSv/年(*13)
成人(17 歳以上):実効線量 3.9mSv/年(*14)

現行のドイツ放射線防護令第 47 条によれば、
原子力発電所の通常稼働時の空気あるいは水の排出による
住民1人あたりの被ばく線量の限界値は年間 0.3mSv である。
この限界値は、
1kg あたり 100Bq のセシウム 137 を含む固形食物および飲料を摂取するだけで
すでに超過するため、
年間 0.3mSv の限界値以内にするためには、
次の量まで減らさなければならない。

乳  児    (1 歳未満)        :セシウム 137 5.0Bq/kg
幼  児    (1~2 歳未満)     :セシウム 137 10.7Bq/kg
子ども    (2~7 歳未満)     :セシウム 137 11.5Bq/kg
子ども    (7~12 歳未満)    :セシウム 137 8.3Bq/kg
青少年   (12~17 歳未満)   :セシウム 137 5.7Bq/kg
成  人    (17 歳以上)       :セシウム 137 7.7Bq/kg

評価の根拠に不確実性があるため、
乳児、子ども、青少年に対しては、
1kg あたり 4Bq 以上の基準核種セシウム 137 を含む飲食物を
与えないよう推奨されるべきである。


成人は、1kg あたり 8Bq 以上の基準核種セシウム 137 を
含む飲食物を摂取しないことが推奨される。


国際放射線防護委員会(ICRP)は、
そのような被ばくを年間 0.3mSv 受けた場合、
後年、10万人につき 1~2 人が毎年がんで死亡すると算出している。
しかし、


広島と長崎のデータを独自に解析した結果によれば(*15)

その 10 倍以上、
すなわち 0.3mSv の被ばくを受けた 10 万人のうち、
およそ 15 人が毎年がんで死亡する可能性がある。
被ばくの程度が高いほど、それに応じてがんによる死亡率は高くなる。(注)


*1 摂取量(kg)x 放射能濃度(Bq/kg)x 線量係数(Sv/Bq)(2001 年 7 月 23 日のドイツ連邦
環境省による SV/Bq の確定値に基づく)=被ばく線量(Sv)。1Sv=1,000mSv。たとえば


E-6 とは、正しい数学的表記である 10-6
(0.000001)の、ドイツ放射線防護令で用いられて
いる行政上の表記である。

*2 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 3.7E-6 Sv/Bq = 20mSv
*3 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 3.6E-6 Sv/Bq = 19.4mSv
*4 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 2.1E-6 Sv/Bq = 11.3mSv
*5 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 1.0E-6 Sv/Bq = 5.4mSv4
*6 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 6.8E-7 Sv/Bq = 3.7mSv
*7 0.1 kg x 54,000 Bq/kg x 4.3E-7 Sv/Bq = 2.3mSv

*8 ドイツの放射線防護令の付属文書Ⅵの C 部 2 によれば、
甲状腺は重要度わずか 5%とされている。
甲状腺の重要度がこのように低く評価されているのは、
甲状腺がんは非常に手術しやすいという理由によるものである。

*9 325.5 kg/年 x [100 Bq/kg x (2.1E-8 Sv/Bq Cs-137 + 2.6E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50 Bq/kg
x 2.3E-7 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 4.2E-6 Sv/Bq Pu-239] = 6mSv/年
*10 414 kg/年 x [100 Bq/kg x (1.2E-8 Sv/Bq Cs-137 + 1.6E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50 Bq/kg
x 7.3E-8 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 4.2E-7 Sv/Bq Pu-239] = 2.8mSv/年
*11 540 kg/年 x [100 Bq/kg x (9.6E-9 Sv/Bq Cs-137 + 1.3E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50 Bq/kg
x 4.7E-8 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 3.3E-7 Sv/Bq Pu-239] = 2.6mSv/年
*12 648.5 kg/年 x [100 Bq/kg x (1.0E-8 Sv/Bq Cs-137 + 1.4E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50
Bq/kg x 6.0E-8 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 2.7E-7 Sv/Bq Pu-239] = 3.6mSV/年
*13 726 kg/年 x [100 Bq/kg x (1.3E-8 Sv/Bq Cs-137 + 1.9E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50 Bq/kg
x 8.0E-8 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 2.4E-7 Sv/Bq Pu-239] = 5.3mSv/年
*14 830.5 kg/年 x [100 Bq/kg x (1.3E-8 Sv/Bq Cs-137 + 1.9E-8 Sv/Bq Cs-134) + 50
Bq/kg x 2.8E-8 Sv/Bq Sr-90 + 0.5 Bq/kg x 2.5E-7 Sv/Bq Pu-239] = 3.9mSv/年
*15 Nussbaum, Belsey, Köhnlein 1990; 1990 年 10 月 4 日付 Strahlentelex 90-91 を参照。

[付記:

チェルノブイリ原発事故後の経験に基づいてなされた本提言の厳しい内容と比べると、
日本政府によって出されて来ている様々な指針・見解は、
いかに放射線リスクを過小評価したものかが際立ちます。
本提言は、3 月 20 日の時点で出されたものであり、
また、
日本での地域的な違いが考慮されていないなどの制約があるかと思いますが、
内部被曝を含めた放射線リスクの見直しの一助となることを心より願います。
なお、
*イタリック部分は、原文の意図を表現するため、
ドイツ側関係者の了承のもと訳者が追加したものです。
この日本語訳は、呼びかけに直ちに応じてくださった以下の方々のご協力で完成したものです。心よ
りお礼申し上げます。ただし、翻訳の最終的責任は松井(英)と嘉指にあります。
(敬称略・順不同)内橋華英、斎藤めいこ、佐藤温子、杉内有介、高雄綾子、中山智香子、本田宏、
松井伸、山本堪、brucaniro、他二名。
松井英介(岐阜環境医学研究所所長)
嘉指信雄(NO DU ヒロシマ・プロジェクト代表)]





【被曝】原発周辺住民は「ヨウ素剤飲むべきだった」識者が指摘、ヨウ素132も考慮が必要



2011.8.28 




原発周辺住民は「ヨウ素剤飲むべきだった」 識者が指摘

東京電力福島第一原発の事故で周辺住民が飛散した放射性ヨウ素を吸い込んだ場合の甲状腺の被曝(ひばく)は、健康被害を予防する安定ヨウ素剤を飲むべきレベルだった可能性があることが、27日、埼玉県で開かれた放射線事故医療研究会で指摘された。
今回、政府は原発周辺住民にヨウ素剤の服用を指示しなかった。しかし研究会では、原子力安全委員会の助言組織メンバー、鈴木元・国際医療福祉大クリニッ ク院長が「当時の周辺住民の外部被曝の検査結果などを振り返ると、安定ヨウ素剤を最低1回は飲むべきだった」と指摘した。
3月17、18日に福島県で実施された住民の外部被曝検査の数値を計算すると、4割が安定ヨウ素剤を飲む基準を超えていた恐れがあるという。
放射性ヨウ素は甲状腺に集まりやすく、甲状腺被曝では放射性ヨウ素の中では比較的、寿命が長い放射性ヨウ素131(半減期約8日)だけが考慮されていたが、広島大原爆放射線医科学研究所の細井義夫教授は「半減期が2時間と短いヨウ素132も考慮が必要」と指摘。理化学研究所などが3月16日に原発30キ ロ圏外の大気を分析した結果、放射性物質の7割以上が放射性ヨウ素132や、約3日で放射性ヨウ素132に変わる放射性物質だったという。2011年8月27日21時8分 asahi.com(大岩ゆり)




ヨウ素132に変わる放射性物質とは、テルル132(Te-132)




そんな中、アイツは子ども達や市民の検査をする前に、ガラスバッジを配布した。
本末転倒、優先順位。


”世界の名誉を握りたい”、ヤマシタのサシガネでしょう。


ハッキリと言っておきます。
文科省は、子ども達の被曝の低減処置を何一つ行っておりません。


学校の校庭は、地方行政が行ったことで、
文科省は、当初は反対していたのです。

ダダ漏れ、後出し、放りっぱなし、隠蔽、改ざん、責任転嫁、TVの無意味な線量発表、
一向に進まない通学路の線量測定と除染・・・・・・。
最後におまけです。
数字の単位が莫大すぎてわかりませんので。
日本の数字の単位










指 数単 位読み方
10の68乗無量大数むりょうたいすう
10の64乗不可思議ふかしぎ
10の60乗那由多なゆた
10の56乗阿僧祇あそうぎ
10の52乗恒河沙ごうがしゃ
10の48乗ごく
10の44乗さい
10の40乗せい
10の36乗かん
10の32乗こう
10の28乗じょう
10の24乗予(予禾)じょ
10の20乗がい
10の16乗きょう(けい)
10の12乗ちょう
10の8乗おく



解析で対象とした期間での大気中への放射性物質の放出量の試算値(Bq)
核種
1 号機
2 号機
3 号機
放出量合計
Xe-133
3.4×1018
3.5×1018
4.4×1018
1.1×1019
Cs-134
7.1×1014
1.6×1016
8.2×1014
1.8×1016
Cs-137
5.9×1014
1.4×1016
7.1×1014
1.5×1016
Sr-89
8.2×1013
6.8×1014
1.2×1015
2.0×1015
Sr-90
6.1×1012
4.8×1013
8.5×1013
1.4×1014
Ba-140
1.3×1014
1.1×1015
1.9×1015
3.2×1015
Te-127m
2.5×1014
7.7×1014
6.9×1013
1.1×1015
Te-129m
7.2×1014
2.4×1015
2.1×1014
3.3×1015
Te-131m
9.5×1013
5.4×1010
1.8×1012
9.7×1013
Te-132
7.4×1014
4.2×1011
1.4×1013
7.6×1014
Ru-103
2.5×1009
1.8×1009
3.2×1009
7.5×1009
Ru-106
7.4×1008
5.1×1008
8.9×1008
2.1×1009
Zr-95
4.6×1011
1.6×1013
2.2×1011
1.7×1013
Ce-141
4.6×1011
1.7×1013
2.2×1011
1.8×1013
Ce-144
3.1×1011
1.1×1013
1.4×1011
1.1×1013
Np-239
3.7×1012
7.1×1013
1.4×1012
7.6×1013
Pu-238
5.8×1008
1.8×1010
2.5×1008
1.9×1010
Pu-239
8.6×1007
3.1×1009
4.0×1007
3.2×1009
Pu-240
8.8×1007
3.0×1009
4.0×1007
3.2×1009
Pu-241
3.5×1010
1.2×1012
1.6×1010
1.2×1012
Y-91
3.1×1011
2.7×1012
4.4×1011
3.4×1012
Pr-143
3.6×1011
3.2×1012
5.2×1011
4.1×1012
Nd-147
1.5×1011
1.3×1012
2.2×1011
1.6×1012
Cm-242
1.1×1010
7.7×1010
1.4×1010
1.0×1011
I-131
1.2×1016
1.4×1017
7.0×1015
1.6×1017
I-132
4.5×1014
9.6×1011
1.8×1013
4.7×1014
I-133
6.5×1014
1.4×1012
2.6×1013
6.8×1014
I-135
6.1×1014
1.3×1012
2.4×1013
6.3×1014
Sb-127
1.7×1015
4.2×1015
4.5×1014
6.4×1015
Sb-129
1.6×1014
8.9×1010
3.0×1012
1.6×1014
Mo-99
8.1×1007
1.0×1004
6.7×1006
8.8×1007


※出典:原子力安全に関する IAEA 閣僚会議に対する日本国政府の報告書-東京電力福島原子力発電所の事故-(平成23年6月)原子力災害対策本部

広島原爆での大気中への放射性物質の放出量の試算値(Bq)

核種
放出量
H-3
1.1×1016
C-14
1.3×1013
Mn-54
2.4×1014
Fe-55
9.2×1013
Sr-89
1.1×1016
Sr-90
5.8×1013
Y-91
1.1×1016
Zr-95
1.4×1016
Ru-103
2.3×1016
Ru-106
1.1×1015
Sb-125
6.9×1013
I-131
6.3×1016
Ba-140
7.1×1016
Ce-141
2.5×1016
Ce-144
2.9×1015
Cs-137
8.9×1013


※出典:「原子力放射線の影響に関する国連科学委員会2000年報告付属書C」より試算

時間経過にともなう濃度の上昇に注視し、東京での 3 15 日の大気中の放射能レベルが非常に増加したことを確認した。10 時から 12 時の間で、11 時に採取された塵埃の放射能がピークを示し

た。
  ヨウ素131    241ベクレル/㎥
  ヨウ素132    281ベクレル/㎥
  セシウム134    64ベクレル/㎥
  セシウム137    60ベクレル/㎥ (原発事故前のレベルの 1000 万倍以上)

ヨウ素 131 の平均線量は約15ベクレル/㎥で、これは、東京に住む子どもが 48 時間甲状腺被ばくをしても問題のない数値になった。この結果はミリシーベルト以下であることを示し、世界保健機関(WHO)が安定ヨウ素剤投与の基準としている 10 ミリシーベルトには達していない。
しかしながら、計算に用いられた数値は、大気中の実際の放射線物質よりたぶん非常に過小評価されていることを強調しなければならない。大気は塵埃フィルターに通した後にサンプル化されているからだ。完璧な結果を得るには、特にヨウ素分子および有機物質がガス状であることから、ガスをとらえることのできる活性炭フィルター上の結果も提示しなければならない。活性炭フィルターには、かなりの部分、一部どころか大部分で、ヨウ素が付着しているだろう。この情報は緊急に入手しなければならない。



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