福島第一原発の1号機から3号機については、核燃料が溶け落ちるメルトダウンが起き、一部の溶けた燃料が原子炉から格納容器に落下したとみられていますが、事故から8か月以上がたっても、詳しい状況は分かっていません。これについて東京電力や国内の複数の研究機関が、これまで得られた原子炉の温度や注水状況などから溶けた燃料の状態を異なる方法で解析し、30日、国が開いた研究会で結果を発表しました。このうち東京電力の解析では、最も厳しい評価をした場合、1号機については、すべての燃料が溶け落ち、原子炉の底を突き破って相当の量が格納容器に落下したと推定しています。格納容器の底にはコンクリートがあり、さらに鋼鉄の板で覆われています。燃料が格納容器の底に落ちると、高熱で反応してこのコンクリートを溶かして浸食するということで、最悪の場合、1号機で65センチの深さまで達すると推定しています。最もコンクリートの薄いところでは、格納容器の鋼板まで37センチしかないということで、改めて事故の深刻さが浮き彫りになっています。また、2号機と3号機についても、最悪の場合、それぞれ57%と63%の燃料が溶け落ちて、その一部が格納容器に落下したと推定しています。東京電力によりますと、原子炉と格納容器の温度は、21日現在で、いずれも100度以下になっていて、溶けた燃料は水で冷却されており、コンクリートの浸食は止まっていると評価しています。研究会では、このほかの研究機関の解析結果も発表され、複数の結果を基に原子炉や燃料の状態について議論されました。東京電力や国は、今回の解析結果をさらに詳しく分析し、今後の廃炉に向けて核燃料をどのように取り出すかなどについて検討することにしています。原子力安全基盤機構、技術参与の阿部清治さんは、東京電力の解析結果について「間違っているとは思わないが、まだ第一歩だと受け止めている。解析結果は一つだけでは答えを導き出すことができないからだ。今後はいろいろな解析結果を積み重ねて、事故の実態を分析していく必要がある」と話しています。
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