http://www.isotope-test.com/detail/report_120701.html
福島県在住未就学児童対象の尿放射能含有調査に関する報告
福島県内未就学児童尿放射能検査結果
本調査は、平成23年11月から平成24年1月までの3ヶ月間、福島県内在住の未就学児童(一部7歳児まで含む)2,022名の尿を対象とした放射性セシウム含有量測定をまとめたものである。
調査対象者の年齢及び性別
総計2,022名の未就学児童の構成は、男子が48.5%(980名)、女子が515%(1,042名)であった。 年齢構成は、0歳から7歳であったが、0歳から6歳児が98.6%を占め、各年齢層は、全体に対して9.2%〜18.5%とほぼ均等な構成であった。
年齢
| |||||
度数
|
パーセント
|
有効パーセント
|
累積パーセント
| ||
有効
|
0
|
186
|
9.2
|
9.2
|
9.2
|
1
|
234
|
11.6
|
11.6
|
20.8
| |
2
|
304
|
15.0
|
15.0
|
35.8
| |
3
|
375
|
18.5
|
18.5
|
54.4
| |
4
|
342
|
16.9
|
16.9
|
71.3
| |
5
|
342
|
16.9
|
16.9
|
88.2
| |
6
|
211
|
10.4
|
10.4
|
98.6
| |
7
|
28
|
1.4
|
1.4
|
100.0
| |
合計
|
2022
|
100.0
|
100.0
|
性別
| |||||
度数
|
パーセント
|
有効パーセント
|
累積パーセント
| ||
有効
|
男子
|
980
|
48.5
|
48.5
|
48.5
|
女子
|
1042
|
51.5
|
51.5
|
100.0
| |
合計
|
2022
|
100.0
|
100.0
|
放射性セシウムの検査法
本検査では、40ml程度の尿を直径47mmの吸収シートに採取の上、乾燥後、ゲルマニウム半導体検出器により放射性セシウム及び放射性カリウムを測定している。 放射性セシウムの定量下限については、供された検体量により変動するが1Bq/kg程度であった。 尚、測定過程で放射性セシウム134又は137の検出ピークが疑われる場合には、長時間測定により検出の有無を確定させた。
放射性セシウムの検出割合
本調査では、総数2,022名について、141名より放射性セシウムが検出された。検出者の割合は、7.0%であった。 また男子・女子ともに、調査総数に対しての検出者の割合は、ほぼ同じであり男子で6.7%、女子で7.2%であった。 年齢層別では、ゼロ歳児の検出割合が低くその後は、年齢別での差は大きくない。
検出有無
| |||||
度数
|
パーセント
|
有効パーセント
|
累積パーセント
| ||
有効
|
ND
|
1881
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93.0
|
93.0
|
93.0
|
検出
|
141
|
7.0
|
7.0
|
100.0
| |
合計
|
2022
|
100.0
|
100.0
|
年齢別・性別での放射性セシウム検出者の割合
検出された放射性セシウム濃度分布
検出された放射性セシウムの濃度は、平均で2.2 Bq/kg、最大17.5 Bq/kg 最小0.1 Bq/kgであった。また天然の放射性物質である放射性カリウムについては、平均64.83 Bq/kgが検出された。
検出された放射性セシウム(Cs-134, Cs-137合算)の濃度分布
検出された141名について、約半数の48.2%は、1Bq/kg以下であった。
10Bq/kgを超える検出は、3名であり、最大は、17.5Bq/kgであった。
天然の放射性物質である放射性カリウムは、平均64.8Bq/kg検出されている事からも放射性セシウムの検出量は十分に低い水準である。 しかしながら、調査時点で10Bq/kgを超える放射性セシウムが検出される子供が小数ながら存在している事から、どのような経路で放射性セシウムが取り込まれているかについて調査を実施している。
対象者居住地分布と検出割合
今後の調査
現在、調査対象者の地理的分布による検出の程度についての分析を行っている。
全体の7%から放射性セシウムが検出されている事及び年齢・性別を問わず均等に検出されている事から、放射性セシウムは、広く拡散している事が示唆される。 低濃度の検出ではあったが、数名より依然として10Bq/kgを超える放射性セシウムが尿中より検出されている点から、今後も引き続き直品の放射性セシウムのモニタリングを踏まえた警戒が必要であろう。
株式会社同位体研究所
株式会社福島同位体研究所
2012年7月1日
141人の尿からセシウム 福島の乳幼児2千人測定
2012年6月30日 18時19分
福島県内に住む0~7歳の乳幼児2022人の尿を民間の分析機関「同位体研究所」(横浜市)が測定した結果、141人から放射性セシウムが検出されたことが30日、分かった。うち3人が尿1キログラム当たり10ベクレルを超え、最高は4歳男児の17・5ベクレル。残る138人は10ベクレル以下で最低は0・1ベクレルだった。専門家は、東京電力福島第1原発事故の影響で体内に取り込まれた可能性があると指摘した上で「人体に影響があるレベルではないが、どのような経路で取り込まれたのか調べる必要がある」と話している。10ベクレルを超えた3人はいずれも自家栽培の野菜を食べていたという。
(共同)
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