2012年2月10日金曜日

【南相馬市】子どもの尿から187ベクレルの件

【南相馬市】子どもの尿から187ベクレルの件
2011/11/06 06:38
 

昨日11/5のNHK報です。
オンエアを見ていませんでしたので、
WEBからテキストを転載しました。

フクロウの会のデータと比べて、
2桁も超えているので半信半疑です。
福島市と南相馬市では、被ばく量が2桁違う、
ということでしょうか?
http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2011/06/1010-b831.html
 
なお、尿1リットル中のベクレルから、
どーやって全身のベクレルを計算し、
どーやってシーベルト値を割り出したのでしょうか?
ミステリーです。
1歳の男の子で
セシウム187Bq/litter → 0.37mSv(預託線量)
尿検査だけでは、それができないということは、 ACROのデービッド・ボアイエ氏も上記リンクで言っています。
 記者会見に出席したACRO理事長のデービッド・ボアイエ氏は、 今回の結果が福島原発の爆発後の放射能雲によるものかその後の 環境汚染による呼気や食物から体内に取り込まれたものか不明だ として、前者であればその被ばくは高く、後者であれば低いが継続すると指摘しました。そのうえで、ホールボディカウンタによ る測定や尿検査の定期的な測定などを行うことの必要性を説明しました。
 
もしも南相馬市が、
ホールボディカウンター検査をやった小中学生にも尿検査を並行実施していたら、 全身残留量に関しての 相関は得られたかもしれません。

【NHK報】
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111105/t10013753271000.html
尿検査で7%の子ども 内部被ばく
11月5日 4時50分


東京電力福島第一原子力発電所の事故で、福島県南相馬市の乳幼児が 放射性物質を体内に取り込む内部被ばくをしていないか、尿を検査し たところ、7%の子どもから放射性セシウムが検出されました。検査 を行った会社では、健康に影響が出るような内部被ばくはなかったと しています。
 
福島県などが行っている内部被ばくの検査は、ほとんどが専用の装置で姿勢を維持できる小学生以上を対象にしていることから、福島第一原発に近い地域では、検査を受けられない乳幼児のいる家庭から不安の声が上がっています。

このため、東京の医療コンサルタント会社「RHCジャパン」は、南相馬市内の6歳以下の子どもを対象に、尿に放射性物質が含まれていないか検査しました。

その結果、これまで分析を終えた1500人余りのうち、7%に当たる104人から放射性セシウムが検出されました。ほとんどは検出限界を僅かに超える1リットル当たり20から30ベクレルの範囲で、最も値が高かったのは1歳の男の子で187ベクレルでした。生涯に受ける放射線量は最大でも0.37ミリシーベルトと推定されるということで、検査を行った会社では、健康に影響が出るような内部被ばくはなかったとしています。

今回の結果について、放射線医学総合研究所の明石真言理事は、「検証が必要だが、一つの目安にはなる。チェックを受けた食品をとれば今後も被ばくが大きく増えることはないと思う」と話しています。
 
【逆行試算】
 

記事からの逆行試算を敢えて試みました。

1 全身残留量

187 Bq/litter この濃度が、全身の濃度 Bq/kg と同じだと、 無理やり仮定しますと、
1歳児の平均体重は、10.1kgですから、
全身の残留セシウムのベクレル量は、
187×10,1=1,890 Bq になります。

2 経過日数と半減期

経過日数:6カ月後、被ばく0日目から180日目を、測定日と仮定します。
半減期:1歳児におけるセシウムの実効半減期を9日(食品安全委員会)とします。
実効半減期:原子核崩壊による物理的半減期の影響と、排泄などによる生物学的半減期の影響との両方を考慮した半減期。
 
3 原因が「初期の一時摂取」の場合

3_1 摂取量
0日目(もしくはその頃数日)の摂取量は、
180日後に測った残留量1,890 Bq の2の(180日/半減期)乗倍になります。
(摂取量)=(180日目残留量1,890 Bq )×2^(180/9)
 
計算すると、1,980,000,000 Bqです。

3_2 内部被ばく量
1歳児の「預託実効線量係数」は、 ICRPによれば、
(E-05とは、10の-5乗のことです)
Cs134の経口摂取で、1.6E-05 (mSv/Bq)
Cs137の経口摂取で、1.2E-05 (mSv/Bq)
ですから、平均値1.4E-05を3_1に乗じますと、
1,980,000,000 × (1.4E-05)=27,745 mSv
 
内部被ばく量は、27.7Sv になります。

驚くヒマもない大量被ばく!!


3_3 吸入摂取だったら
一時的大量被ばくでは、食物からというより、「放射能雲」からの吸入が考えられます。もしこれが吸入摂取の緩慢吸入だとすると、3_2の5~10倍の内部被ばくになります (ICRPの係数からの結論)。


 
4 原因が飲食物による恒常的摂取の場合
 
4_1
半減期9日で、180日目だとすると、 もはや、収支トントン状態になっています。 すなわち、
「日々新たな摂取量」=「日々の排出量」
ということで、体内残留量はほぼ一定(平衡)です。 それが、1,890 Bq だということです。

4_2 
平衡残留量は、
(平衡残留量)=((半減期)/ln2 ) × (日々摂取量)
だという公式がありますから
(日々摂取量)=(ln2/9) × 1,890 = 146 Bq
となります。
 
4_3 
180日間の摂取量の合計は、
146×180=26,300 Bq
となります。

4_4 
一生涯の預託実効線量(内部被ばく量)は
26,300 ×1.4×10^(-5)=0.3682=0.37 mSv 
発表(?リーク)された数字はどうやら、コレのようです

 
完全一致しています。無理やり仮定したという点でも。
 

5 I-131
 
もちろん、放射性ヨウ素の内部被ばくもあります。
こちらは完全に闇のなかで、無視され続けています。
 

【付けたし】

twitter 等では、問題の本質をそらす議論が行われています。「いい加減な測定だ!」という、測定した会社や測定機メーカーを非難する声です。

しかし問題はそこには有りません。

「どのように被ばくしたか」、その解釈によって、被ばく量のシーベルト値に、
27,745 mSv:0.37 mSv=74 986: 1
すなわち問題の本質は、「解釈」によって7万5千倍もの違いが生じることです。

測定メーカー攻撃は、子どもの尿からセシウムが今までよりも大きな値で出たこと自体を抹消しようとする試みでしょう。

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