ウラン採掘の危険性


Open ブログさんのブログから

◆ ウラン採掘の危険性

 「石炭は採掘の際に多数の死者が出る。石炭は原子力よりもずっと危険だ」と池田信夫が述べた。これに対して「ウランも採掘のときに危険性がある」と指摘する声があちこちで出ている。そこで調べると……

 ──
 
 ウラン採掘の危険性について、ネットで調べてみた。簡単に言えば、こうだ。
 「ウラン採掘にも危険性はある。放射線の汚染で、採掘労働者や周辺住民が健康被害を受ける」

 石炭の場合は、炭坑の崩落・落盤・火災などの事故が死因のほとんどだが、ウランの場合には「火災」がないかわりに、放射線という危険性が付随する。これが無視できないほどの危険性をもつ。
 以下では情報を列挙しよう。(部分引用。出典は標題のリンク。)

 ──
 

写真展に約400人 小林晃さんの作品
日本の使用済み燃料を再処理している仏国と英国の工場と周辺住民の写真です。工場周辺では、子どもの白血病などの疾病率が高いと報告され、それを両国政府とも認めています。英・仏の再処理工場による海洋汚染は北海まで広がり、隣国のノルウェー政府は英国に操業中止を何度も勧告しています。
 
原発を考える「ウラン採掘に苦しむニジェールの人々」
 ニジェール政府から許可済みの地区では、ウラン開発の影響は深刻だ。土地からは標準を越えた放射線反応があり、住民、環境、地下水は明らかに汚染されている。牧草地は極端に減少し、汚染された住民は適切な治療を受けられないでいる。企業は事実を隠蔽し、彼らが公開する情報のすべてが偽造されている。最も重要な事実は、鉱山会社の数ある病院が、労働者のなかで病気を患っている人は誰もいないと発表している点だ。
 ここ10ヶ月、ウランを巡って政治・軍隊の対立(2007年2月からストが起き、政府が武力で弾圧している)がニジェール北部で繰り広げられている。安全性の欠如の増大と地雷原のなかで、2つの火種が激突し、住民たちは、自分の土地のウランの存在がもたらす劇的な結果に耐え忍んでいる。
 新しい許可鉱区には、最良の牧草地の一部が含まれている。そこは最も保存され、最も多くの住民が住む土地だ。アガデズの村から、イハゼールの広大な渓谷、インガルの村、そしてテギッダまでの一帯におよぶ。ウランで犠牲になる土地はもうこれ以上ない。アッサウアスの近くでは、中国企業CNUCがウラン採掘を行っている。ここでは、開発許可鉱区から住民を追い出し、牧畜飼育者が放牧用井戸を使用することを禁止している。
 
オーストラリアからの警告 ウラン採掘拡大がもたらす汚染
 「世界最大のウラン鉱が埋蔵されているオーストラリア南部の「オリンピック・ダム」では、現在、採掘規模の大幅拡張が計画されており、この計画が現実に開始されると、今後50年以上にわたり、毎年4万キロトンのウラン鉱が採掘されることになる。こうしたウラン採掘からは厖大な放射性廃棄物が生じ、取り返しのつかない汚染がもたらされる危険があるが、政府や企業は、こうした危険は無視して、計画を強引に進めようとしている。私たちの未来の選択は、私たちにかかっている――」
 
twitter
福島原発の燃料のウランを採掘しているオーストラリアのカカドゥ鉱山で、大雨のため、100億lの高度放射能汚染水がダムからあふれ出るという危機に直面。あふれ出れば、近くのアボリジニーのコミュニティや、世界遺産のカカドゥ湿地に深刻な影響を与える。問題が連鎖し、つながりあっっている。
 
世界最大級オーストラリアウラン鉱山がシャットダウン
 世界のウランの10%を供給する世界最大級のウラン生産企業であるエナジー・リソーシズ・オブ・オーストラリア(Energy Resources of Australia)社のウラン生産拠点、ノーザンテリトリー(北部準州)のレンジャー鉱山が”シャットダウン”に追い込まれている。地域を襲った記録的大雨で鉱滓堆積ダムの放射能汚染水が、これを取り巻くアボリジニー居住地や世界遺産に登録されているカカドゥ国立公園の湿地に溢れ出す恐れが出てきたからだ。
 
米・ニューメキシコ州 ナバホ先住民居留地  健康被害拡大の一途
 カーマギー社の鉱山に隣接するようにあったユナイテッド・ニュークリア社。ここでは七九年、ウラン鉱滓(こうさい)をためてい たダムが決壊し、放射能を含んだ約三十六万リットルの汚泥がコロラド川 支流の近くの川に流れ込んだ。汚染域はアリゾナ、ネバダ州の下流 域にまで達した。流出した鉱滓は千百トン。十分な除染作業をせぬま ま、同社も八五年に閉山した。
 
 放射性廃棄物によって地下水は汚染され、空気と周辺の牧草地や 農地には、強風によってウラン鉱滓が運ばれた。牛や羊は放射能を 含んだ川の水を飲み、草をはむ。先住民の子どもたちにとっては、 そんな川や牧草地が遊び場だった。
 カットニーさんとともに現地を案内してくれた「南西先住民ウラ ン・フォーラム」のアナ・ロンドンさん(42)は「既に三百五十人か ら四百人の労働者ががんなどで亡くなっている。夫を失った女性たちがほとんどというコミュニティーもあるのよ」と嘆いた。
 「大量破壊兵器の原爆は、戦争後も広島や長崎の被爆者に影響を 与え続けている。閉山後のウラン鉱山跡も同じよ。先天性障害を持 つ新生児も増えている。低レベルだから影響がないという科学者ら には、ここの廃棄物を自分の裏庭に持って帰ってもらいたい」
 
米俳優や先住民らがウラン採掘の危険性訴え
 米国南西部の先住民が住む土地には1300か所以上のウラン鉱山がある。大半はすでに閉鎖されているが、採掘によって飲料水の汚染や、がんや腎臓病などあらゆる病気が引き起こされていると、先住民の環境保護活動家マニー・ピノ(Manny Pino)氏は訴えた。
 
米国・ミッドナイト・ウラン鉱山
 「後に残ったのは露天掘りのピット(穴)に、含有率の低い膨大 なウラン鉱石や製錬後のウラン鉱滓(こうさい)。それらが近くの クリーク(小川)や地下水などを汚染し続けている」とピオーンさんは憤る。
 フレット夫妻ら年配者によると、操業中のウラン鉱山と製錬工場 で働いた居留民の男たちは、延べ五百人を超える。そのうちの多く が肺がんや心臓病などさまざまな病気にかかり、すでに亡くなった 者も多いという。
 いつも食べてきた七面鳥やライチョウなどの鳥が激減。シカやマ スなど先住民の暮らしに欠かせない動物や魚も減った。胃腸の調整 剤などに使われてきた薬草も「放射能汚染が怖くて今では摘みにい く者もいない」とポーリンさんは、代々受け継いできた生活習慣が 消滅しつつある事態を嘆く。
 
放置された放射能被害/アメリカのウラン鉱山開発
 「レインコートのようなジャケットを着て、水が滴る地下一三〇〇フィート(約四〇〇メートル)のトンネル内でダイナマイトをしかける仕事だった。放射線の強い時にはマスクをつけ、その後いっしょに働いた仲間はいろんな病気になった。なかでも、肺がんが多かったよ」とニューメキシコ州チャーチロックに住むピーターソン・ビルさん(55)は当時の坑内の様子を話してくれた。彼は一九七四年から一九八二年の閉山まで働いた。
 「検査を受けたいが病院は五〇〇マイル(約八〇〇キロ)も離れている所にしかないのでとても行けない」とピーターソンさんは健康への不安を語ってくれた。驚いたことに、自宅のすぐ目の前に鉱滓(精錬の際に出る岩石や不純物などの残り滓)の捨て場がある。雨が降れば流れ出し、乾燥すれば埃が舞い、風で遠くに運ばれていく。こうして汚染が広がっていった。「安全でクリーンな土地に引っ越したいが、そのお金もない」と言った。
 「昨年、汚染している表土を五〇センチほど削り取った。表土は自然界の平均の二〇倍も汚染していたよ」と言って家の中から一枚の写真を持ってきた。その写真にはピンク色の肌をした毛のない羊の赤ちゃんが写っている。「時々このあたりで放牧している羊の中にこんな赤ちゃんが生まれるんだ」と言った。テディーさんは大腸がんにかかり闘病中で、五〇代半ばの妹もがんだという。
 ニューメキシコ州議会調査局は「州北西部の鉱山開発跡周辺では、汚染物質の除去がおこなわれていない」と指摘した。たとえ汚染した表土をはがしても、地下水の汚染は続くという。
( ※ 奇形の羊の写真あり。)
 
インド東部ジャドゴダ・ウラン鉱山の村「それでも、ブッダは微笑むのか?」
 ウラン鉱山周辺にはガン、白血病、先天性異常や不妊、流産、が多発している。鉱山労働者になった村人は安全教育も行われず、自らも肺ガンや皮膚ガンなどで倒れていった。
 シャンカル・マージクさん(55歳)は3年前15年間働いた鉱山をやめた。原因は肺ガンになったからだ。「坑内でマスクもつけず作業した。マスクや防護服は会社のえらい人だけがつけていた。我々には危険だと言う説明はなかった。木綿の作業着は家に持ち替えて洗濯した」といって苦しそうに咳き込んだ。
 バンゴ村は3番目の放射性廃棄物投棄ダムから2キロ南にある。人口1400人の小さな村だ。ちょうどヒンズー教の祭りが行われていた。祭りの会場に集まっていた子どもの中に足の指が完全に欠落している子どもや、口蓋裂傷の子どもがいた。話を聞いているとたくさんの人が周りに集まって来た。その中にもう一人、片足のない子どもをみつけた。
( ※ 奇形児の残酷写真あり。)
 
小出裕章の報告(インド)
 私にできた唯一の助言は鉱滓池に近づいてはならないということであった。
 その時シュリプラカッシュは言った。「助言、ありがとう。でも、できない。鉱滓池は住民の生活の場です」と。私が試料採取のため鉱滓池に侵入した時も、住民が薪を頭に乗せてそこを歩いていたし、申し訳程度に張られている鉄条網もあちこちで切断されていた。本来ならば、管理区域に指定して厳重に人の出入りを管理しなければならないその場所に、危険を知らされていない住民たちは日常的に出入りしている。何故ならそこは彼らが長い間生活の場所としてきた場所だからである。彼らは日常的にそこに入らざるを得ないし、そうすればまた被曝することも避けられないのであった。
 また、私自身には調査する力がないが、鉱山労働者の被曝こそ、最大の問題かもしれない。自然に寄り添うように生きてきた人々に、原子力(=核)利用のツケを払わせているという点で、ジャドゥゴダは象徴的な場所である。
 
小出裕章その他の報告
 核分裂のエネルギー密度は高い。そのため、発電所に搬入する燃料は石油や石炭に比べて圧倒的に少量でよいといわれ、原子力の利点であると主張されてきた。しかし、Figure 4 に示すように、ウラン鉱山で生じる鉱滓や残土の量は厖大である。そして、鉱滓中には製錬で分離し損ねたウランと、8 万年の半減期を持つトリウム230 およびそれ以降の娘核種のすべてが含まれている。また、残土は比較的濃度が低いために鉱石としては利用されなかったものだが、ウランとその娘核種の全量が含まれている。根本的に必要なことは鉱滓や残土を野ざらしにしないことであるが、世界中どこでも、これらの廃物は野ざらしにされてきた。その上、適切な管理をしないのであれば、住民が被曝することは避けられない。
 
小出裕章 原子力安全問題ゼミ
 ウラン鉱山はこれまでの被曝実績だけを考えても、原子力発電所の運転、再処理とほとんど同じだけの被曝を地域住民に与えてきた。その上、未来のことを考えれば、ウラン鉱山が引き起こす被曝は圧倒的に大きい。なぜならウランの寿命は45億年であり、一度掘り出してしまったウランは人類の歴史から見れば永遠に被曝を与え続けるからである。
 その結果、表7に示すように、今後1万年という時間の長さを考えれば、原子力開発が生む被曝の4分の3は、ウラン鉱山とその残土によって引き起こされると考えられている。
 
ウラン燃料の精錬
 採掘された鉱石は精錬工場と呼ばれるところに運ばれ、細かく砕かれて水で洗われます。そのあと濃硫酸、アンモニア等の薬品を使用して、段階的にウランを他の混ざりものから精製してゆきます。精錬されたウランはイエローケーキと呼ばれ、さらに濃縮工場に運ばれてウラン燃料となります。残りの混ざりものも鉱滓と呼ばれ池に貯めておかれたり、野積みにされていたりします(写真4)。これにはまだ放射能が多く残っているため洪水で周辺の湖や川に流れ込んだり、さらに乾くと埃となってまわりに飛び散り、広範な土地を放射能で汚染し、周辺に住む人々の健康を脅かします。




 《 最後に 》

 本項には、資料のみです。私の見解はありません。
 
 なお、ウランとは別に石炭の採掘について言うなら、次のように言えそうだ。
 「石炭の採掘で出る死者は、中国が大部分だ。中国の劣悪な採掘環境が問題なだけで、他の国々でははるかに少ない死者しか出ていない。石炭採掘が危険だというよりは、中国がデタラメすぎるだけだ」
 中国の石炭採掘のデタラメさには、さすがの東電もびっくりか。「おれたちよりももっといい加減なのがいたとは!」 
 
posted by 管理人 at 20:18 | Comment(1) | 放射線・原発

この記事へのコメント
 ウランについては、劣化ウラン弾の被爆の影響も報道されている。たとえば下記。

 → http://news.livedoor.com/article/detail/5641030/#

 Wikipedia には次の記述がある。
 「劣化ウラン弾頭が着弾し、あるいは劣化ウラン装甲に被弾することによって劣化ウランが燃焼すると、酸化ウランの微粒子となり周囲に飛散する。これが体内に取り込まれた場合、内部被曝や化学的毒性による健康被害を引き起こすとして、その影響が懸念されている。
 湾岸戦争後の米軍の帰還兵などに「湾岸戦争症候群」と呼ばれる健康被害が確認されており、劣化ウランがその原因の一つではないかとする説がある。また過去にも劣化ウラン弾頭が使用されたボスニアやコソボ等の地域においては、白血病の罹患率や奇形児の出生率が増加した等と主張する健康被害が報告されている。」

 奇形児の実例は、次のサイトに写真がある。
( ※ ただし、あまりにもひどいので、見ない方がいい。グロテスクすぎる。人間としての原形を留めていない。)

  → http://www.tgk.janis.or.jp/~blessing/REKKAURAN/lekkaulan.html

 ※ 重ねて警告します。上記ページは、すごくグロです。見ない方がいい。見たら、吐いても知りませんよ。

 ──

 【 注記 】
 劣化ウラン弾は、保有していても特に危険はなさそうだが、実際に使われると、飛散したウランの微粒子が大気中に放散するので、周辺の住民にひどい影響が生じる。
 ウランの危険性は、セシウムの比ではない。猛烈である。
 
 ちなみに、次に浜岡が暴走した場合、そのウランが首都圏に襲いかかる危険性もある。池田信夫の発想では、「今度また原発事故が起こっても福島並みだからたいしたことはない」ということだが、福島は偶然と菅直人のおかげで被害が小さくて済んだ、ということを忘れているようだ。次の原発事故では菅直人はいないから、被害は莫大になる恐れがある。たとえば……(以下略)
Posted by 管理人 at 2011年06月17日 21:44

コメント

匿名 さんのコメント…
ウランの危険性をわかっていながらせかい中で採掘されていて、原発に使われ実際に健康被害にあっているさまざまの国の人々のいることを知った。健康被害にあっている人々の口を封じて犠牲を強いて財界の人々だけのためにウラン採掘や原発が推し進められている現実を この現実を知らない人々に知らせたい。

このブログの人気の投稿

米軍はほんとうのところ、「トモダチ作戦」でなにをしたのか

脳の放射線耐性と副作用 年齢と照射の範囲によって決まり,とても複雑です。例えば,全脳に40グレイという線量をかけるとします。これは成人では許される量かも知れません。 しかし,4歳の子供にこの線量を当ててしまえば知能の発達は期待できなくなります。逆に75歳の高齢者にこの量を当てればかなり高率に認知症(痴呆)になります。白質脳症というのが起こるのです。

孤立する日本。 FUKUSHIMAよ立ち上がれ! 海外メディアは、”真実”を配信してくれている!