セシウム浸透速度、想定より速い=水の0.1倍、放射能土壌汚染-東大


セシウム浸透速度、想定より速い=水の0.1倍、放射能土壌汚染-東大

福島第1原発事故で放射能に汚染された土壌について、放射性セシウムの地中
への浸透速度は水の0.1倍で、想定よりも速かったことが、東京大と福島県の共同
研究で明らかになった。15日付の学術誌「ラジオアイソトープス」に掲載される。
東大は農業分野での放射能汚染研究データ計5件を速報として報告。長沢寛道農
学生命科学研究科長は「通常は年単位で論文をまとめるが、農業の現場に還元す
るため、データの早出しが重要と判断した」と語った。概要とグラフは既に同誌発行
元の日本アイソトープ協会のホームページに掲載されている。
共同研究では、福島県農業総合センター(郡山市)の水田に降り注いだ放射性セシ
ウムの地中への浸透速度を調べた結果、水の0.1~0.2倍と判明。従来の研究
では0.001倍程度とされていた。
セシウムと土壌の結合力についての研究では、同センターの水田や畑から採取した
土を、普通の水や肥料成分入りの水でかき回したところ、セシウムが溶け出すのは
約20%で、残りは何度かき回しても土壌と結び付いたままだった。
田畑のセシウムを水などで流し出すのは困難とみられる。(2011/08/12-16:15)

多収穫米で放射能除染、

東京農大が水田の土壌浄化実験/厚木

8月3日(水)11時30分配信
 福島第1原発事故を受け一部地域で放射能に汚染された田畑の除染が
課題となる中、東京農大厚木キャンパス(厚木市船子)で、稲を使った水田
の土壌浄化実験が行われている。
半減期が長い放射性物質セシウムが水田に流れ込んだという最悪の事態に備え、
多収穫米などがどれだけセシウムを吸い上げるかを検証し、
土壌改良に生かしたい考えだ。

 取り組んでいるのは、農学部畜産学科畜産マネジメント研究室の
信岡誠治准教授(58)。

 5月の田植えから多収穫米による実験を始めた水田は計約4千平方メートル。
うち12平方メートルは放射線を出さない塩化セシウムを入れた。

 塩化セシウムは水に溶かして
水田のセシウム濃度が10ppm(100リットル中に1グラム)になるようにして、
比較するため、食用米(コシヒカリ、日本晴)と
多収穫米(モミロマン)の苗を植えた

 残りの水田にはセシウムは入れず、
大量施肥した水田や化学肥料を入れた水田に分け、
多収穫米の苗を入れた。

 セシウムの検出値を調べるのは、水、土壌、稲。水は、
表面から地下50センチまで
5カ所の深さの溶液を採取。水は隔週、稲と土壌は毎月サンプルを採り、
同大世田谷キャンパスで分析し、
稲が吸い上げるセシウム量と土壌に残った量を調べるという。

 信岡准教授によると、セシウムは水に溶けやすく、
水田は土壌が粘土質でセシウムを
吸着しやすい。神奈川県内で5月に行った水田土壌のサンプル調査は
基準値を下回ったが、
実験では、山に降り注いだセシウムが雨に溶けて川をつたい、
水田に流れ込むという事態を想定して行った。

 2006年から多収穫米を研究している信岡准教授は
多収穫米は普通の米に比べて
格段に吸収度が高いので、セシウムを吸い上げてくれるはず
と説明する。
さらに「セシウムとカリウムの分子量は同じため、
肥料に含まれるカリウムの量を
抑えることで、セシウムをさらに吸いやすくできる」とみている。

 刈り取った多収穫米についても、有用な用途を想定している。
暫定基準値以下ならば
飼料米として家畜の餌に利用。
基準値を超えた場合は、同大が特許を取得した方法でわらも実も一緒に粉砕し
酵母菌などを加えて発酵させエタノールを抽出、エネルギー資源化したい考えだ。 




 4月に福島県の土壌(水田および畑)を採取し、放射性セシウムと放射性ヨウ素を抽出してその効率を調査





左がグラフ、右側がその数値です。土壌に水を加えて水中に溶け出してくる
放射性セシウムや放射性ヨウ素を定量するという方法で、
2回目、3回目は、1回目で水に溶け出さなかった土壌に再度水を加えて同じ事を行います。

・4月20日に採取した土壌にはI-131、Cs-134、Cs-137が含まれていた。
・放射性セシウム、放射性ヨウ素ともに、水を用いて土壌から溶出できる量は
土壌にある放射性物質の約20%しかなかった。
・2回目、3回目と抽出を繰り返しても抽出率はあがらなかった。
つまり、1回目で溶け出す分は全て溶け出してしまった。
・水田土壌については、ヨウ化カリウム、ヨウ化セシウム、肥料、消石灰、
あるいはセメントを加えて放置してから同じ事を行ったが、水で抽出した場合とほぼ同じ結果であった。




5/24に福島県の耕起していない水田の深さ15cmまでの表土を分割してサンプリングし、
放射性セシウムの分布を求めたものです。
ここには詳細は書いていないので下の図から読み取ると、
0-1cm、1-3cm、3-5cm、5-7cm、7-10cm、10-15cmの6層に分けたということです。

そうすると、その6層での具体的な数値は出ていないのですが、0-3cm、

すなわち0-1cmと1-3cmの二つの層の合計で約88%を占めていました。
また、0-5cm、すなわち0-1cmと1-3cmと3-5cmの3つの層で、全体の約96%を占めていました。


上のグラフと下のグラフから読み取ると、
大ざっぱに以下の数値であったと思います。
上の約88%というのと微妙に計算が合わないので、正確な数値ではないということはご了解下さい。

0-1cm:約34000Bq/kg
1-3cm:約9000Bq/kg
3-5cm:約3000Bq/kg
5-7cm:約1000Bq/kg
7-10cm:約300Bq/kg
10-15cm:約200Bq/kg





15-20cmの層にもごく一部放射性セシウムが測定されていたということです。
その他、要旨にしか書いていないことを含めてまとめると、以下のようになります。

・放射性セシウムの88%が0-3cmに、96%が0-5cmにあることが
福島の水田(耕起していない)の実験で明らかになった。


濃度分布から計算すると、5/24までの約70日間で平均移動距離は約1.7cmであった。

・雨量から蒸発散量を引いて体積含水率で割ると水の移動距離は約20cmと推定されるので、
セシウムは水の約1/10の移流速度であった。
この移流速度は文献値の100-1000倍高い数値であった。

・今回の実験に使った田んぼとは別に耕起した田んぼで放射性セシウムを測定すると、
表層の高濃度の放射性セシウムが0-15cmの作土層内で混合されて平均値(約4000Bq/kg)となっていた。


ニュースでは、この二つの論文の結果をまとめて一部を報道していると思います。


二つ目の論文は非常に重要な事実を教えてくれています。それは、

耕起していない田んぼでは、


表面1cmの放射性セシウムは約34000Bq/kgであり、

表層5cm以内に96%の放射性セシウムがとどまっているが、

耕起してしまうと、


作土層全体(深さ0-15cm)に平均値約4000Bq/kgとして放射性セシウムが

広まってしまうということです。




土壌の放射性セシウムを測定する際、深さ5cmにするという方式と深さ15cmにするという方式があり、


あまり深く取ると低めに出るという議論がありました。


私もあまり深くまで取るのは意図的に低く見せようとしているのではないか?と思っていました。


でも、耕起してしまえば深さ15cmの作土層全体に平均化されてしまうという事実を見れば、


深さ15cmまで取るという方法が実は耕起後の田んぼの実態を反映していたのだということに気がつきました。

これはおそらく全ての田んぼについて同じ事が言えると思います。

今年耕起しなかった田んぼでは、

表層の土を除いてしまえれば来年はほとんど汚染されていない土になりますが、

今年耕起してしまった田んぼでは、

作土層全体に平均的に放射性セシウムが分布してしまっています。

従って、来年以降も放射性セシウムは土壌に残り続けます。

今年の今までのデータを見る限り、おそらく土壌からコメへの移行係数は0.01以下です。

今年の結果で放射性セシウムがほとんど検出されなければ、来年はそれ以下でしょう。

ただ、汚染された土壌で取れたコメということで、消費者が買ってくれるかどうかは別問題と思います。


移流速度については、予想外に速かったということでしたが、
これについてはコメントできません。

放射性セシウムが地下水に流れ出して、それが飲料水などに混入する危険性を心配している人がいますので、

そこは今後ぜひ調べて欲しいと思います。ただ、

今のデータでは、2ヶ月で約1.7cmの移行ということなので、

これが正しければかなり時間がかかるとは思います。

この論文はあくまで4月とか5月の段階のデータですので、経時的に同様の実験を行って、

1年くらい経つとどうなるか、ということはおそらく継続して実験してくれていることと思います。




3.11東日本大震災後の日本さんのブログより

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