緊急時における食品の放射能測定マニュアル 1



緊急時における食品の放射能測定マニュアル

平成14年3月
厚生労働省医薬局食品保健部監視安全課



はじめに


「緊急時における食品の放射能測定マニュアル(以「本マニュアル」という)は、平 成12年度厚生科学研究費補助金特別研究事業(H12-特別-047子力施設の事故等緊急 時における食品中の放射能の測定と安全性評価に関する研究(主研究者:出雲義郎)報 に基づい農畜水産品の放射汚染に関る食品衛上の問題検討する環 境試料である葉菜及び農畜水産物における放射能の分析方法についてとりまとめたも のである。

子力施設に放射性質や放射の異常な出がある合又はそおそれが合 には「災対策基本法(昭和36年法律第223号)及び「原子力災害対策特別措置法」
(平成11年法律第156号。平成12年6月施行。以下「原災法」と略すに基づき、 地方公共団体及び原子力事業者はそれぞれの防災計画に従い所要の防護対策を講ずる ことになっている。

この防災対策の一環として「原力施設等の防災対策について子力安全委員会平 成12年5月一部改訂。以下「防災指針」と略す)及「防災指針」に基づく「緊急時環 境放射線モニタリング指針(原力安全委員会、平成12年8月一部改訂。以下「緊急時 モニタリング指針」と略す)等より、周辺環境の放射性物質又は放射線に関するモニタ リングが実施されるこの緊急時モニタリング指針は緊急事態発生時に迅速に行う第1 のモニタングと周環境に対る全般的響を評価る第2段のモニタか ら成っている各段階の測定項目にはいずれも空間放射線量率大気中の放射性物質濃度 のほかに環境試料として飲料水葉菜原乳雨水土壌植物農畜産物源水及び魚 介類が対象になっている。

本マニュアルは食品に対する原子力関連テロ時や原子力施設の事故等において食品の 安全を確認する際に参考となるものであり第1章       基本的な考え方第2章     食品中の放 射能の各種分析法、参考として緊急時モニタリング計画における食品の放射能測定・分析、 被ばく線量等の推定と評価及び解説から構成されている。


第1章   基本的考え方

1-1    目的 本マニュアルは原子関連テロ時や原子力施設の事故等緊急時において食品の放射能汚染に関して防災指針や緊急時モニタリング指針に基づいて対処する際にらの放射 能測定を適切に行い評価することを通じて食品衛生上の危害発生の防止食品由来の放 射線被ばく線量評価手法及び食品の安全の確認に資するため環境料である農畜水産食 品における放射能の分析法に関するさらに詳細な実施方法を紹介することを目的とした。 緊急時モニタリング指針では①空間中放射線量率②大気中の放射性物質の濃度③ 環境試(飲料水葉菜原乳雨水土壌植物農畜産物源水魚介類等中の放 射性物質の濃度に関するモニタリングの実施が述べられているしかしこれらのモニタ リングでは試料によって採取や調整法測定法及び線量の評価法が異なるので多数の試 料について関係者がそれぞれ一斉にモニタリングに対応することは容易ではないこのた め、本マニュアルでは、農畜水産食品について、(1)緊急事態発生後の食品試料への対応 と開始時期、(2)摂取における安全性評価の基礎としての放射能に関する測定について明確に示した。

1-2    内容 本マニュアルは記目的を達成するため次の観点に基づいて食品中の放射能の各種分析法を紹介した。
(1) 緊急事態発生後の食品試料への対応と開始時期 緊急時モニタリング指針によると緊急時モニタリングは以下のように緊急事態に迅う第後に2段ニタン グに区分されており、事故等の状態に応じて適切に対応することが求められる。
①第1段階のモニタリング 測定の対象核種を迅速に定め放射能を測定することにより食品汚染の実態を迅速に把握し、飲食物摂取制限値の放射能濃度を確認する。 第1段階のモニタリングにおける食品試料への対応は間線量率や大気試料
への対応よりやや遅れるものの始時期は原災法や防災指針等との整合性を図 りながら対策本部等の判断に十分留意することが肝要である。
②第2段階のモニタリング 迅速性よりも正確性が必要となるため「国栄養の現状」にある食品群を可能な限り網羅する各種食品の測定を目標としてその結を基にしてより正確性 の高い経口摂取による住民の被ばく線量評価を行う。
したがって①において迅速に対応すべく迅速かつ簡易な分析法が肝要であるこ とから、当該分析法について紹介した。

(2) 摂取における安全性評価の基礎としての放射能に関する測定 簡易測定としてサーベイメータを用いるが検出器により線質感度測定範囲等に留意することが必要なためこれらの情報についても盛り込んだ。

また参考として緊急時モニタリング計画のほか放射能汚染食品を摂取する場合の 体内被ばく線量の推定と評価に関する資料や関連事項の解説などを付した。

1-3    適用 原子力施設等において放射性物質又は放射線の異常な放出があり原災法基づき国が原子力緊急事態を宣言した場(解説1参照あらかじめ自治体等により作成された 原子力防災計画及び緊急時モニタリング計画に基づく災害対策が実施されることとなる。


マニはこ原子時に産食品衛危害する おそれがある場合における食品中の放射能の各種分析法を網羅しているためうした事 態を想定した原子力防災計画及び緊急時モニタリング計画を作成又は改訂する際に本マ ニュアルを適用することが望ましい。
なお食品の放射能濃度レベルにもよるが品衛生上の安全性を確認するために、 原子力緊急事態解除宣言後も当面の間、測定及び線量の推定、評価が必要と考える。
またテロ等による食品の放射能汚染事故は予測し難い面もあるが放射性物質が食品 中に意図的に混入された場合にはその放射性物質の特定が必要となることや食品の流通、 販売により汚染地域が広範囲に及ぶ可能性があること等の理由から原子力施設の事故の 場合とは異なる対応についても検討されるものとなる。


第2章    食品中の放射能の分析法

           NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータによる放射性ヨウ素の測定法
           ルマニウ半導体検器を用いガンマ線ペクトロトリーに種 分析法
            緊急時のためのウラン分析法及びプルトニウムの迅速分析法
3-1      ウラン分析法
3-2      迅速プルトニウム分析法
            放射性ストロンチウム分析法
4-1    緊急時のための Sr-90 迅速分析法
4-2     発煙硝煙法による放射性ストロンチウムの分析法


    NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータによる
                                                放射性 ヨウ素の測定法


第一ニタにお定法してNaI(Tl)シンチレーションサーベイメー タを用いた放射性ヨウ素測定*1 を以下に示す。
なお、NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータを用いた測定では、核種弁別が出来ない ことから放射性核種を全て I-131 として扱う。従って、Cs-137 などの放射性核種が混在す る場合には過大評価となることに留意する。
ここでは、牛乳と野菜(葉菜等)についての測定操作及び機器校正等を示す。

    牛乳
は加したを  2L リエ瓶又 2器に、 NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータの検出器を、前者では牛乳中に挿入し、後者で は容器中央部の凹み部分に密着させて測定する。

(1)機器
NaI(Tl)シンチーションーベイメタ:NaI(Tl)出器のきさ  25mmφ×
25mm(1 インチφ×1 インチ)程度で計数率表示型の機器で 1cps まで読み 取れるもの
チェック用比較線源又は I-131  模擬線源:市販の Cs-137 密封線源又は Ba-133、 Cs-13を適当な割合で混合した模擬線(スクリーニングレベルの5倍 程度の 10003000Bq)

(2)器具
ポリエチレン瓶(2L)マリネリ容器(2L)0.51L 程度のタッパー容器時計記 録紙、ポリエチレン袋、ペーパータオル等
Cs-13 を適当割合で混した模擬(クリニングレルの5倍度の
10003000Bq)

(3)測定操作
    採取又は購入地点名、採取時刻等を記録する。
                測定試料 2L  2L ポリエチレン瓶又は 2L マリネリ容器に入れ、蓋をする。外側の 汚れ等をペーパータオルでふき取る。容器に地点名、採取時刻等を記入する。
    サーベイメータの検出部をポリエチレン袋で包む。
              時定数を 30 秒に設定し検出器を試料に密着させる90 秒後から読み取りを開始 する。時計を見ながら、30 秒間隔で指示値を 3 回読み取り、その値を記録し、平均 値を計算する水の入った測定容器について試料と同じ条件で測定しバックグラウ ンドの平均値を計算する。
                試料の測定値からバックグラウンドの平均値を差し引き正味の値を計算し記録 する。正味の値(cps)と換算係数(Bq/L/cps)から I-131 濃度を求め*2

*1:科学技術庁放射能測定 15「緊急時における放射性ヨウ素測定法」昭和 52 
*2I-131 濃度を求めるための機器校正が行われていない NaI(Tl)シンチレーションサーベイメー タを用いた場合試料の測定値がバックグラウンドより 20%程度高い値を示せば試料中に放射能 があると判定しゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーによる精密核 種分析を行う。



     野菜類(葉菜等試料はあらかじめハサミカッター包丁等で細切り*3機器校正で用いたものと同様の 0.51L 程度のタッパー容器又は 2L マリネリ容器に入れて検出器を容器に密着させ て測定する。
機器・器具は牛乳の測定と同一のものとする。

()測定操作
    採取又は購入地点名、採取時刻等を記録する。
    予め 0.51L 程度のタッパー容器又は 2L マリネリ容器の風袋重量を量る。
                採取または購入した葉菜等はその大きさに応じ必要ならハサミカッター包丁 等で細切りにする。
                器にできだけ空隙作らないうに詰め1 の容器に 0.5kg  、 蓋をし、外側の汚れ等をペーパータオルでふき取る。
                器重り、袋重し引定試を求、記録する。こ れらの情報を容器に記入する。
    ビニールテープ等で蓋を固定し、ポリエチレン袋に入れて測定試料とする。
                時定数を 30 秒に設定し検出器を試料に密着させる90 秒後から読み取りを開始 する。時計を見ながら、30 秒間隔で指示値を 3 回読み取り、その値を記録し、平均 値を計算する放射能汚染のない葉菜等を入れた試料容器を用い試料と同じ条件で 記録。正味の値
cps)と換算係数(Bq/kg/cps)から I-131 濃度を求め

()検出感度
牛乳で 100Bq/L葉菜等で 1000Bq/kg  I-131 の測定が可能であるこの値は飲食物摂 取制限の指標に相当する放射能濃度(牛乳では 300Bq/L葉菜等では 2000Bq/kg)を下回

*3菜類の測の処理方測定結果価に非常要であるめ、理はと して食品衛生法における『食品、添加物等の規格基準(平成 11  11  26 日厚省告示第239 の表 4 の第 1 欄の食品についは各々第 2 欄の試料の調製に従うただしキャ ベツ芽キベツ除く及びはくい」ついは、側変葉及しん除去たも のにごぼルシにつ葉部泥を洗いと し細切りにする。
その他の食品については、科学技術庁測定法シリーズ 24「緊急時におけるガンマ線スペク トロメトリーのための試料前処理法」(平成 4 年制定)準ずる。
牛乳の定と同様にI-131 濃度を求めるための機器校正が行われていない NaI(Tl)シンチー ションサーベイメータを用いた場合、試料の測定値がバックグラウンドより  20%程度高いを 示せば試料中に放射能があると判定し、ゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペト ロメトリーによる精密核種分析を行う。

()   機器校正
   校正用 I-131 標準溶液線源の調製
() 担体溶液:水酸化リチウム 20mg亜硫酸ナトリウム 20mgヨウ化ナトリウム 50mg を水 1L に溶解して作成するなお牛乳試料用にはさらに塩化カリウム 2.67g を加 える。
()    牛乳、野菜類(葉菜等)校正用 I-131 標準溶液:
         牛乳、葉菜等の食品の測定に用いる容器(例えば、牛乳の場合は 2L ポリエチ レン瓶又は 2L マリネリ容器、葉菜等の食品は 0.51L 程度のタッパー容器又は
2L マリネリ容器)に測定試料と同容積の担体溶液を入れる
         I-13 標準(販品)量をトを測定加え拌す 牛乳の放射能濃度は 1500Bq/L葉菜等の食品は 5000Bq/L 程度にする


攪拌後、蓋をし、ビニールテープ等で密封する。
         I-131 標準溶液の放射能濃度採取量担体溶液量から時間による減衰考 慮して、校正用 I-131 の放射能濃度あるいは総放射能を算出する。

   チェック用線源(I-131 模擬線源)による機器作動状態の確認 サーイメータの使用にいてはメカーの取説明書にたがって
ことまた現場での測定では牛乳等の液体試料中の放射性ヨウ素の検出感度を上 げるため検出器を試料溶液中に挿入することがあるこのため検出器をポリエチレ ン袋で二重に包み、汚染を防止する。以下に測定手順を示す。
()  サーベイメーターの電源スイッチを入れ、バッテリーの有無および高圧(H.V.) の指示値を確認する。
()    単位表示を計数sに切り替え測定レンジを適切に選択し時定数を 10 秒に設定する。
()   チェック用線源又は I-131 模擬線源を検出器の先端に密着させ時計をながら、
30 秒以上経過後 10 秒間隔で指示値を 3 回読み取りその値を記録し平均値を計 算する。
()             バックグラウンドの測定のため、地上m の高さに固定し、時定数を 30 秒に設 定する90 秒後に読み取りを開始する時計を見ながら 30 秒間隔で指示値を 3 回 読み取り、その値を記録し、バックグラウンドの平均値を計算する。
(オ) チェック用線源又は I-131  模擬線源の測定値からバックグラウンド値を差し引 き、正味の値を計算し、記録する。
(カ) 機器作動及び感度確認測定を年 1 回以上定期的に行う線源の減衰補正を行った 後、当初の測定値と比較して差が 10%以内であることを確認する。なお、10%以 上の違いがある場合には故障等の恐れがあるため、業者に修理・校正を依頼する。

   牛乳、野菜類(葉菜等)校正用 I-131 標準溶液による校正
()             ヨウ素-131  標準溶液の入ったタッパー容器では、検出器を容器上面の中央部に 密着させる。
()    マリネリ容器では容器中央部の凹んだ所に検出器を密着させる。 ()   ポリエチレン瓶では検出器を標準溶液中に 5cm 以上挿入する。
()             時定数を 10 秒に設定し検出器を試料に密着させる30 秒後から読み取りを開 始する。時計を見ながら、10 秒間隔で指示値を 3 回読み取り、その値を記録し、 平均値を計算する。
()            標準試料の平均値からバックグラウンド値を差し引きクリーニングレベルに 相当する放射能濃(飲食物摂取制限に関する指乳では 300Bq/L葉菜 は  2000Bq/kg)における正味の読取り値又は換算係数(Bq/Lkg/cps)を計、 記録する。

()   検出感度
この方法による I-131 の検出限界濃度は牛乳で 100Bq/L葉菜等で 1000Bq/kg であ

()   サーベイメータによる測定におけるデータの評価・注意点
   バックグラウンドの違い バックグラウンドの線量率は測定する場所によりそれぞれ違うのでを測定する場とバックグラウンドを測定する場が同じになるよう注意する。 屋内外による差裸土の上とコンクリート路面の上の差木製と石製の台上の差等
により違った線量率を示すことがある特にバックグラウンド測定時と食品試料測 定時の地表からの高さが異なる場合は注意が必要である。



   測定方法による測定精度 サーベイメータの指示は検出器入射するγ線光子数のランダムな変動等で常時変化しており、任意の時刻における 1 回の読取り値の相対標準偏差σ(n/n)を計数率(s-1)、τは時定数(s)とするとσ=(2πτ) -1/2 で表される。このような差 を減らすためには、時定数を大きくすることが良く、また、多数回測定を繰り返し、 その結果を平均する多数回測定における標準偏差は読取りの回数と間隔に依存す る。時定数に等しい間隔で 10 回読み取った結果の平均値の標準偏差は1 回読取り のおよそ 1/2 となる。

   スクリーニングレベル(飲食物の摂取制限に関わる指標)の測定
エネルギー補償型 NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータでは飲食物摂取制限 に関する指標に示された濃(牛300Bq/L葉菜2000Bq/kgを超えるおそれ のある試料のスクリーニングが困難な場合が予想されるこの解決法の一つは測定 試料を厚さ 3mm 程度の鉛の遮蔽体中で時定数 30 秒で 3 回以上(1試料当たり 6 分間以 上を要して)測定することである。
一方従来からの計数率表示型サーベイメータを用いると鉛の遮蔽体なしに時定 数 10 秒で3回測定(1 試料当たり  1.5 分間)することにより、飲食物摂取制限の  1/21/3 の濃度まで判別できる。エネルギー補償型ではない従来タイプのサーベ イメータでは牛乳等について正味線量率がおおよそ 0.0250.05μSv/h であり 指標値の測定が可能である。

   測定器等の汚染 測定器本体の汚染防止のため測定者の被ばく防護とは別に測定者の手指や測定器の汚染防護措置(手袋,ポリエチレン袋の使用)をとること。 また例えば原子力施設より放出された放射性物質が到達した地点では周辺環境
の放射線量の高まりが測定対象物の放射能測定値に影響を及ぼすので真の測結果 を得ることが困難であるしたがって汚染されていない場所に搬出して測定するこ とが適切である。
試料の採取・運搬にあたっては測定器運搬する車内採取運搬者搬入場等 が汚染されないようその都度機材の汚染の有無を確認し汚染されたものは取り替 え、決まった場所に保管するよう定めておく。



    ゲルマニウム半導体出器を用いたガンマ線スペクト ロメトリーによる核種分析法

第1段階モニタリング及び第2段階モニタリングにおいて放射性ウ素や放射性セシウ ム等のガンマ線放出核種の測定には通常ガマ線のエネルギー分解能の優れたゲルマニウ ム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーが有効である。
ここでは、試料調製、測定方法、定量可能レベル及び機器校正等について示す。

     機器・器具:
   ルマ半導器をガンペクータ効 率は 15%以上とし、検出器周辺を厚さ 1015cm の鉛遮蔽体等で囲む。
   I-131Cs-137 容積線源:ピペットを用いて一定量の市販  I-131Cs-137 標準溶液 を測定容器に加え、それぞれ 200Bq/L500Bq/L 程度の放射能濃度とす*5
   小型容器(50mmφ×50 mm。一例として U-8 容器2L マリネリ容器、0.51L 程度


のタッパー容器等
    時計、記録用紙、ポリエチレン袋、ペーパータオル等
*5容積線源の作製方法の詳細は放射能測定法シリーズ「ゲルマニウム半導体検出器による ガンマ線スペクガンマ線スペクトロメトリー」(平成4年)


    機器校正法 食品試料中の()低濃度のγ線放出核種を定量する場合には遮蔽体を除く各スペクトロメーターのコンポーネントの電気的な安定性が重要となるまた最適条件で測定す るためには検出器の計数効率の決定測定機器の調整取扱いも重要であり高度な測 定技術が要求される。
(1)    エネルギー校正
γ線のエネルギー(E)とピーク中心チャネル(p)の関係E=f(p)を求めることあ る。あらかじめ測定するエネルギー範囲を決めておき、それに応じてγ線のエネルギ
ーが正確に知られている数種類の核K-40Co-60Cs-137Ba-133を測定し  E=f(p)を求める。
(2)    ピーク効率の校正(I-131Cs-137 標準線源による比較法)
            ピーク効率(ε)は、γ線スペクトル中の I-131  Cs-137 等の着目するピーク計 数率から測定試料のγ線強度(放射能×γ線放出比壊変当たり放出されるγ線 の割合)を決定するために用いられ、次のように定義される。
ε(E,X,,,,)=ピークの計数率/γ線強度
            ピーク効率の校正には、先の機器校正で示した牛乳用 I-131  標準溶液線源又は Ba-133Cs-137 を適当な割合で混合した模擬線源を使用する。
            測定容器は、2L ポリエチレン瓶、2L マリネリ容器、0.51L 程度のタッパー容 器又は容積 100 mL(50 mmφ×50 mm)小型容器を使用する。
            放射能標準溶液の入った上記測定容器をゲルマニウム半導体検出器のエンドキ ャップに載せ、I-131Cs-137 のピーク面積(計数値) 10,000 カウント以上にな るまで測定するピーク計数率と I-131Cs-137 の放射能からピーク効率(ε)を求 める。

    測定試料の調製
(1) 食品中の I-131Cs-137 放射能測定のための試料前処理法は、放射能測定法シリー  24「緊急時におけるガンマ線スペクトロメトリーのための試料前処理法(平成 4 )*6 に準じる。
(2食品衛生法の食品添加物等の規格基(平成 11  11  26 日厚生省告示第 239 号) の表 4 の第 1 欄の各食品については、それぞれ各第 2 欄の試料の調製に従う。ただし、 キャベ(芽キャベツを除く及びはくさいについては外側変質葉及び芯を除去した ものに、また、ごぼう及びサルシフィーについては、葉部を除去し、泥を水で軽く洗い 落とし細切する。
(3試料はあらかじめハサミカッタ包丁等で細切りし器校正に用いたもと 同じ 2L ポリエチレン瓶2L マリネリ容器0.51L 程度のタッパー容器又は容積 100 mL
50 mmφ×50 mm)小型容器に入れて測定試料とする。
*6:試料時の注意点、試料の前処理(葉菜いては試互間の汚染を防止するため 水洗いはしない)、試料の保存方法等が記載されている。


    ゲルマニウム半導体検出器による測*7
Cs-137 の分析目標レベルを牛乳・乳製品、野菜類、穀類及び肉・卵・魚・その他 の4食品群についてそれぞれ 20,50,50,50(Bq/kg,L)とし定には相対効率 15%の ゲルマニウム半導体検出器を、測定容器に 2L マリネリ容器を使用した場合の概略は以 下のとおり。


あらかじめ 2L マリネリ容器の風袋重量を量りこれに食品試料をマリネリ容器内に 空隙が生じないよう均等に充填する再度重量を量り風袋重量を差し引いて測定供 試料量とる。

(1)測定試料を検出器エンドキャップに載せ、約 2000 秒間*8 測定する。 また原則として 1 週間毎に検出器に何も載せず2 日以上測定しバックグラウンドとする。
(2)測定スペクトル中から適当なピーク 3 本以上を選択し、これらを用いてγ線エネル ギーとピーク位置の関係を表すエネルギー校正曲2 次式を作成し計算で I-131、 Cs-137 ピーク領域を求める。
(3)I-131Cs-137 のピーク領域内の計数値を積算してピーク面(カウント)とそ計 数誤差、N±σを計算する。
(4)バックグラウンドの測定結果においてピーク探査によって I-131Cs-137 のピーク が認められピーク面積が計数誤差の 2 倍を超えた場合は試料のピーク面積から差し 引く。計算には、試料の前後に測定したバックグラウンドの平均値を用いる。
(5)測定試料当りの放射能(A)(4)の処理を施したピーク面積(N)を測定時間(t)、 これを更に「2         機器校正法(2)ピーク効率の校正で求めたピーク効率(ε) I-131、 Cs-137 のγ線放出比(a)で除して求める食品中の放射能濃度(C)およびその誤差(δCは測定試料当りの放射能(A)を測定供試量(kgL)で除して求めるただし測定から試 料採取又は購入時への放射能減衰補正項を fd とする。
すなわち、
ANt)/(ε・a
δA=(σ/NA
C A±δAkg,L
*7射能測定積の算方は、射能定法導体検出器 によるガンマ線スペクトロメトリー」(科学技術庁、平成 4 年改訂)用いている。
*8測定時ゲルマウム半導体検出器の相対効率使用す測定容器(試料量幾何学的形 状)、検出目標値及び  I-131Cs-137  以外の高エネルギーγ線放出核種の存在(コンプトンバ ックグラウンドレベルに影響)等に依存する。


     測定時間と定量可能レベル 緊急時における牛乳野菜(葉菜)海草穀類肉類卵など7食品群の I-131
Cs-137 の定量可能レベルの一例を表 1に示す。
(1)    緊急時(多核種検出時)においてマリネリ容器(2L)を用い、10 分間~1時間定 した場合の定量可能レベル( 1)*9*10 I-131Cs-137 ともに飲食物摂取制限に関 する指標を下回るため、その判断に用いることが可能である。
(2)    混在する放射性核種が少ない場合にはI-131Cs-137 ともに 1 時間の測定で概ね
1Bq/kg 又は 1Bq/L 以下の低い放射能レベルの定量が可能であ*11

*9表1は「緊急時におけるガンマ線スペクトロメトリーのための試料前処理法を参考にした。 なおここで緊急時とは 1986 4 26 旧ソ連チェルノブイリ原子力発電所爆発事故時に基 づくものであり、値はその際に汚染した環境試料の測定に基づくものである。



緊急(多核種検出時においてマリネリ容2Lを用いた時の測定時間と定可 能能レベルの関係


試料名


供試料
131I定量可能レベル
(計測時間)
137Cs定量可能レベル
(計測時間)

   
10     30 分間 1 時間
10 分間    30 分間    1 時間


   


   
(葉菜)


   草 魚

   類 肉   類 卵

2L


1kg



2kg



2kg

18           10            8


36           20           16



18           10            8



18           10            8

40           24           16


80           48           32



40           24           16



40           24           16

Bq/Bq/kg 

Bq/kg 



Bq/kg 
ゲルマニウム半導体検出器の相対効率:15%
*10ゲルマウム半導体検出器を用いて I-131Cs-137 を定量する場合の定量可能レベルは検 出器の相対効率測定容器(試料量幾何学的形状)検出目標値高エネルギーγ線放出核 種の存在等に依存する。
特に緊急時においては I-131Cs-137 ピークと同一か近接するエネルギーを有する放 射性核種やンプトンバクグラウンレベルを高る高エネルーγ線放出種等多く の放射性核種の存在が予想されるがっての種類又は食品の汚染状況により定量 可能レベルは変動する。
*11分析目レベルは第2段階モニタリングにおいて事故後 1 月以降 1 での食物摂取に よる被ばくを実効線量で1mSv/年とする。これを放射性セシウムについて、牛乳・乳製品、 野菜類穀類及び肉・卵魚・その他の 4 食品群にそれぞれ 0.1 mSv/年を割り当てると 食品群の Cs-137 濃度はそれぞれ 20505050Bq/kg,L)以上となる。
表2に、2L のマリネリ容器を用いた場合の測定時間と定量可能レベルを示す。



表2    平常においてマリネリ容器(2L)を用いた時の測定時間と定量可能レベルの関係



試料名


供試料
131I定量可能レベル
(計測時間)
137Cs定量可能レベル
(計測時間)


   
1 時間     10 時間
1 時間       10 時間

    

    
(葉菜)

    草 魚

   類 肉   類 卵

2L


1kg



2kg




2kg

0.4           0.2


0.8           0.4



0.4           0.2




0.4         0.2

0.8            0.3


1.6            0.5



0.8            0.3




0.8          0.3

Bq/Bq/kg 

Bq/kg 




Bq/kg 
ルマ半導器の率:5%



    緊急時のためのウラ分析法及びプルトニウムの迅速 分析法


防災指針の「飲食物摂取制限に関する指標」には、放射性ヨウ素、放射性セウム、ウ ランプルトニウムの4核種群が対象核種として示されているまた緊急時モニタリング 指針による第 1 段階モニタリングにおいては農畜産物魚介類中の放射性ヨウ素放射性 セシウムに加え放射性ストロンチウムウランプルトニウム等の濃度測定が求められて いる。
平常時の環境放射線モニタリングにおいては、放射性ストロンチウム、ウラン、プルト ムの分析科学技術の放射能定法シリ(えば「放性スロンチウ分析 (昭和 58 「ウン分析法平成 8 「プルトニウム分析法(平成 2 年))等に 準じて行われるしかしこれらの方法は試料の前処理解・抽出離・精製及び測定 の各工程に長時間(1 週間~1 か月程度)を要する。
このため、本マニュアルでは、緊急時における分析法として、ウラン分析及びプルトニ ウム分析は誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)を用いた方法の適用を図る。


3-1    ウラン分析法
ウランの分析法には吸光光度法蛍光光度法α線スペクトロメトリー誘導結合プラ ズマ質量分析法(ICP-MS )等がある。これらの中でも、ICP-MS 法は感度が良く、迅速性に 優れた方法である。以下に ICP-MS を使用する迅速分析法を示*12。この方法は、農作物及 び海産物に適用される。
その他の分析法としては、科学技術庁放射能測定法シリーズ 14「ウラン分析法(平成 が用いられるまたウランを同位体別に定量する場合はα線スペクトロメトリ又は ICP-MS 法を適用するが、前者の方法は、試料の前処理、分離・精製、測定に長時間を要す る。
*12平成7度科学技術庁委託研究成「放射性核種分析法の基準化に関する対策研究成果報告 書(ウラン分析法)


   試薬 内標準溶液(ビスマス又はタリウム溶液(1μg/mL)ビスマスを多く含む試料ではタ
ムを用いる。 ウラン標準溶液(0.1μg/mL)他の金属との混合液として市販(和光純薬関東科学SPEX
)されている。

    装置
電気炉、ICP 質量分析装置、Ar ガス(純度 99.999%以上) ほか


    前処理
生試料約 500g*13  105℃で乾燥後、電気*14 (500)24 時間程度で灰化する。 放冷後量を測定して灰分(灰分(%)=灰化試料重量(g)/生試料重量(g)×100)
める。灰は乳鉢中ですりつぶし、よく混合する。

    測定試料の調製
()                灰化試料 5g 程度をビーカー(200mL)に移し入れ、硝酸 30mL、過酸化水素水 1mL を 加える皿でおおいホットプレート上で加熱乾固する灰の色が白くなるま、 この操作を繰り返す。


()   乾固物に硝酸(8+11)30mL を加え、ホットプレート上で加熱、溶解する。
()                放冷 、メンブ ンフィル ーなどで 引ろ過、 紙上の残 物を温硝 (3+11)30mL で洗浄する。
()                ろ液と洗液をホットプレート上で濃縮し、50mL メスフラスコに移し、標線まで水 を加え、よく振り混ぜ測定用原液とする。

    ICP-MS 測定 測定機器に関する注意測定操(装置の起動測定条件の最適化等はメーカーの取
扱説明書に従って行うこと。
()                測定溶液をプラズマ中に噴霧し、ウランの m/z238 と同時にビスマスの m/z209(ビ マス準元て用)(ムを元素して 用いた場合)のイオン強度を測定し、ウランとビスマス又はタリウムのイオン強度の 比を求める。
を確ためタのみ時(時間時間×は最低 1 秒以上とする。測定は 5 回行い、5回の繰り返し平均値を求める。
()                別に検量線用標準溶液としてウラン標準溶0.1μg/mL 00.1110mL をそれぞれ  100mL メスフラスコに取り、内部標準としてビスマス又はタリウムを(1 μg/mL)1mL を加え、硝酸(1+13)を標線まで加え、よく振り混ぜ検量線用標準溶液 とする。
()   検量線用標準溶液を内部標準測定モードで測定し検量線を作成するただし
ータの取り込み時間(積分時間=滞在時間×掃引回数)は試料溶液と同一とする。 ()      検量線を用い試料のイオン強度比に相当するウラン量を求め測定試料中のウラ
ン濃度(μg/mL)を求める。
()   試料中のウラン濃度は次式から求める。 A(μg/g)=n×F/w
ただしn は測定試料中のウラン濃度(μg/mL)F は希釈容量(mL)w は供試料(g) 放射能(Bq)単位に換算する場合は、この値に換算係数 0.0124 を乗ずる。 ほぼ同様な試験操作により、牛乳中のウランの分析が可能である。

    検出感度
ICP-MS 法はウランを高感度で測定できるが、分析供試料が少ない場合には、試料の不 均一性によるデータのばらつきが生じる恐れがあるため500℃で灰化した灰 5g を分す ることとする。
本法による食品の検出感度は 5g 灰(灰化率 1%とした場合、約 500g 生)を用い、測定 時間を 10 バックグウンド計数率を 5cps とした場合のバックグラウンド計数率標 準偏差の 3 倍とした場合、0.008μg ウラ/kg 生である。
*13ICP-MS 法はウランに対して非常に高感度であることから極少量の試料で分析が可能である 分析供試量が少ないためモニタリング用試料としての代表性等の問題が生じるこのため、 本法では、500g 生相当の食品試料を使用した。
*14前処理用装置として高周波加熱分解装置を用いることにより数百 mg の試料全溶解ウラン量 を求めるが出来る下に、こ置を用い品の全溶解操作を示すお、この操作 に続く ICP-MS 法は前述した方法に準ずる。
1)灰試料約 0.5g を高周波加熱分解装置の分解容器にはかり取る。
2)硝酸 6mL、過酸化水素水 1mL を加、高周波加熱分解装置により分解する。分解に要 する時間はほぼ 1 時間でる。
3)ホットプレート上で蒸発乾固する。
4)乾固物を硝酸(3+11)に溶解し、吸引ろ過する。
5)ろ液を 50mL メスフラスコに移し、標線まで水を加え、よく振り混ぜ測定用原液とす る。




3-2    迅速プルトニウム分析法

燃料再処施設の事等においは、環境に飛散す放射性核の種類が子力発 電の場合となること多く、特、プルトウム等のα線放出核に着目すことが 必要となる。
従来の食品中のプルトニウム分析法(例えば科学技術庁放射能測定法シリーズ 12「プル トニウム分析法 年))であるシリコン半導体検出器によるα線スペクトロメトリ は試料の前処理解・抽出離・及び測定の各工程に長時間(1 週間程度)を要す るため、緊急時における測定法としては時間的な課題が残る。
このため、試料の分解にマイクロウェーブ分解装置を用い、24 時間程度で分析結果が得 られる ICP-MS(四重極型)を用いた迅速分析法を示*15
この方法は、牛乳及び葉菜に適用される。
*15:平成 11 年度科学技術庁委託研究「環境試料中プルトニウム迅速分析法」


    試薬
陰イオン交換樹脂:Dowex1-X8 (100200 メッシュPu-242 標準溶液(0.03Bq/mL)

    装置 電気炉又はマイクロウエーブ高温灰化装置マイクロウエーブ分解装置超純水製造
装置アスピレータICP 質量分析装置Ar ガス(純度 99.999%)超音波ネブライ ザー


    前処理
(1) 牛乳
      L を磁性皿に入れ、ガスコンロ上で撹拌加熱し、蒸発乾燥―炭化する。
② をマウェ温灰(250600上昇)完 全に灰化する。
③  灰化物をテフロン製高圧分解容器(容量 100mL)に移し、硝酸 20mL を加える。ここ で化学回収率を正確に決定するため又は Pu をα線スペクトロメトリで測定する ため、Pu242 標準溶液(0.03Bq/mL)1mL を加える。
④  分解容器をマイクロウエーブ分解装置にセットし、所定の条件で分解する。
  分解終了後、分解容器を水浴中で 30 分間冷却し、硝酸(3+2)で内容物をテフロン ビーカー(200mL)に移す。
              亜硝酸ナトリウム溶液(20W/V%)5mL を加え、ホットプレート上で加熱( 30 分間 する。この操作を3回繰り返し、プルトニウムを Puの化学形にする。
              メンブランフィルターを用いて吸引ろ過しろ紙上の不溶物は硝酸(3+2)で洗浄す る。
⑧  ろ液と洗液はビーカー(200mL)に受けて、プルトニウム分析用試料溶液とする。

(2)葉菜
①  試料 100g を磁性皿にはかり取り、電子レンジに入れ、25 分間乾燥する。
②  乾燥をマイクウエーブ温灰化装(250600℃まで順上昇させ)で 完全に灰化する。
③  以下、牛乳の前処理③~⑥と同じ操作を行う。
④  硝酸(3+2)を加え液量を 3040mL とし、ホウ酸 0.3g  を加え、加熱溶解後、放冷 する。



⑤  引ろ溶物硝酸(3+2)浄 する。
⑥  ろ液と洗液はビーカー(200mL)に受けて、プルトニウム分析用試料溶液とする。

    ウラン分離除*16
()                プルトニウム分析用試料溶液を予め硝酸(3+2)でコンディショニングしておいた硝 酸系陰イオン交換樹脂に流し、その後、硝酸(3+2)でウランを洗浄除去する。
()   塩酸(5+1)でカラムを洗浄し、トリウムを除去する。
()                ヨウ化アンモニウム(5W/V%)-塩酸混合溶液(容積比 3:7)を流し樹脂に吸着しプ ルトニウムを溶離する。
()                溶離液に硝酸を加え、蒸発乾固する。乾固物を硝酸(1+11)で溶解して ICP-MS 測定 試料溶液とする。

    ICP-MS 測定
()   ICP-MS によるプルトニウムの測定は基本的にウラン分析法と同様である。 測定機器に関する注意測定操*17(装置の起動測定条件の最適化等はメーカ
ーの取扱説明書に従って行うこと。
()   Pu-239Pu-240 の定量はm/z239 および 240 の強度と Pu242 の強度比から行。 試料中のプルトニウム放射能濃度は次式から求める。 A[(NsDR)(NaddW)][239( 240)242]
ただしA は定量核種の放射能濃度(Bq/kgBq/L など)Ns は定量核種の正味の計 数率(cps)Nad は計試料中の添加核種の正味の計(cps)D  は添加核種 (Pu-242)の添加量(g)R は定量核種の重量(g)から放射能(Bq)への換算係数、W は供 試量(kg 又は L)

    検出感度
牛乳 0.1L、葉菜 100g 生試料を用いた場合の Pu-239Pu-240 の検出感度は、それぞ  50200mBq/Lkg である。ただし、放射化学分析操作でのプルトニウムの回収率を
70%ICP-MS  1 分間 3 回繰り返し測定した時のバックグラウンド計数値の変(標準 偏差)の 3 倍とした。


*16ウランにおける ICP-MS 測定では妨害元素の除去を行わないがプルトニウムの場合には、 溶液中  100pg/mL 程度ウンが存在しもウランの素化物(23 UH が  m/z239
Pu-239に影響を及ぼすこのため硝酸系陰イオン交換樹脂を用いたウランの分離操 作を行うただし試料中にウランが 10μg 以上含まれる場合は酢酸系陰イオン交換樹 脂を用いたウランの分離操作を行う。
*17ICP-MS  への試料溶の導入方法はいくつか報告されてり、分析感度、試料溶液導効 率に影響を及ぼす一般的には同軸型ネブライザーが用いられているがより検出感度 を高めるために 50 倍感度良い超音波ネブライザーが推奨できる。



     放射性ストロンチウム分析法



放射性ストロンチウムは「飲食摂取制限に関する指標」として提案されている4核種 には含まれないが、特に Sr-90 は物理的半減期が 28.8 年と長く、しかもβ線を放出する核 種であるため食品摂取に伴う内部被ばく線量に影響を与える。
ここでは、放射性ストロンチウムの分析法として、以下の2種類の方法を示す。
                緊急時のための迅速分析法として液体ンチレーションカウンタによるチェレン コフ光測定による分析法(科学技術庁放射能測定法シリーズ 23「液体シンチレーショ ンカウンタによる放射性核種分析法(平成 8 年改訂))
                原子力施設事故等モニタリングの特に第2段階において食品中に存在する放射 性核種の濃度を正確に求めるための分析法として主として平常時のモニタリング に用いられている発煙硝酸法(科学技術庁放射能測定法シリーズ 2「放射性ストロン チウム分析法(昭和 58 )


4-1   緊急時のための Sr-90 迅速分析法
ロンチウの分離、定試料の調製が容易液体シンレーショカウンタよ る迅速分析法(チェレンコフ光測定)を以下に示す。
この方法は牛乳、海産生物、穀類、野菜などに適用される。

    分析操作
()   食品の灰試料 1g をビーカーにとりイットリウム担体 10mgストロンチウム担体
10mg を加え、王水で分解する。蒸発乾固後、塩酸を加え残留物を溶解する。
()   ろ紙(5B)を用いてろ過しろ液を分液漏斗に移しビス(2-エチルヘキシル)ン 酸(HDEHP)‐トルエン溶液(2:1 容積比)と塩酸(1+11)を加え、1 分間振とうする。
10 分間静置した後、水層を除く(ミルキング時刻記入)*18
()   新たに塩酸(1+11)を加え、1 分間振とうする。10 分間静置した後、水層を除く。 () 塩酸(2+1)を加え1 分間振とうする10 分間静置し水層を別の分液漏斗に移す。 ()        残った有機層に対し、残った有機層に対し、操作(4)を繰り返す。
()   水層を操作(5)の水層に合わせ、トルエンを加えて 1 分間振とう後、静置する。 ()  水層をビーカーに移し、アンモニア水(1+1)を加え、水酸化イットリウムを沈殿さ
せ、これをろ別する。
() 塩酸に溶解しこれにュウ酸 2g を加えアンニア水でpH1.0.5 に調整、 シュウ酸イットリウムを沈殿させ、これをろ別する。
()   沈殿を塩酸(1+1)に溶解し100mL ポリエチレ(又はテフロン瓶に移し100mL になるまで水を加え測定試料とする。

    Y-90 標準線源の作製
()   ロン担体(50mg)、イウム(10mg)及びアン  10を加えた 100mL 遠沈管に、Y-90  Sr-90 が放射平衡にある Sr-90 標準溶液の約 100Bq を正確に分取して加える。
()   塩化アンモニウム 10gアンモニア水でpH8 にし水酸化イットリウムの沈殿を生 成させる。
()   5 分間遠心分離する。
()   沈殿を塩酸(1+1)に溶解し100mL ポリエチレ(又はテフロン瓶に移し100mL になるまで水を加え測定試料とする。
上記の手順でバックグラウンド用測定試料を作製する。


    検出感度
ドライミルク等の灰試料 1g を処理した時100 分間測定でおよそ 40mBq/g  Sr-90 が 測定できる。

*18:原子力発電所等の事故により Sr-90(半減期:28.8 年)が放出された場合には、Sr-90  りむしろ Sr-89(半減期:50.5  日)の放射能が強い。このため、ストロンチウムをクラウン エール系試薬例:相抽ディク)よりの妨核種元素ら抽分離、水 溶液の状態で Sr-89Sr-90Y-90 の3核種をチェレンコフ光測定により 2 回測定しSr-89、 Sr-90 の放射能を決定することができるただし牛乳や葉菜類等ジュース液状の試料か らスロンウム固相出デスク抽出る方につては今後検討題のつで ある。


4-2   発煙硝酸法による射性ストロンチウムの分析法

本分析法は放射性ストロンチウムの分析法の一つでありSr-90(半減28.8 か ら生成する Y-90(半減期:64.0 )のβ線を測定するものであるが、Y-90 の成長時間(放 射平衡の成立)を入れ、分離・精製時間に長時間( 1 ヶ月)が必要となる。

    試料調製
()   射性ストロンチウムの分析用試料は食品 105℃で乾燥後、電気炉等
450℃で 24 時間灰化したものを分析に供する。
()   食品衛生法の『食品、添加物等の規格基準平成 11  11  26 日厚生省告
239 の表 4 の第 1 欄の各食品についてはぞれ各第 2 欄の試料の調製に従。 ただしキャベ(芽キャベツを除く及びはくさいについては外側変質葉及びし んを除去したものに、また、ごぼう及びサルシフィーについては、葉部を除去し、泥 を水で軽く洗い落とし細切りする。

     試薬・装置 発煙硝酸法に用いられる主な試薬と装置を以下に示す。
()   試薬 担体:塩化ストロンチウム溶液、塩化カルシウム溶液、塩化バリウム溶液、塩化
(III)溶液等 品:塩酸硝酸発煙硝酸シュウ酸アンモニア水水酸化ナトリウム溶
炭酸ナトリウム、塩化アンモニウム、コロジオン、エチルアルコール等 装置:低バックグラウンド 2πガスフロー型 GM 計数装置

()   発煙硝酸法による分析
①  灰試料、10g(野菜類 1kg 相当)にストロンチウム担体 50mg を加える。
 王水及び硝酸各 50mL を加え加熱し乾固させる灰を分解するため硝酸を 50mL 加え、加熱し、蒸発乾固させる。この操作を 35 回繰り返す。
③  残留物に塩酸(1+1)100mL を加え加熱、溶解し、これをろ別(5C)する。
 ろ液に Ca 担体 250mg を加え、水酸化ナトリウム溶液にて液性を>pH10 とし、こ れに炭酸ナトリウムを加え、加熱し、炭酸塩を生成させる。
⑤  炭酸塩を遠心分離後、沈殿に塩酸を加え、溶解する。
 シュウ酸とアンモニア水で pH4.2 にし、シュウ酸塩沈殿を生成させる。
⑦ デカンテーションにより沈殿を分離後、これに発煙硝酸(比重:1.52)を加え、 硝酸塩を生成させる。水冷ししばらく放置後、沈殿をガラスろ過棒(1G4)でろ別 する。
 沈殿を水で溶解し、再び発煙硝酸を加え、硝酸塩を生成させる。カルシウムがな


くなるまでこの操作を数回繰り返*18
 硝酸塩を水で溶解し、これに酢酸、酢酸アンモニウム溶液を加え、Ba 担体 10mg を加え加熱する更にクロム酸カリウム溶液を加えクロム酸バリウム沈殿を 生成させる。これをろ紙(5C)を用いてろ別する。この操作により Ra-226 等を共沈 除去す*19
⑩ ろ液にアンモニア水と炭酸アンモニウム溶液を加え、加熱し、炭酸ストロンチウ ム沈殿を生成させる。これをガラスフィルター(1G4)でろ別する。
 沈殿を塩酸に溶解し、Fe(III)担体 5mg、塩化アンモニウム 1g を加え、加熱、沸 騰させるこれに炭酸イオンを含まないアンモニア水を加え水酸化鉄沈殿を生 成させる。沈殿に Y-90 も共沈する。
 沈殿をろ紙(5A)を用いてろ別する液に炭酸アンモニウム溶液を加え加熱、 炭酸ストロンチウム沈殿を生成させるこれを予め秤量済みのガラスろ過1G4) でろ別する。
 ガラスろ過1G4 105℃で乾燥しデシケータ中で放冷後秤量しストロ ンチウムの化学回収率を求める沈殿を塩酸で溶解しこれに Fe(III)担体 5mg を 加え、2 週間放置し、Y-90 を十分に成長させる。
 Y-90 が含まれる塩酸溶液に塩化アンモニウム 1g を加え、加熱、沸騰させる。こ れに炭酸イオンを含まないアンモニア水を加え水酸化鉄沈殿を生成させY-90 を共沈させる(ミルキング時刻の記入
 水酸化鉄沈殿をろ紙(5A)を用いてろ別する再ミルング用に保存す
 水酸化鉄沈殿を塩酸に溶解し、これに塩化アンモニウム 1g を加え、沸騰させる。 これに炭酸イオンを含まないアンモニア水を加え水酸化鉄沈殿を生成させるス トロンチウムを除去する。
 水酸化鉄沈殿をろ紙(5A)を用いてろ別する操作で Y-90 からストロンチム が除去できる。
 水酸化鉄沈殿を塩酸に溶解し、これに塩化アンモニウム 1g を加え、沸騰させる。 これに炭酸イオンを含まないアンモニア水を加え、水酸化鉄沈殿を生成させる。
⑲ 水酸化鉄沈殿を予め5C24mmφを載せた分離型フィルターでろ過する。 ガラス管の内壁をアンモニア水(1+100、エルアルコールで逐次洗浄する。
⑳ ろ紙を取り外し、測定用試料皿に糊付けし、赤外線ランプで乾燥する。沈殿にコ ロジオンを滴下し、再び赤外線ランプで乾燥し、沈殿を固定する。

*19:原子力設から環境放出され、品の放射能染を引き起す恐れのあ放射性ロ ンチウムは Sr-89(半減50.5 Sr-90(半減28.8 であるこれらはベータ線 放出核種のためベータ線測定用試料の調製にあたっては放射能測定の妨害となるラジウム 等の放射性種や自己吸に強く影響及ぼすカルウムの除去ための化学分離精 製を行う必要がある。

()   β線測定
測定は原則として、低バックグラウンド 2πガスフロー型 GM 計数装置を使用する。 なお印加電圧Q ガス流速調整等の装置の取り扱いはメーカーの取扱説明書に従って 行うこと。
以下に操作手順を示す。
   UO8 チェック用線源を用い、装置の動作が正常であることを確認する。
   バックグラウンドを 60 分間測定する。
   測定用試料を 60 分間測定する。
                 再び、バックグラウンドを 60 分間測定し、最初のバックグラウンド計数率との平 均値を計算する。
     料の  率か  クグ  ド計  差し  正味 計数率
n(cpm)および計数誤差δn を求める。


n±δn=Ns/Ts   Nb/Tb)±(Ns/Ts   + Nb/Tb1/2
ここでNs は測定試料の全計数値Ts は測定試料の測定時間()Nb はバックグ ラウンドの計数値、Tb はバックグラウンドの測定時間()である。



()   Y-90 の計数効率の決定
Sr-90 標準溶液の一定量をビーカーにとり、先の発煙硝酸法にある Y-90 のミルキ ング操作に準じて測定用試料を調製し、測定する。Y-90 の計数率を Sr-90 の放射能 (dps)で除して計数効率 E を求める。

()   食品試料中の Sr-90 濃度
試料中の Sr-90 濃度の計算は次式により求める。 A±δA=(n0±δn0)100/EY
ただしn0±δn0 はミルキング時における Y-90 の計数率E は計数効率Y はスト
ロンチウムの化学回収率(%)である。


()   検出感度 本法による測定可能な放射能レベルは、測定装置の計数効率(後方散乱、自己吸収
を含む) 30%バックグラウンド計数率を 1cpm測定時間を 60 分とし有意な放射 能検出レベルを計数誤差の 3 倍とした場合、0.037Bq である。



   放射線測定機器を備えた主な試験研究機関*一覧(平成14年3月現在)

*下は主な設のみので、ごとの能な施いて、 緊急時リング成の際備えている機器等も含め確認されたい。



(参考)


   緊急時モニタリング計画にける食品の放射能測定・分析



防災指針基づき地自治体は原子力緊事態が発した場合直ちに体が組織さるよ う、
①原力防災計及び緊急モニタリグ計画の成、
②平時の情報の整備
緊急時 モニタリグ用資機の整備、
緊急時モタリング実施方法についてめた緊急モニタ リングマニュアルを作成する必要がある。

1-1    原子力防災計画等の作成の留意点

①  原子力防災計画 防災指針基づく、子力防災画の作成又は改正に当たっは、原子施設等の辺状況にり、農畜産食品に品衛生上危害が生るおそれある場合は、これらの 食品に関する安全性の評価を盛り込む必要がある。
この場合、食品の販売自粛の行政指導又は食品衛生法第4条の適用等の可否について、 都道府県び厚生労省(以下関連機関という)連絡及び断が必要なる場合があ ることに留意する必要がある。
このため防災指針オフサイセンター情報提供行うほか必要に応て関関 に対して情報を提供し指示を仰ぐ必要がでてくる。
また、農水産食品特定の放性物質が縮される質をもつめ、安全が確認され るまで長期間のモニタリングが必要となる可能性があることに留意する。

②  モニタリングセンター 各自治体が防災計画及び緊急時モニタリング計画に基づき設置するモニタリングセンターにおいて成されるニタリン計画には本マニュルを参考して、各の環境試料に 加えて、品の安全評価及び品摂取の合におけ体内被ば線量評価を実施するた めに必要な試料をサンプリングする計画を盛り込む。

③  モニタリングチーム モニタリングセンターの作成したサンプリング計画に基づき、平常時から、食品のサンプリングすためのモタリングームの編や当該試の分析及精密測定行う施設を特 定するとともに、測定機器や設備の整備を行い、緊急時に適切に実施できるよう整備する。

1-2    平常時の情報等の整備 上記緊急時モタリング画を作成るに当たて、必要応じて以の項目にいて平
常時から整備を図る。
   試料採取地点を示した地図
   飲料水、食品等に関する情報
   平常時のモニタリング測定結果
   人口分布図及び人口表
   交通、通信連絡系統図
   研修及び訓練
-適切な機関における担当者の研修及び自己研鑽
-定期的な訓練の実施
   関連資料の収集及び調査研究の実施
国際機関してICRP,IAEA,WHO,FAO 国内機関して厚生働省、原力安全 委員会、部科学省農林水産、環境省の関連部、専門分機関、関会等の 放射線防護に係る最新情報の収集に努める。
-測定に係る調査研究を進めて、課題の解決や改善に努める。

1-3     緊急時モニタリング用資機材の整備
(1)測定体制の整備に関する事項
                原子力施周辺地域中心とす農畜水産品の生産流通、保、消費及産品等 の把握
                食品の入経路、入方法、地、試料の取記録(料名、指取日時、者、採 取地、採取方法、入手先、保管、数量等)及びその記録用紙の準備
   採取機材の点検、整備
   放射線・放射能の平常レベルの事前把握等
   指示、連絡、通報体制(系統)の確認、整備

(2)測定に必要な資機材の整備
   機器の維持、管理(点検、修理、校正、更新等)
   分析、測定に係る資機材の事前の整備等

1-4      緊急時モニタリングの実施方法
(1)原力関連施等の周辺農畜水産の状況をまえ、①ばくの経等を考慮、②各 モニタリグ段階毎測定項目③測定地、④測定法、につてあらかめ可能な限り 具体的に定めておく。

(2)第1段階モニタリング 予測線量の推に用いるめ、原子緊急事態発生直後ら、別表の食品に
やかに測定する。

(3)第2段階モニタリング 性よりも確さが必となる。1段階モタリングりさらにい地域にき、放
射性物質び放射線対する全的影響を価し、確するため別表2の品について測 定する。積算線量及び人体への被ばく評価に必要な放射性物質を対象とする。

1-5      緊急時モニタリングの実施計画
1-5-1   試料採取の実施 力緊急事が発生し場合、原法に基づ原子力緊事態宣言出され、子力災
害対策本が設置さる。また現地の緊事態応急策拠点施設(オフサイセンター)に は、国の子力災害地対策本と関係自体の災害策本部か成る原子災害合同対策 協議会がけられ種の応急対が実施さる。この急対策事の一つとて、放射線量 の測定が行われる。
このよう緊急事態においてオフサイセンター中核とし、その指に基関 係自治体の職員等はその対策に従事することとなる。
食品分野の事項では緊急時モニタリングにおいて「1-3       緊急時モニタリング用資機 材の整備の項にあように農水産物の産状況及その流通ついての料を整えてお くこととされている。
このこと踏まえ、急時の食試料の円な採取をうために、次の事につ、 平常時から検討しておくことが望ましい。
①  試料の採取は、上記の応急対策事項の一つとして位置づけしておく。
②  対象とす食品をあかじめ決ておき、能な限り取場所及試料提供を事 前に確保しておく。
                採取担当する(例えば所管の保所又は近の保健所等)は、あらじめ決て おき、採取担当者を機関内で調整しておく。
④  必要場合に放線量を測すること想定して採取担当関にサーイメータを保 有しておき、採取担当者はその取扱い方法を習得しておく。
⑤  採取者担当者は、採取時における被ばく防護対策としてポケット線量計等を携行する。

⑥ 採取当機関が健所の場は、放射に関する識、技術有する機内の診療放射 線技師等の地域内での情報交換を進める。
⑦ 試料取にあた、採取担者、日時天候、採場所、試提供者、料名、採取方 法、採取、サーベメータにる線量率個人被ば線量等、能な限り細なを 記録する。
⑧ 測定分析を担する機関事前に確し、事前、分析可な核種及試料数等につ いて調整しておき、試料採取に活用する。
⑨  測定分析を担する機関試料を運又は送付る場合は⑦で記録た内容を報告 する。
⑩ 試料採取及び送、保管全般におて、サーイメータ汚染や試相互間の汚染 を避けることに十分留意する。
                その、原子力害対策合協議会の応指示に意するともに、国らの緊要な要 請についても可能な限り柔軟に対応する。

1-5-2      試料測定・分析の実施 試料定の方法は、①食の放射能染の程度迅速に把すること目的とし簡易測
②食品中の放射性核種の濃度を迅速・正確に定量することを目的とする核種分(以下精 密分析とす)があり、必要に応じて、この2つの測定方法を使い分ける必要がある。
第 1 段階モニタリングは迅速な汚染状況の把握が目的であることから簡易測定が主な測定方 法となるまた、第段階モニリングは簡易測定精密分析組み合わて実施すこと が効率的である。

1-5-3   簡易測定 NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータなどを用いて採取担当者が採取地又は測分析機
関で試料を測定する方法である。 試料採取当者が野等で測定る場合もるので、常時から定器の機を校正してお
くとともに測定操作を習得しておく必要がある。 なお、事等発生の1段階に環境の放線レベル食品の放能レベルきわめて高く
なるため、検出器部分や試料相互間の汚染に十分留意が必要である。 NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータについては、第2章の1に具体的方法を示した。

1-5-4   精密分析 放射性ヨ素や放射セシウムのγ線放核種分析行うゲルニウム半体検出器を用
いたガン線スペクロメトリまた、ウン、プルニウムや射性ストンチウムの放 射化学分は分析・定に必要装置、器等の施設備及び習した分析測定技術必要 となる(解説2に食品の放射能測定・分析が可能である主な試験研究機関を示した
これらの析に精通た分析・定機関にいて信頼の高いデタを得るとがより精度 の高い防措置を可とする。たがって平常時よ、これら分析・測機関を確して おき緊急時における放射性核種の精密分析の実施を担保しておくことが望まれる。

1-5-5    1 段階モニタリングにおける測定・分析
(1)測定・分析対象核種 放射性ヨ素、放射セシウムウラン、ルトニウ及び超ウン元素のα核種の4
種群が主測定対象なる。防指針ではこれらの種による辺住民のばくを低減す るとの観点から実測の放射性物質濃度として別表3に示す指標が提案されている。

(2)測定・分析対象食品 第1段階ニタリンにおいて、放射性質の影響囲の特定目的であこと
直接的影響を受けると思われる食品種を測定の対象とする。 精密測定析機関等分析可能況にもよが、分析可能で有ばその後放射性物
の影響を評価するためにも、できるだけ多くの食品について測定する。

このことら、状況許す範囲、以下の食品群を地の農畜産物の生状況じ て測定対象とす*1ことが望ましい(別表参照)
①穀(玄米などの米類その他穀)②果実(柑橘類りんごその他果実)菜 (ほうれん草キャベツはくさい葉菜つけもの等の葉菜きゅうりトマトピーマンな どの果花菜その他)④海草類(生鮮品生干しび乾物品その他の工 )(乳、そのの乳製)⑦その(類、卵類いも類、類、きの等 11 )。ただし、原子力施設等周辺にかかわる場合には地元特産品を考慮して選定する。
なおこれの食品の中では放射核種の直接的沈着の可能性がある葉菜(野菜)、及 び乳幼児への影響判断するから乳類ついては述のとお、放射性ウ素、この2 食品群に穀類および肉魚介その他を加えた食品群は放射性セシウムウラン、 プルトニム及び超ラン元素α核種にいて飲食摂取制限関する指が提案されて いる(別表3参照

*1   本マニュアルは食品に特化することから飲料水は除いたまた測定対象食品は「国民養 の現状(平成 10 年度国民栄養調査結果健康・栄養情報究会編:「国民栄養調査結果とい )」に基づ汚染の可能のある各種品を網羅すこととし、ばく線量評を目的として 品目を再分類した。





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